産業理工学部の教育方針

産業理工学部

ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

産業理工学部では、近畿大学建学の精神と教育の目的に即して、文理協働の発想に根ざした高いコミュニケーション力と、自ら課題を発見し解決策を見出していく能力を持った「フロンティア人材」を世に送り出すことを目的としています。生物環境化学科、電気電子工学科、建築・デザイン学科および情報学科の各学科では、所定の課程を修め以下に示す学修成果を上げた者に学士(工学)の学位を授与します。

1.
自然・技術・人文・社会が調和する文理協働の発想を志向し、多様性を尊重しつつ高い倫理観を持って、地域や国際交流の発展に貢献しようとする態度を身に付けていること。
2.
各専門分野の原理・法則に基づいた論理的な思考力と、実験や作品の制作・情報の収集解析に必要な技能を身に付けていること。また、それらを問題の発見や解決・創作に利用できる能力と、建設的な議論ができるコミュニケーション力を身に付けていること。
3.
問題とその解決策について主体的に思考・判断し、人々と協調して解決に向けて取組める力を身に付けていること。

また、経営ビジネス学科では、所定の課程を修め以下に示す学修成果を上げた者に学士(経営ビジネス学)の学位を授与します。

1.
社会経済に関心を持ち、新しい専門知識を自ら学び、社会活動に取り組む意欲を持っていること。
2.
企業その他組織に関する知識や情報を活用し、大局的かつ戦略的な思考ができること。
3.
マネジメントに関する幅広い知識を応用し、社会の課題を自ら発見し解決する能力を身に付けていること。
4.
企業その他組織の運営に必要な知識、および社会経済や国際化の動向を把握できる知識を持ち、それらの視点に立った行動ができること。

カリキュラム・ポリシー(教育課程の編成方針)

1.教育課程編成方針

産業理工学部では、ディプロマ・ポリシーに掲げる3つの大きな能力を身に付けた「フロンティア人材」を育成するため、共通教養科目、外国語科目、そして学科別に設定された専門科目からなる教育プログラムを開講しています。

2.学修内容・方法

<共通教養科目>

社会の多様性を尊重し、コミュニケーション力と論理的な思考力を身に付けるため、次の4つの科目群からなる共通教養科目をおもに1~2年次において学修します。とくに1年次においては、課題設定・問題解決科目群に設定された少人数科目を中心に、能動的で自律的な学修態度への転換を図り、専門教育にスムーズに移行できるように配慮しています。

1.
人間性・社会性科目群
2.
地域性・国際性科目群
3.
課題設定・問題解決科目群
4.
スポーツ・表現活動科目群

人間性・社会性科目群、地域性・国際性科目群、および外国語科目では、人文科学と社会科学の学問領域に触れつつ、それらの基本的な知識や科学的な思考方法の修得することができます。また、社会人にふさわしい倫理観の涵養を図るとともに、地域や国際交流の発展に貢献しようとする態度を身に付けます。
課題設定・問題解決科目群では、大学生に求められる「読解力」、「論理的記述力」、「批判的分析力」を向上させ、とくに「基礎ゼミ」、「科学的問題解決法」等の少人数科目では、客観的な記述とディスカッションの実践を通じて論理的思考とコミュニケーション力、プレゼンテーション力の基盤を形成することができます。また、デジタル化社会に対応するための基礎的な能力に加え、将来を見据えて主体的・自律的に学ぶ姿勢と、キャリアパスを具体化する意識と行動力の基盤を育成します。
スポーツ・表現活動科目群では、文理融合科目を中心に身の回りの現象・問題に目を向けて、考察し解決する力を身に付けます。

<外国語科目>

外国語科目では、異文化を正しく理解し尊重する態度を育み、グローバル社会に対応するための基礎的能力を身に付けます。すなわち、他言語の人々の考えを正しく理解し自分の考えを的確に伝えるための言語能力とコミュニケーションスキルを修得します。

<専門科目>

専門科目は、学科別に分野や学修内容に応じてより細かな科目群に分かれて、講義・演習・ゼミナール・実験・実習等の様々な方法・形態で実施されます。
1年次においては、共通教養科目とともに専門基礎科目によって幅広い教養や専門分野の基盤となる知識や技能を修得します。
2年次から3年次においては、理系4学科では各専門分野に関する原理・法則、実験・製作、情報の収集・解析等の技術を学修します。それとともに、技術者・研究者としての倫理観も身に付けます。また、経営ビジネス学科では経営学・商学、会計・財務、社会・工学、グローバル、コミュニケーションといった各分野の発展的内容を学び、経営学、会計学、マーケティング論についての知識のほか地域社会やグローバル社会における諸課題の解決法を身に付けます。加えて、会社組織の起業と経営、地域のマネジメントやコーディネートに携わるうえで大事な倫理観を身に付けます。
4年次においては、3年次までに修得した知識・技能を問題の発見や解決・創作に利用できる能力、問題点を論理的に理解しその解決策を多面的な見地から思考する力、および建設的な議論ができるコミュニケーション力を修得するために卒業論文・研究に取り組みます。また、経営ビジネス学科では、経営学を始めとする各専門分野に関する高度な知識を修得すると同時に、論理的思考力、データ分析力、情報収集能力、プレゼンテーション能力、研究計画力、協調性を身に付けます。
専門科目の到達目標等については、各学科のカリキュラム・ポリシーに掲げています。

3.学修成果の評価方法

ディプロマ・ポリシーで掲げる各能力の到達に関しては、講義・演習科目では筆記試験やレポートにより評価します。実験・実習形式で行われる科目については、実技試験やレポート、作品等により評価します。コミュニケーション力や表現力の育成を目的とする科目では、プレゼンテーションやディベートによる評価を重視します。到達度は点数化の上、各セメスター終了時に個人宛に通知します。また、資格の取得や外部機関による検定試験の成績、研修・交流会等での実績も到達度評価の対象となることがあります。

アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)

産業理工学部は、近畿大学建学の精神に則り、実学教育のもとに、理系4学科では技術に偏らずコミュニケーション能力を持ったフロンティア人材を育成し、経営ビジネス学科では専門的知識に基づいた分析により組織をマネジメントしチームの潜在能力を高める能力を備えた人材を育成します。このために、次のような入学者を受入れます。

1.
自然科学や人文・社会科学の学修に必要な基礎知識、思考力、判断力、表現力を持っている人。
2.
新たなテクノロジーやイノベーション、世界の動向に強い関心があり、専門分野に偏ることなく広く学ぶ意欲のある人。
3.
これからの新しい社会を築く試みに主体性を持って取り組み、多様な人々と協働する姿勢を持っている人。
4.
大学で学んだことを生かして、地域社会や国際社会に貢献したい人。
5.
実学教育と文理協働の発想に基づく教育に共感する人。
(入学前に学習すべきこと)

高等学校で学ぶ数学、国語、外国語はすべての分野に通じるので、十分な基礎学力を身に付けておいてください。理科と地理歴史・公民については、専門分野と関係のある科目を中心に応用力も磨き、専門分野と直接関係の無い科目についても多様性を広げ世界の動向を理解するのに役立つので興味を持って学習して下さい。また、思考力、判断力、表現力を身に付けるとともに、物事に対する探究心と主体的に問題を解明・解決する姿勢を養ってください。
各教科では、とくに以下の能力を身に付けるように努めてください。

国語
  • 社会生活に必要な国語の特質を理解し適切に使う能力。
  • 他者との間で的確に伝え合い、思考し想像する力。
  • 我が国の言語文化の担い手としての自覚と、生涯にわたり国語能力の向上を図る態度。
外国語
  • 外国語を聞くこと、読むこと、話すこと、書くことによる実際のコミュニケーションにおいて、目的や場面、状況などに応じて適切に活用できる技能。
  • 日常的な話題や社会的な話題について、外国語で話し手や書き手の意図などを的確に理解し適切に表現することができる能力。
  • 外国文化に対する理解を深め、相手に配慮しながら主体的に外国語を用いてコミュニケーションを図ろうとする態度。
数学
  • 数学における基本的な概念や原理・法則を理解していること。
  • 物事を論理的に考察し、その本質や他との関係を数学的に表現・処理する技能。
  • より具体的には、数学Ⅰ・数学Ⅱ・数学A・数学Bで学ぶ基礎的な知識と計算力。
理科
  • 自然現象についての理解を深めるために必要な観察、実験などに関する技能。
  • 見通しを持って観察や実験などを行い、科学的に探究する力。
  • 自然の事物・現象に主体的に関わり、科学の法則・原理に照らし合わせて探究しようとする態度。
  • 「物理基礎・物理」、「化学基礎・化学」、「生物基礎・生物」から1科目以上に関する基礎的な知識。
地歴・公民
  • 日本と世界の歴史、及び現代の倫理・政治・経済の仕組みを理解するとともに、資料から様々な情報を適切かつ効果的に調べまとめる技能。
  • 地理や歴史的出来事の意義、及び相互の関連を多面的に考察し、効果的に説明する力。
  • 現代社会の問題について、多面的に考察し公正に判断する力や社会参画を視野に入れて議論する力。
  • 地理や歴史的問題に加え、現代の諸問題について、よりよい社会の実現を視野に入れて主体的に解決しようとする態度。
(入学者選抜の基本方針)
1.
推薦入試(一般公募)では、個別学力検査において外国語、及び数学もしくは国語からの1教科(計2教科)選択により高等学校卒業レベルの基礎学力を評価し、加えて高等学校長が提出した推薦書等により各専門分野の修学に必要な科目の履修修得状況と学習意欲等を評価します。なお、外国語力についてはTOEFLやTOEIC等の外部試験の受験成績で評価することも可能です。
2.
一般入試では、個別学力検査において外国語、数学①または数学②もしくは国語からの1教科選択、及び理科(物理基礎・物理、化学基礎・化学、生物基礎・生物)もしくは地理歴史(世界史B、日本史B、地理B)からの1科目(計3教科3科目)選択により高等学校卒業レベルの基礎学力を評価します。
3.
共通テスト利用方式(大学入学共通テスト利用)入試では、外国語5科目(英語、ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語)、国語、数学6科目(数学Ⅰ、数学Ⅰ・数学A、数学Ⅱ、数学Ⅱ・数学B、簿記・会計、情報関係基礎)、理科4科目(物理、化学、生物、地学)、地理歴史6科目(世界史A、世界史B、日本史A、日本史B、地理A、地理B)、公民4科目(現代社会、倫理、政治・経済、倫理・政治・経済)からの3教科3科目選択又は5教科5科目選択を基本として課すことにより高等学校卒業レベルの基礎学力を評価します。
※共通テスト利用方式には前期、中期、及び後期の3方式があり、また共通テストと本学一般入試から各2科目の成績を選択し評価する共通テスト併用方式による判定も行っています。
4.
総合型選抜(AO入試)では、数学もしくは英語(経営ビジネス学科)に関する学力試験により高等学校卒業レベルの基礎学力を評価し、出願書類(調査書・自己紹介書・プレゼンテーションシート)、及び口頭試問もしくは課題に対するプレゼンテーション(経営ビジネス学科)により各専門分野を学ぶ意欲と思考力、判断力、表現力を評価します。
5.
指定校推薦入試・附属特別推薦入試・準附属特別推薦入試では、高等学校長が提出した調査書等の書類により高等学校卒業レベルの基礎学力を評価し、口頭試問により各専門分野を学ぶ意欲と思考力、判断力、表現力を評価します。
6.
スポーツ推薦入試では、高等学校長が提出した調査書等の書類により高等学校卒業レベルの基礎学力を評価し、技能試験と口頭試問により当該スポーツ種目(硬式野球)に関する技能・実績と当該学科(経営ビジネス学科)で学ぶ意欲を評価します。
7.
外国人留学生入試では、「日本留学試験」の日本語に加え、理科、数学コース1、数学コース2、総合科目から志望学科で定める1科目(計2科目)試験を課すことにより基礎学力を評価し、口頭試問により専門分野を学ぶ意欲と思考力、判断力、表現力を評価します。
8.
編入学試験では、大学はじめ出願資格に定める各種学校が発行した成績証明書等により専門分野に関する科目の修得状況を評価し、さらに外国語もしくは数学(電気電子工学科)、及び編入志望学科が指定する専門科目(無機化学、有機化学、生物化学・生物学、電気回路、構造力学、情報処理概論、経営学、会計学)から1科目(計2科目)試験を課すことにより学力を評価し、口頭試問により各専門分野を学ぶ意欲と思考力、判断力、表現力を評価します。

産業理工学部 生物環境化学科

ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

生物環境化学科では、建学の精神と教育の目的に即して、履修規定に定めた必要単位数を修得し、必要な修業年限を満たした上で、下記の能力を備えていると判断した場合に、学士(工学)の学位を授与します。

1.
関心・意欲・態度
  1. バイオ、食品、エネルギー・環境の学びと人文、社会の学びが調和する文理協働の発想を志向し、地域や国際交流の発展に貢献しようとする態度を身に付けていること。
  2. 食糧問題や地球環境問題などの人類共通の問題を、多様な人々と協調・協働しつつ主体的に解決に向けて取組みができる能力を身に付けていること。
2.
思考・判断
  1. バイオ、食品、エネルギー・環境の知識と他分野の知識を活用して問題点とその解決策に関する論理的思考力を身に付けていること。
  2. ローカルとグローバル、ミクロとマクロといった異なる視点から、ものごとを多面的、総合的に捉え、客観的かつバランスよく評価できる力を身に付けていること。
3.
技能・表現
  1. バイオ、食品、エネルギー・環境分野の実験を安全かつ効率よく行うことのできる技術と、情報の収集・解析等の技術を修得していること。
  2. 実験結果、調査結果、自分の考えを的確に伝えることのできるプレゼンテーション能力と、ディスカッションができるコミュニケーション能力を身に付けていること。
4.
知識・理解
  1. 化学・生物学における基本的な知識を体系的に理解するとともに、それぞれの分野における応用科学的な知識を修得していること。
  2. バイオ、食品、医薬品、エネルギー・環境に係る問題とその解決策における、化学と生物学の関わりを正しく理解する力を身に付けていること。

カリキュラム・ポリシー(教育課程の編成方針)

(1)生物環境化学科の教育プログラム
1.
生物環境化学科では、ディプロマ・ポリシーにある学位授与に必要とされる能力の獲得のために、「専門基礎科目」、「専門コア科目」、「実験科目」、「専門展開科目」の科目群に大別される専門科目と、「共通教養科目」を段階的に学修します。
2.
「専門展開科目」へ移行する段階では、本学科に設置する3つのコース―「バイオサイエンスコース」、「食品生物資源コース」、「エネルギー・環境コース」のいずれかに所属し、そのコースの趣旨に沿った専門展開科目を履修します。
2-1バイオサイエンスコースでは「生物化学」、「分子遺伝学」、「生体機能分子化学」など、分子生物学や遺伝学、医薬品などについて基礎と応用さらには最先端の内容まで学修し、ヒトの健康を分子レベルで解決できる能力を身に付けます。
2-2食品生物資源コースでは、「食品化学」や「栄養学」、「公衆衛生学」など食の安全・安心について基礎から応用まで学修し、ヒトと食品に関する分野で活躍できる能力を身に付けます。
2-3エネルギー・環境コースでは、「環境エネルギー化学」、「環境生物学」、「環境材料化学」など、地球環境問題とエネルギー問題の基礎と応用について学修し、グローバルな視点に立って世界で活躍できる能力を身に付けます。
3.
食品衛生課程の履修により、国家資格である“食品衛生管理者及び食品衛生監視員”の任用資格を取得することができます。本課程は、所属コースに関係なく履修できます。
4.
高等学校教諭一種免許状(理科、工業)を取得するための教職課程を所属コースに関係なく履修することができます。
5.
専門コア科目、専門展開科目のうち特定の科目では、危険物取扱者、公害防止管理者、環境計量士、バイオ技術者などの資格取得の支援を受けることができます。
6.
自然・技術・人文・社会が調和する文理協働の発想、コミュニケーション力、主体的対応能力を身に付けるため、「共通教養科目」を1~3年次において学修します。「共通教養科目」の教育プログラムは、産業理工学部のカリキュラム・ポリシーの記載内容に準じます。
7.
アクティブ・ラーニング(グループワーク、ディベート、反転授業、ICT活用)を取り入れた授業を受けることができます。該当する科目はシラバスに記載されています。
8.
個人担任制により、担当の教員が随時、修学全般に関する相談に応じます。また、オフィスアワーの時間帯を設け、授業担当教員が授業内容に関する質問に応じます。
9.
授業内容や身に付く能力、必要な予習、復習内容をシラバスでいつでも確認することができます。また、カリキュラムツリーとカリキュラムマップにより各科目で身に付く能力を確認することで、大学4年間での成長計画を立てることができます。
10.
成績評価の指標としてGPA(Grade Point Average)制度を採用しています。これにより、自分の学修の達成度合いを簡便に把握し、履修の計画や学修状況の振り返りを簡便に行うことができます。
11.
CAP制により1年間の履修科目数に上限を設けることで、各科目に十分な時間を確保して学修を進めることができます。
(2)教育プログラムにおいて身に付く能力
1.
専門基礎科目では、化学計算で用いる数式の取り扱い方や基本的な物理法則について学びます。この科目群を主体的に学ぶことで、専門コア科目や専門展開科目を学ぶ上で基本となる知識と思考力が身に付きます。ディプロマ・ポリシーにおいては、「思考・判断」-1が関連します。
2.
専門コア科目では、化学系・生物学系の基礎を学びます。専門コア科目を主体的に学び、体系的に理解することで、専門展開科目における専門的内容を理解するために必要な、生物学、有機化学、無機化学、物理化学などの知識を身に付けることができます。ディプロマ・ポリシーにおいては、「思考・判断」-1、「知識・理解」―2が関連します。
3.
実験科目では、成分分析、細胞培養、物質合成等の、バイオ、食品、エネルギー・環境分野の理解に必要不可欠な実験に主体的に取り組むことで、これらの分野における基本的な実験手法が身に付きます。同時に、実験結果を整理してレポート作成やプレゼンテーションに取り組むことで、観察力、論理的思考力、理数的データ分析力、文書作成能力、プレゼンテーション能力、協調性が身に付きます。ディプロマ・ポリシーにおいては、「技能・表現」-1および2、「思考・判断」-1、「知識・理解」-1および2が関連します。
4.
専門展開科目では、「生物化学系」、「環境化学系」、「材料化学系」の3系統から専門性を高めたい分野を自らが考えて選択し、それを主体的に学ぶことで、高い専門性が身に付きます。「生物化学系」では分子遺伝学、微生物学、食品化学等の知識が身に付きます。「環境化学系」では、環境生物学、公害防止管理、環境エネルギー化学等の知識が身に付きます。「材料化学系」では、高分子材料化学、有機材料化学、無機材料化学等の知識が身に付きます。ディプロマ・ポリシーにおいては、「関心・意欲・態度」-1、「知識・理解」-1および2が関連します。
5.
食品衛生課程では、所定の専門科目を履修することで食品衛生管理者及び食品衛生監視員の任用資格を取得し、食品製造・加工における衛生管理の実践者として社会に貢献するための能力と資格が身に付きます。ディプロマ・ポリシーにおいては、「技能・表現」-1、「知識・理解」-1および2が関連します。
6.
教職課程では、1年次から4年次まで体系的に編成された「教職に関する科目」と、所定の共通教養科目および専門科目を学びます。これにより、文理協働の学びによる幅広い教養と実践的教科指導力を備えた教師としての能力を養い、高等学校教諭一種免許状(理科、工業)を取得することができます。ディプロマ・ポリシーにおいては、「関心・意欲・態度」-1、「知識・理解」-1が関連します。
7.
専門コア科目と専門展開科目のうち、以下の科目は資格取得に関連しています。
・「生物環境化学特別講義Ⅰ・Ⅱ」-バイオ技術者
・「生物環境化学特別講義Ⅰ」-技術士(一次試験)
・「公害防止管理」-公害防止管理者(水質関係)
・「環境計量学」-環境計量士(濃度関係)
・「化学と安全」-甲種危険物取扱者
これらの科目に主体的に取り組むことで、資格取得の対策が行えるほか、生物・環境・化学の専門知識を深めることができます。また、これらの科目を参考にして資格取得に向けて自主学習を行うことが、学習習慣の定着にもつながります。ディプロマ・ポリシーにおいては、「技能・表現」-1、「知識・理解」-1および2が関連します。
8.
共通教養科目は人間性・社会性科目群、地域性・国際性科目群、課題設定・問題解決科目群、スポーツ・表現活動科目群、外国語科目に分かれており、それぞれをバランス良く主体的に学修します。人間性・社会性科目群、地域性・国際性科目群、外国語科目、課題設定・問題解決科目群における「情報処理Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」では人文科学・社会科学・自然科学にわたる幅広い学問領域の基本的な知識や科学的な思考方法が身に付きます。また、高い倫理観の涵養を図るとともに、グローバル社会・デジタル化社会に対応するための基礎的な学力が身に付きます。課題設定・問題解決科目群の中の、「基礎ゼミ」、「日本語の技法」、「論理的表現法Ⅰ・Ⅱ」等の科目で、読解力、論理的記述力、批判的分析力が身に付きます。特に少人数の「基礎ゼミ」では、客観的な記述とディスカッションの実践を通じて、論理的思考とコミュニケーション能力の基盤を涵養することができます。課題設定・問題解決科目群の中の、「ライフデザイン」、「基礎ゼミ」、「日本語の技法」等で、将来を見据えて主体的・自律的に学ぶ姿勢と、キャリアパスを具体化する意識と行動力の基盤を形成することができます。ディプロマ・ポリシーにおいては、「関心・意欲・態度」-1および2、「思考・判断」-1および2、「技能・表現」-2が関連します。
9.
卒業研究では、学科教員の研究室に1研究室あたり5~7名所属し、各自異なる研究テーマに主体的に取り組みます。その過程で、バイオ、食品、エネルギー・環境に関する高度な知識と実験技術を修得すると同時に、観察力、論理的思考力、理数的データ分析力、情報収集能力、プレゼンテーション能力、ディスカッション能力、研究計画力、協調性が身に付きます。この科目では、ディプロマ・ポリシーにあるすべての項目が関係します。
(3)能力の評価方法
1.
講義科目では、知識の理解度や応用能力が筆記試験または口頭試験により評価され、その到達度は点数化のうえ、各セメスター終了時に個人と保護者宛てに通知されます。
2.
実験科目では、課題に対する実験結果、調査結果、思考能力がレポートで評価され、口頭試問によって理解度や表現能力も評価されます。その到達度は点数化のうえ、各セメスター終了時に個人と保護者宛てに通知されます。
3.
基礎ゼミなどの少人数のセミナーにおいては、主にプレゼンテーションにより能力が評価されます。発表者の準備内容や発表の仕方のほか、質疑への参加姿勢も評価対象となります。その到達度は点数化のうえ、各セメスター終了時に個人と保護者宛てに通知されます。
4.
卒業研究においては、論文の提出と成果の口頭発表により能力が評価されます。その到達度は、個人に口頭で伝えるとともに、点数化のうえセメスター終了時に個人と保護者宛てに通知されます。
5.
食品衛生管理者及び食品衛生監視員の任用資格については、4年次終了時の修得単位確認と手続等の後、卒業時に証明書が授与されます。教員免許状は、教職課程を履修し資格要件を満たすことで授与されます。バイオ技術者については、学内で試験を受験し、合格すると認定証が授与されます。公害防止管理者、環境計量士、甲種危険物取扱者については、試験合格後に申請を行うことで、資格取得奨学金が給付されます。

アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)

生物環境化学科は、バイオテクノロジーや食品、医薬品、エネルギー、環境における諸問題の解決に貢献できる人材を育成します。このために、次のような入学者を受入れます。

1.
生物学と化学を中心として広い意味での自然科学や人文・社会科学の学修に必要な基礎知識、思考力、判断力、表現力を持っている人。
2.
生物、環境、化学の分野における新たなテクノロジーやイノベーション、世界的な動向に強い関心があり、これらを含む周辺分野を広く学ぶ意欲がある人。
3.
これからの持続可能な社会を築く試みに主体性を持って取り組み、多様な人々と協働する姿勢を持っている人。
4.
生物環境化学科で学んだことを生かして、地域社会や国際社会に貢献したい人。
5.
生物、環境、化学の分野における実学教育と文理協働の発想に基づく教育に共感する人。

また、生物環境化学科に入学するまでに、次のようなことを身に付けていることが望まれます。

(入学前に学習すべきこと)

産業理工学部のアドミッション・ポリシーに加えて、専門分野となる生物学では、生物や生物現象を探究する能力と態度を持ち、生物学の基本的な概念や原理・法則を理解しておいて下さい。同じく専門分野となる化学では、化学的な事物・事象を探究する能力と態度を持ち、化学の基本的な概念や原理・法則を理解しておいて下さい。これらの科目に関してはその応用力も磨いておいて下さい。

(入学者選抜の基本方針)

生物環境化学科では、上記に示す人材を選抜するために、産業理工学部のアドミッション・ポリシーに記載している方針で入学者選抜を行っています。
ただし、編入学試験では、大学はじめ出願資格に定める各種学校が発行した成績証明書等により専門分野に関する科目の修得状況を評価し、さらに外国語、および専門科目(無機化学、有機化学、生物化学・生物学)から1科目(計2科目)試験を課すことにより学力を評価し、口頭試問により各専門分野を学ぶ意欲と思考力、判断力、表現力を評価します。

産業理工学部 電気電子工学科

ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

電気電子工学科では、近畿大学建学の精神と教育の目的に即して、「深い教養と高い志をもち、社会を支える気概をもった学生を育成し、社会に送り出すことを最終教育目標」としています。履修規定に即して必要単位を修得し、必要な修業年限を満たした上で、下記の能力を備えていると判断した場合に、学士(工学)の学位を授与します。

1.
関心・意欲・態度

高い倫理観を持ちながら地域貢献から地球環境、最先端技術にまで関心を抱き、将来にわたって独力で知識を吸収する学びを継続しつつ、技術者としての課題と責任を自覚し、持続的発展が可能な社会の構築に向けて主体的に行動できること。また、集団の中で自らの役割を適切に認識し、協調性を保ちつつ責任を持って行動できること。

2.
思考・判断

正確な知識や情報にもとづいて、意見の多様性を受容しつつ多面的かつ論理的なものの見方と建設的な批判、総合的な判断ができること。

3.
技能・表現

自らが学修した電気電子情報通信工学の知識や技術、考察・実験等の結果を正しく理解し、論理的に分かりやすく伝える能力を身につけていること。

4.
知識・理解

修得した電気電子情報通信工学の知識を利用して、「エネルギー」や「情報」に係るシステムや機器の開発、構築、保守、運用を通じて社会に貢献できること。

このように電気電子工学科では、現代社会において欠かすことのできない「エネルギー」と「情報」を対象とする電気電子情報通信工学の専門知識を有しつつ、主体的行動力、コミュニケーション能力、論理的思考力、多角的視野から成る教養素養を身につけ、グローバルに活躍できる「フロンティア人材」を世に送り出すことを教育目標としています。これに沿って教育カリキュラムを運営しています。

カリキュラム・ポリシー(教育課程の編成方針)

電気電子工学科は、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げた能力を修得させるために、以下のような内容、方法等に基づき、カリキュラムを体系的に編成します。なお、重点的に学ぶ分野の違いに応じて、「エネルギー」に関するシステム技術の専門知識修得に重きを置いたエネルギー・環境コース、「情報」に関するシステム技術の専門知識修得に重きを置いた情報通信コース、これらを対象とするシステムの構成技術の修得に重きを置いた応用エレクトロニクスコースの3つのコースを設けています。

(教育内容)

電気電子工学科では、ディプロマ・ポリシーに記載した4つの能力を育成するため、1~4の各能力に対応して各々下記の教育プログラムを編成しています。

1.
地域社会から地球環境問題まで幅広い問題に関心を抱く技術者としての責任を自覚する契機となるよう共通教養科目に人間性・社会性科目群ならびに地域性・国際性科目群を配置し、文理融合型の教育を実施しています。また専門科目においても各学年で継続的に配置された実験科目や演習科目により、基礎的な物理現象から最先端技術等まで関心を抱き、技術者として持続可能な社会の構築に向けて行動できる能力を養います。
2.
また多面的かつ階層的な論理的思考の基盤を涵養するよう、共通教養科目の課題設定・問題解決科目群を配置し、少人数のアクティブラーニング形式で実施される科目も履修します。さらに、論理的思考力のさらなる強化と専門科目の学修準備を目的として数学系科目を配置しています。専門科目では、学修した知識を利用して総合的に判断する能力を養う「卒業研究」を配置しています。
3.
自らの考えや客観的な事実をわかりやすく他者に伝え、ディスカッションできる能力を高めるように、共通教養科目の「論理的表現法Ⅰ・Ⅱ」ならびに外国語科目を配置しています。また専門科目は講義科目に加えて演習科目や実習科目も配置して専門知識の理解度を高めると共に、少人数のアクティブラーニング形式で進められる科目も配置し、発表の機会を与えてプレゼンテーション能力を養成します。
4-a.
情報リテラシーを高めるべく「情報処理Ⅰ・Ⅱ」などの講義科目を配置します。また、1学年から専門基礎分野(「コンピューター概論」、「エレクトロニクス概論」など)、2学年に電気基礎分野(「電気回路Ⅰ」、「電気回路Ⅱ」など)、情報基礎分野(「プログラミング」など)、電子基礎分野(「電子回路Ⅰ」など)を配置しています。3学年からは、重点的に学ぶ分野の違いに応じて「エネルギー」に関するシステム技術の専門知識修得に重きを置いたエネルギー・環境コース、「情報」に関するシステム技術の専門知識修得に重きを置いた情報通信コース、これらを対象とするシステムの構成技術の修得に重きを置いた応用エレクトロニクスコースを設置しています。
4-b.
3学年のエネルギー・環境コースでは「エネルギー環境システム」など、情報通信コースでは「情報通信工学」など、応用エレクトロニクスコースでは「半導体工学」などのコース必修科目を配置し、全コース共通の総合的な実習科目として「電子情報設計プロジェクト」、4学年には「卒業研究」を配置しています。

なお、各科目の教育内容や教育方法は学修ポートフォリオや授業評価アンケートを踏まえて適宜改善していきます。

(学修方法)

記載した1~4の各教育内容に対応して、各々下記のような方法で学修していきます。

1.
共通教養科目の人間性・社会性科目群および地域性・国際性科目群の講義形式の授業において地域社会から地球環境問題まで幅広い問題の知識を得ると共に、問題の背景となる要因についても関心を持って調査・分析するようにします。専門科目の実験授業では、基礎的な物理現象から最先端技術等まで関心を持ちつつ実験機器を動作原理と産業応用の実例まで学修するようにします。実験実習においてはチームメンバーと協調しながら主体的に実験データを取得するよう行動します。このような行動を繰り返していくことで、持続可能な社会の構築に向けて主体的に行動できる能力が得られます。
2.
共通教養科目の課題設定・問題解決科目群や数学系科目では、講義形式や演習形式の授業において、提示された命題を記した文章や記号、数式の意味を吟味して、互いの論理的な関係(付加、転換、解説、理由、帰結など)を見出すよう注力して学修します。これらの過程を繰り返し実施することで、論理的に考え、建設的な批判、総合的な判断を行う能力が得られます。
3.
共通教養科目の「論理的表現法Ⅰ・Ⅱ」ならびに外国語科目、演習科目、実習科目では、自らの知識や意見を論理的に整理し、順序だてて文章で表すよう継続的に訓練を行います。また、発言する機会やプレゼンテーションの機会がある科目も開講していますので、これら機会に備え、主体的に学修することで論理的に分かりやすく伝える能力を高めることができます。
4.
専門科目においては、現代まで発展してきた電気電子情報通信工学について、講義形式、演習形式、実験形式の授業を通じて専門知識と技術を体系的に学びます。また、3学年の「電子情報設計プロジェクト」では、実習形式の授業を行い、自ら設定した課題を解決する技術の開発と製造を行います。4学年の「卒業研究」では、3学年までに修得した知識・技能を総合的に活用していきます。この経験を通じて、「エネルギー」や「情報」に係るシステムや機器の開発、構築、保守、運用ができる能力を得ることができます。
(学修成果の評価方法)

ディプロマ・ポリシーにおける1~4の各項目については、下記の方法で学修成果を評価します。

1.
各科目の定期試験、レポート課題、口頭試問等により、達成度を客観的に評価します。さらに一部科目では、学修行動も含めて達成度を客観的に評価します。
2.
各科目の定期試験、レポート課題、プレゼンテーション発表等により、達成度を客観的に評価します。
3.
各科目の定期試験、レポート課題、プレゼンテーション発表、TOEIC試験等により、達成度を客観的に評価します。
4.
各科目の定期試験、レポート課題、プレゼンテーション発表等により、達成度を客観的に評価します。

なお、各科目の到達度は点数化のうえ、各セメスター終了時に個人宛に通知します。

アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)

電気電子工学科は、現代社会を支える基盤技術である電気・電子工学およびその関連分野のテクノロジーやイノベーションに強い関心を持ち、地域社会や国際社会の発展に主体的に貢献できる技術者を育成します。このために、次に掲げる学力の三要素を備えた学生を各種選抜試験を通じて受け入れます。

1.
知識・技能

電気電子工学を多角的な視点で学修するための基礎的な学力を有する人。

2.
思考力・判断力・表現力

新しい知識を積極的に吸収し、得られた知識から正しく判断し、自らの考えを論理的に他者に伝えることができる人。

3.
主体性を持って多様な人と協働して学ぶ態度

電気・電子工学及びその関連分野の技術に興味があり、自主的・継続的に学修できる人。

(入学前に学習すべきこと)

産業理工学部のアドミッション・ポリシーに加えて、下記の点に留意して学習してください。

国語
  1. 教科書や専門書の内容を正確に理解するための読解力。
  2. 答案やレポートを論理的に書くための作文力。
外国語
  1. 興味のある専門分野の技術英語に慣れ親しむ態度。
数学
  1. 正確かつ迅速な計算力。
理科
  1. 現象を物理的に考察できる能力。
  2. 現象を数学的に定式化できる能力。
(入学者選抜の基本方針)

産業理工学部のアドミッション・ポリシーに記載された入試制度とは下記の点で異なることに注意してください。

1.
総合型選抜(AO入試)では、数学に関する学力試験により高等学校卒業レベルの基礎学力を評価し、出願書類(調査書・自己紹介書・プレゼンテーションシート)、および口頭試問により各専門分野を学ぶ意欲と思考力、判断力、表現力を評価します。
2.
外国人留学生入試では、「日本留学試験」の日本語および数学コース2の計2科目試験を課すことにより基礎学力を評価し、口頭試問により専門分野を学ぶ意欲と思考力、判断力、表現力を評価します。
3.
編入学試験では、大学はじめ出願資格に定める各種学校が発行した成績証明書等により専門分野に関する科目の修得状況を評価し、さらに数学および電気回路の計2科目試験を課すことにより学力を評価し、口頭試問により各専門分野を学ぶ意欲と思考力、判断力、表現力を評価します。

産業理工学部 建築・デザイン学科

ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

建築・デザイン学科は、近畿大学建学の精神と教育の目的に則り、履修規定に即して必要単位を取得し、必要な修業年限を満たした上で下記の能力を備えていると判断した場合に、学士(工学)の学位を授与します。建築・デザイン学科では、自然・技術・人文・社会が調和する文理協働の発想に根ざした高いコミュニケーション力と、自ら課題を発見し解決策を見出していく能力を持った「フロンティア人材」となる建築技術者やデザイナーを世に送り出すことを教育目標としており、厳格な成績評価により教育カリキュラムを運営しています。卒業までに身につけるべき資質・能力を以下に示します。

1.
関心・意欲・態度
  1. 文理協働の発想を志向し、価値観や文化の多様性を認め、身近な出来事から地球環境、先端技術まで、あらゆることに興味を抱き、自主調査や研究を通して自ら理解できるまで学習を続ける能力を身につけていること。
  2. グローバル社会・デジタル化社会に対応するための基礎的な学力を修得し、社会や環境に対する問題意識を持ち、社会の一員としての責任感と技術者としての倫理観を身につけていること。
2.
思考・判断
  1. 自然現象や社会現象が生じるメカニズムを正しく理解し、明晰かつ批判的に思考でき、正確な分析と総合的な判断によって問題発見や解決・創作に利用できる能力を身につけていること。
  2. 技術者であるとともに一人の生活者としての深い市民性の意識を併せ持ち、幅広い教養教育全般にわたる諸学問の有機的関りを理解する能力を身につけていること。
3.
技能・表現
  1. 講義、実験、設計、演習、実習、課題研究(卒業論文・卒業設計・卒業制作を含む)等を通じ、自らが学習・研究・活動した事柄や成果を他人に伝達できる表現能力およびコミュニケーション・スキル、プレゼンテーション力を身につけていること。
  2. 情報処理技術を活用する基礎知識及びスキル・マナーを身につけて、実験・測定・調査におけるデータ収集と統計等の処理に関する能力を身につけていること。
4.
知識・理解
  1. 工学の基盤である数学や物理学の基礎知識に加え、構造力学及び建築構造、建築材料及び建築施工、建築都市環境工学及び建築設備、建築計画及び建築史・意匠、造形・表現、建築設計から成る建築・デザイン学に関する包括的な基本的知識と技術を身につけていること。
  2. 建築・デザイン学における建築構造、建築生産、建築環境・設備、建築計画・意匠分野において応用的知識と技術を身につけていること。

カリキュラム・ポリシー(教育課程の編成方針)

建築・デザイン学科は、自ら学ぶ志を持った建築技術者やデザイナーになることを目標としています。自然・技術・人文・社会が調和する文理協働の発想に根ざした高いコミュニケーション力と、自ら課題を発見し解決策を見出していく能力を持った「フロンティア人材」となる建築技術者やデザイナーを育成するために、「モノづくり」をキーワードに、機能や構造に基づいて合理的に決まる技術分野と、美的感覚や心地よさなどの感性から決まる芸術分野を融合させた幅広いカリキュラムを設置しています。なお、重点的に学ぶ分野の違いに応じて、建築工学コースおよび建築・デザインコースの2つのコースを設けています。

1.
建築・デザイン学科では、ディプロマ・ポリシーにある『関心・意欲・態度』の能力を育成するために、人間性・社会性科目群の「現代社会と倫理」「心理と行動」等、地域性・国際性科目群の「国際社会と日本」「地域社会と情報」等、スポーツ・表現活動科目群の「視覚表現の科学」「空間とデザイン」等、外国語科目の「英語Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ」「中国語Ⅰ・Ⅱ」等、共通専門科目群の「建築工学実験」「建築法規」等、構造・生産専門科目群の「静定構造力学Ⅰ・Ⅱ及び演習」「建築と構造」「施工法Ⅰ・Ⅱ」「建築材料」等、環境専門科目群の「環境概論」「建築と環境」等、計画・設計専門科目群の「建築・デザイン演習Ⅰ・Ⅱ」「環境とデザイン」等、造形・表現専門科目群の「造形演習」「感性とデザイン」等の教育プログラムを開講しています。
人間性・社会性科目群、地域性・国際性科目群、スポーツ・表現活動科目群、外国語科目では、人文科学・社会科学・自然科学にわたる幅広い学問領域に触れつつ、それらの基本的な知識や科学的な思考方法を学びます。また、高い倫理観の涵養を図るとともに、グローバル社会・デジタル化社会に対応するための基礎的な学力を修得します。
共通専門科目群、構造・生産専門科目群、環境専門科目群、計画・設計専門科目群、造形・表現専門科目群では、力学的な合理性、技術的な安全性のみならず、機能性、美しさ等、人間の行動や感性に合致した環境を構築できるようになることを目標に、構造工学、都市・地域・建築計画学、環境・設備工学、デザイン学、建築材料学、建築生産学等、幅広く専門的知識や技術を学んでいきます。
『関心・意欲・態度』の能力の到達に関しては、演習、課題、レポート、試験(小テストを含む)により評価し、その到達度は点数化の上、各セメスター終了時に個人宛に通知します。
2.
建築・デザイン学科では、ディプロマ・ポリシーにある『思考・判断』の能力を育成するために、課題設定・問題解決科目群の、「基礎ゼミ」「科学的問題解決法」「教養特殊講義C」等、専門基礎科目群の「数学及び演習」「物理学」、共通専門科目群の「建築工学実験」、構造・生産専門科目群の「鉄筋コンクリート構造」「鋼構造」等、計画・設計専門科目群の「近現代建築論」等、造形・表現専門科目群の「色彩検定講座」「デザイン企画論」等の教育プログラムを開講しています。
課題設定・問題解決科目群では、大学生に求められる読解力、論理的記述力、批判的分析力を向上させることを目標にしています。特に少人数の「基礎ゼミ」では、客観的な記述とディスカッションの実践を通じて、論理的思考とコミュニケーション能力の基盤を涵養します。
専門基礎科目群、共通専門科目群、構造・生産専門科目群、計画・設計専門科目群、造形・表現専門科目群では、当事者としての市民性を確保し、建築・デザイン学における今日的な問題点や、今後模索すべき方向に対して主体的に思考できる能力の獲得を目標とし、実社会で必要とされる専門分野の基礎知識を学習し、その知識を批判的に応用できるよう訓練します。
『思考・判断』の能力の到達に関しては、演習、課題、レポート、試験(小テストを含む)により評価し、その到達度は点数化の上、各セメスター終了時に個人宛に通知します。
3.
建築・デザイン学科では、ディプロマ・ポリシーにある『技能・表現』の能力を育成するために、課題設定・問題解決科目群の、「ライフデザイン」「キャリアデザイン」「就職計画」「日本語の技法」「論理的表現法Ⅰ・Ⅱ」等、共通専門科目群の「プロジェクト研究」「卒業研究」等、計画・設計専門科目群の「建築設計Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ」「CADトレーニング」等、造形・表現専門科目群の「基礎造形」「画像設計演習」「視覚表現演習」等の教育プログラムを開講しています。
課題設定・問題解決科目群では、大学生として、将来を見据えて主体的・自律的に学ぶ姿勢と、キャリアパスを具体化する意識と行動力の基盤の形成を目指します。
共通専門科目群、計画・設計専門科目群、造形・表現専門科目群では、建築・デザイン学の体系的知識を踏まえ、アイデアを論理的かつ明確に説明できる能力を修得することを目的とし、コンセプトを立案し、それを具体的に表現するための文書、図面、模型、CG等を作成する技術を学びます。
『技能・表現』の能力の到達に関しては、演習、課題、レポート、試験(小テストを含む)により評価し、その到達度は点数化の上、各セメスター終了時に個人宛に通知します。
4.
建築・デザイン学科では、ディプロマ・ポリシーにある『知識・理解』の能力を育成するために、共通専門科目群の「建築工学実験」「建築法規」等、構造・生産専門科目群の「静定構造力学Ⅰ・Ⅱ及び演習」「建築と構造」「施工法Ⅰ・Ⅱ」「建築材料」等、環境専門科目群の「環境概論」「建築と環境」等、計画・設計専門科目群の「建築・デザイン演習Ⅰ・Ⅱ」「環境とデザイン」等、造形・表現専門科目群の「造形演習」「感性とデザイン」等の教育プログラムを開講しています。
建築・デザインコースでは、建築・デザイン学に対する社会的要請を受けて体系化されてきた多岐にわたる専門的分野の基礎的知識と理解を修得することを目標に、二級建築士の受験に必要な、建築計画、建築史・意匠、建築法規、建築構造、建築施工の知識を学習し、設計製図の技術の習得を目指しながら、家具、工業製品、CGなどの情報・プロダクトデザインに対しての知識と技術を学びます。
建築工学コースでは、建築・デザインコースの建築学の分野の教育に加え、さらに専門的な応用分野の知識と技術と理解の修得を目標に、一級建築士の受験に必要な、建築計画、建築法規、建築構造、建築施工の知識を学習し、設計製図の技術の習得を目指します。

アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)

建築・デザイン学科では、自然・技術・人文・社会が調和する文理協働の発想に根ざした高いコミュニケーション力と、自ら課題を発見し解決策を見出していく能力を持った「フロンティア人材」となる建築技術者やデザイナーを育成します。このために、次のような入学者を受入れます。

1.
建築・デザイン学科での学習に必要な自然科学や人文・社会科学の学習に必要な基礎知識、思考力、判断力、表現力を有し、学習の遂行に強い意欲を持つ人。
2.
社会への貢献、公共の福祉を理解し、これらを尊重することができ、大学で学んだことを生かして地域社会や国際社会に貢献したい人。
3.
新たなテクノロジーやイノベーション、世界の動向、「モノづくり」に対して強い関心を持つ人。
4.
将来の目標を定め、主体性を持って学習に取り組み、意見や立場を異にする多くの人々と協働する姿勢を持っている人。
(入学前に学習すべきこと)

産業理工学部のアドミッション・ポリシーに加えて、以下の点に留意して学習してください。

また、建築・デザイン学科に入学するまでに、次のような教科の内容を理解していることが望まれます。

国語

プレゼンテーションで必要とされる基礎的な語彙力、論理的思考力、表現力。

数学・理科

建築学で学ぶ力学・熱力学の基礎的な知識。

地理歴史・公民

建築・デザインで必要とされる社会科学分野に関わる一般的な知識。

(入学者選抜の基本方針)

産業理工学部のアドミッション・ポリシーに記載された入試制度おいて、建築・デザイン学に関連する評価が加わりますので注意してください。

1.
推薦入試(一般公募)では、高等学校長が提出した推薦書等により建築・デザイン学の修学に必要な科目の履修修得状況と学習意欲・社会貢献活動・協調性等を評価します。
2.
総合型選抜(AO入試)では、口頭試問により建築・デザイン学を学ぶ意欲と思考力、判断力、表現力に加え、修得してきた能力の社会貢献性を評価します。
3.
指定校推薦入試・附属特別推薦入試・準附属特別推薦入試では、口頭試問により建築・デザイン学を学ぶ意欲と思考力、判断力、表現力および社会貢献への意欲を評価します。

産業理工学部 情報学科

ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

情報学科では、近畿大学建学の精神と教育の目的に即して、「情報を扱うための技術と知識を身につけ、情報の様々な形式に接し、科学的な扱い方に慣れ親しむ能力を身につけること」を教育目標としており、厳格な成績評価により教育カリキュラムを運営しています。これらの趣旨のもとに開講された科目を履修して、所定の単位を修得した学生に卒業を認定し、学士(工学)の学位を授与します。卒業までに身につけるべき資質・能力の到達目標を以下に示します。

1.
関心・意欲・態度
  1. 情報についての広い見識を持ち、明るく活力があり人に愛される人間力と自らを律して行動できる自己管理力を備えた人材となること。
  2. 技術が社会及び自然に及ぼす影響・効果の大きさを認識し、技術者として社会に対する責任を自覚する能力及び協働しながら事業に取り組める信頼感やチームワーク力を身につけていること。
2.
思考・判断
  1. 論理的、計算論的、かつ批判的に思考できること。
  2. 自主的かつ継続的に学修できる能力と、与えられた制約の下で計画的に問題解決を進め、まとめられる能力を身につけていること。
  3. 自らの幸福や人生の目的及び他者・グローバルの立場からものごとを考える能力を身につけていること。
3.
技能・表現
  1. 技術者として必要な文章作成技術、プレゼンテーション技術、およびコミュニケーションスキルを身につけていること。
  2. 情報を扱う技術者としての専門技術を身につけていること。
4.
知識・理解
  1. 情報の原理、システム設計、情報と社会など、情報学の学びを通じて獲得すべき基本的な知識と理解を身につけていること。
  2. コンピュータのハードウェア及びソフトウェアの専門的知識を身につけていること。
  3. ネットワーク、データベース、セキュリティなどの基盤技術を身につけていること。
  4. 情報メディアに関する知識と、コンテンツを制作するための手続き的知識と技能を身につけていること。
  5. 膨大なデータから有益な情報を抽出し、分析・予測に役立てるための手続き的知識と技能を身につけていること。

カリキュラム・ポリシー(教育課程の編成方針)

情報学科では、情報を扱うための技術と知識を身につけ、情報の様々な形式や、科学的な扱い方に慣れ親しむ経験を積み、情報基盤の開発から、文化産業やデータ分析に至る幅広い分野で活躍できる人材を育成するため、ディプロマ・ポリシーに示す「関心・意欲・態度」、「思考・判断」、「技能・表現」、「知識・理解」の4つの能力を育成するため以下に示す教育プログラムを開講しています。なお、重点的に学ぶ専門分野の違いに応じて、2年次より「情報エンジニアリング分野」、「メディア情報分野」、「データサイエンス分野」の3つの教育プログラムを設けています。

<共通教養科目>

共通教養科目では、各科目群の学修を通じて、自然・技術・人文・社会が調和する「文理協働」の発想を持ち、加えてコミュニケーション力や主体的対応能力を持った「フロンティア人材」を育成するため、学生に以下の知識・能力・資質等を涵養します。(関心・意欲・態度/思考・判断/技能・表現/知識・理解)

1.
人文科学・社会科学・自然科学にわたる幅広い学問領域に触れつつ、それらの基本的な知識や科学的な思考方法を学ぶ。また、高い倫理観の涵養を図るとともに、グローバル社会・デジタル化社会に対応するための基礎的な学力を修得します。
2.
また、大学生に求められる「読解力」、「論理的記述力」、「批判的分析力」を向上させます。特に少人数の「基礎ゼミ」では、客観的な記述とディスカッションの実践を通じて、論理的思考とコミュニケーション能力の基盤を涵養します。
3.
さらに、自らの幸福や人生の目的など将来を見据えて主体的・自律的に学ぶ姿勢と、キャリアパスを具体化する意識と行動力の基盤を形成します。
<専門科目・初年次>

コンピュータの仕組みやデータ表現、ソフトウェア、オペレーティング・システムに関する基本的な知識を、講義を通して身につけます。また、プログラミング言語の諸概念に関する基本的な知識を、プログラム作成演習を通して身につけます。また、基礎数学、マルチメディア、情報システム、情報社会における倫理など基本的な知識を、講義を通して身につけます。(関心・意欲・態度/思考・判断/技能・表現/知識・理解)

<専門科目・情報エンジニアリング分野>

2年次に、オブジェクト指向プログラミングやデータ構造とアルゴリズムなど、より複雑なソフトウェアを構築するための知識、ネットワーク機器と装置の機能やネットワークプロトコルなどのインターネットの基盤技術を、講義や演習を通して身につけます。3年次に、ソフトウェア開発の要求分析や設計方法などの企画・分析・設計力、ネットワークシステムの性能評価方法や負荷分散方法などのインターネットおよびセキュリティの高度な実践力を、グループ演習を通して身につけます。(関心・意欲・態度/思考・判断/技能・表現/知識・理解)

<専門科目・メディア情報分野>

2年次に、webコンテンツの制作方法および企画設計方法を、講義や演習を通して身につけます。3年次に、画像処理やコンピュータグラフィックスの情報メディアの創造力、Webサイトのコンテンツ制作を推進する実践力を、講義やツール演習やチーム演習を通して身につけます。(関心・意欲・態度/思考・判断/技能・表現/知識・理解)

<専門科目・データサイエンス分野>

2年次に、統計ソフトウェアの利用技術やシミュレーション技術などのデータ分析や予測に関わる基礎を、講義や演習を通して身につけます。3年次に、膨大なデータから知識を発見するためのデータマイニング手法、統計モデルを用いた企業のマーケティングなどに役立つ実践的な分析・予測力を、講義や演習を通して身につけます。(関心・意欲・態度/思考・判断/技能・表現/知識・理解)

<専門科目・4年次>

興味と関心のある分野の研究室と指導教員を選び、指導教員の指導の下に、配属された研究室の専門に関連した情報学のテーマについて深く学び、文献調査やゼミナールでの議論を通して、他者・グローバルな立場から問題点を発見し解決法を探求します。研究結果は、卒業論文としてまとめ、研究発表会で発表します。これらの活動を通じて、課題に関する事項を学び整理する能力、問題点を把握しその解決策を提案し実施する能力、成果を文書にまとめて口頭で発表する能力、他との質疑応答を行う能力を修得します。(関心・意欲・態度/思考・判断/技能・表現/知識・理解)

<少人数教育>

1学年から4学年まで「基礎ゼミ」、「科学的問題解決法」、「情報学概論」、「情報学序論」、「情報学プロジェクトI」、「情報学プロジェクトII」、「卒業研究」の7科目において少人数教育を実践しています。希望調査をもとに多岐にわたる情報学に関する専門領域を知る機会を提供し、興味に応じて研究レベルまで学びを深める機会を提供します。特に3学年の「情報学プロジェクトⅠ」および「情報学プロジェクトII」では、少人数のチームで主体となって、実際に社会で役立つシステムの企画、計画、開発、実験、評価、発表まで進めるPBL(Project Based Learning)を実施することにより、チームワーク力と主体的に学ぶ力を育成し、技術者として社会に対する責任を自覚する機会を提供します。(関心・意欲・態度/思考・判断/技能・表現/知識・理解)

アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)

情報学科では、実践的な情報学に広い見識を持ち、情報技術を必要とするあらゆる業種で活躍できる人材を育成します。このために、次のような入学者を受入れます。

1.
情報学科での学修に必要な基礎知識を有し、思考力、判断力、表現力を持つ人。
2.
社会への貢献、公共の福祉を理解し、これらを尊重することのできる倫理観を持つ人。
3.
情報学をもとに新しい社会を築く試みに主体性を持って取り組み、多様な人々と共同する姿勢を持っている人。
4.
知的好奇心があり、情報学に対して強い関心を持つ人。
5.
将来の目標を定め、目的意識を持って学修に取り組むことができる人。
(入学前に学習すべきこと)

産業理工学部のアドミッション・ポリシーに加えて、以下の点に留意して学習してください。
数学については、「情報関連基礎」で学ぶ情報分野の基礎的な知識を習得し、理科と地理歴史・公民については、情報学と関係のある科目を中心に応用力も磨き、情報学と直接関係の無い科目についても多様性を広げ世界の動向を理解するのに役立つので興味を持って学習して下さい。

(入学者選抜の基本方針)

産業理工学部のアドミッション・ポリシーに記載された入試制度おいて、情報学に関連する評価が加わりますので注意してください。

1.
推薦入試(一般公募)では、高等学校長が提出した推薦書等により情報学の修学に必要な科目の履修修得状況と学習意欲等を評価します。
2.
総合型選抜(AO入試)では、口頭試問により情報学を学ぶ意欲と思考力、判断力、表現力を評価します。
3.
指定校推薦入試・附属特別推薦入試・準附属特別推薦入試では、口頭試問により情報学を学ぶ意欲と思考力、判断力、表現力を評価します。
4.
外国人留学生入試では、口頭試問により情報学を学ぶ意欲と思考力、判断力、表現力を評価します。
5.
編入学試験では、専門科目として情報処理概論の試験を課すことにより学力を評価し、口頭試問により情報学を学ぶ意欲と思考力、判断力、表現力を評価します。

産業理工学部 経営ビジネス学科

ディプロマ・ポリシー(学位授与の方針)

経営ビジネス学科では、近畿大学建学の精神と教育の目的に即して必要単位を修得し、必要な修業年限を満たした上で、下記の能力を備えていると判断した場合に、学士(経営ビジネス学)の学位を授与します。

1.
関心・意欲・態度

企業、自治体、非営利組織、地域コミュニティなどにおけるグローバルあるいはローカルの組織において必須となるチームワークスキル、経営学、会計学、マーケティング論といった経営に関する分野へ高い関心、意欲を持っていること。

2.
思考・判断

経営学、会計学、グローバル経営論といった経営に関連する多様な分野の知識に基づき、国内のみならず国際的な視角で社会経済的・企業的な事象を観察し、最良な判断と問題解決をすることができること。

3.
技能・表現

企業、自治体、非営利組織、地域コミュニティなどにおけるグローバルあるいはローカルの組織で生じている問題点を専門的な観点から分析し、問題解決へと導ける技能を身に付け、それらを相手に適切に伝えられる表現能力(プレゼンテーション能力)を身に付けていること。

4.
知識・理解

経営学、会計学、マーケティング論といった経営に関連した分野のみならず、ITスキル、文書作成スキル、語学能力といった社会人として必要な知識を身に付けていること。

カリキュラム・ポリシー(教育課程の編成方針)

(1)経営ビジネス学科の教育プログラム
1.
経営ビジネス学科では、ディプロマ・ポリシーにある学位授与に必要とされる能力の獲得のために、専門科目を「専門基礎科目」、「専門科目」、「演習科目」、「ゼミナール科目」の科目群に大別し、これらを段階的に学修します。
2.
「専門科目」へ移行する段階では、本学科に設置する2つのコース―「経営マネジメントコース」、「グローバル経営コース」のいずれかに所属し、そのコースの趣旨に沿った科目を重点的に履修します。
2-1. 経営マネジメントコースでは、企業などの組織の経営に直接関わる能力を身に付けるために「マーケティング論」、「会計学」、「流通システム論」などの科目を設置しています。
2-2. グローバル経営コースでは、国際的な視野に立ち、語学と文化の二つの面で、グローバル社会における組織経営に関わる能力を身に付けるために「グローバル経営論」、「グローバル経済論」、「ビジネス英語基礎」などの科目を設置しています。
3.
高等学校教諭一種免許状(商業)を取得するための教職課程を設置しています。
4.
社会調査士、日商簿記検定などの資格取得を支援する科目を専門基礎科目、専門科目、演習科目に配置しています。
5.
自然・技術・人文・社会が調和する文理協働の発想、コミュニケーション力、主体的対応能力を身に付けるため、共通教養科目を1~3年次において学修します。
6.
能動的な学修のために、アクティブ・ラーニング(グループワーク、ディベート、反転授業、ICT活用)を取り入れた講義科目を設置しています。
7.
マネジメントに関する実践的な能力を身に付けるために、外部の専門家との連携、インターンシップや学外実習などを通して地域社会とのつながりを作るとともに、実際の経営に触れる機会を提供します。
8.
個人担任制により、担当の教員が随時、修学全般に関する相談に応じます。また、オフィスアワーを設け、授業科目の担当教員が特定の時間帯に、授業内容に関する質問に応じます。
9.
授業内容や身に付く能力、必要な予習、復習内容をいつでも確認できるように、これらの情報をシラバスにまとめて公開しています。また、カリキュラムツリーとカリキュラムマップを公開して各科目で身に付く能力を明示し、大学4年間での成長計画を立てやすくしています。
10.
成績評価の指標としてGPA(Grade Point Average)制度を採用し、自分の学修の達成度合いを簡便に把握し、履修の計画や学修状況の振り返りをしやすくしています。
11.
CAP制により1年間の履修授業科目数に上限を設けることで、各科目に十分な学習時間が確保できるようにしています。
(2)教育プログラムにおいて身に付ける能力
1.
専門基礎科目では、経営学、会計学などにおける基本的な事項を正しく理解して説明できることを目標とします。この科目群を主体的に学ぶことで、専門科目や演習科目を学ぶ上で必要となる基礎知識を身に付けることができます。ディプロマ・ポリシーにおいては、「思考・判断」が関連します。
2.
専門科目では、経営学・商学、会計・財務、社会・工学、グローバル、コミュニケーションといった各分野の発展的内容を学びます。専門科目を主体的に学び、体系的に理解することで、経営学、会計学ついての知識のほか地域社会やグローバル社会における諸課題についての課題解決法を身に付けることができます。ディプロマ・ポリシーにおいては、「思考・判断」、「知識・理解」が関連します。
3.
演習科目では、会計処理、フィールドワーク、マーケティング、グローバル分野の演習に主体的に取り組むことで、これらの分野における基本的な課題解決法を身に付けることができます。同時に、調査分析結果のプレゼンテーションに取り組むことで、観察力、論理的思考力、データ分析力、文書作成能力、プレゼンテーション能力、協調性を身に付けることができます。ディプロマ・ポリシーにおいては、「技能・表現」、「思考・判断」、「知識・理解」が関連します。
4.
ゼミナール科目では、学科教員の研究室に1研究室あたり8名程度が所属し、学科教員の専門における基礎的テーマを主体的に取り組みます。その過程で、専門分野に関する高度な知識を修得すると同時に、論理的思考力、データ分析力、情報収集能力、プレゼンテーション能力、協調性を身に付けることができます。この科目では、ディプロマ・ポリシーにあるすべての項目が関係します。
5.
教職課程では、1年次から4年次まで体系的に編成された「教職に関する科目」と、所定の共通教養科目および専門科目を学びます。これにより、文理協働の学びによる幅広い教養と実践的教科指導力を備えた教師としての能力を養い、高等学校教諭一種免許状(商業)を取得することができます。ディプロマ・ポリシーにおいては、「関心・意欲・態度」、「知識・理解」が関連します。
6.
専門基礎科目、専門科目および演習科目のうち、以下の科目は資格取得に関連しています。
・「基礎簿記Ⅰ・Ⅱ」、「会計学」、「財務諸表論Ⅰ・Ⅱ」、「原価管理」、「管理会計論」-日商簿記検定
・「社会調査論」、「マーケティングリサーチ」、「データ分析」、「統計学」、「地域経済分析」、「フィールドワーク」-社会調査士
・「税法Ⅰ・Ⅱ」、「税務会計」-税理士
これらの授業に主体的に取り組むことで、資格取得の対策が行えるほか、経営学・会計学の専門知識を深めることができます。また、これらの科目を参考にして資格取得に向けて自主学習を行うことが、学修習慣の定着にもつながります。ディプロマ・ポリシーにおいては、「技能・表現」、「知識・理解」が関連します。
7.
共通教養科目は人間性・社会性科目群、地域性・国際性科目群、課題設定・問題解決科目群、スポーツ・表現活動科目群に分かれており、外国語科目と合わせて、それぞれをバランス良く主体的に学修します。人間性・社会性科目群、地域性・国際性科目群、外国語科目、課題設定・問題解決科目群における「情報処理Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ」では人文科学・社会科学・自然科学にわたる幅広い学問領域の基本的な知識や科学的な思考方法が身に付きます。また、高い倫理観の涵養を図るとともに、グローバル社会・デジタル化社会に対応するための基礎的な学力が身に付きます。課題設定・問題解決科目群の中の、「基礎ゼミ」、「日本語の技法」、「論理的表現法Ⅰ・Ⅱ」等の科目で、読解力、論理的記述力、批判的分析力が身に付きます。特に少人数の「基礎ゼミ」では、客観的な記述とディスカッションの実践を通じて、論理的思考とコミュニケーション能力の基盤を涵養することができます。課題設定・問題解決科目群の中の、「ライフデザイン」、「基礎ゼミ」、「日本語の技法」等で、将来を見据えて主体的・自律的に学ぶ姿勢と、キャリアパスを具体化する意識と行動力の基盤を形成することができます。
8.
卒業研究では、学科教員の研究室に1研究室あたり8名程度が所属し、各自異なる研究テーマに主体的に取り組みます。その過程で、経営学を始めとする各専門分野に関する高度な知識を修得すると同時に、論理的思考力、データ分析力、情報収集能力、プレゼンテーション能力、研究計画力、協調性を身に付けることができます。この科目では、ディプロマ・ポリシーにあるすべての項目が関係します。
9-1.
1年次においては、経営学、経営学に関連した分野に高い関心をもつために、「経営ビジネス学入門」で経営に関する幅広い分野に触れます。加えて、専門分野を学ぶ上で必要となる知識を身に付けるための専門基礎科目を学修します。また、少人数演習の「基礎ゼミ」ではアカデミックライティングを通じて文書作成スキルを、「科学的問題解決法」ではグループワークを通じてチームワークスキルを養います。
9-2.
2年次からは、企業などの組織の経営に直接関わる科目を優先的に学修する「経営マネジメントコース」とグローバル社会における組織経営に関わる科目を優先的に学修する「グローバル経営コース」のいずれかの履修コースに所属します。コースの選択により、早い段階で将来の自分の人物像のロードマップを描きます。また経営に関連する多様な分野の知識に基づいた分析視覚を養うために、専門科目を学修し、「プレゼミナールⅠ」で各担当教員の専門科目への関心を深めます。さらに「プレゼミナールⅡ」で専門分野の知識に基づき、問題発見から問題解決に至るまでの思考を養っていきます。
9-3.
3年次からは、前期の「ゼミナールⅠ」で担当教員の専門分野を深めるのと同時に、卒業研究の計画を立てていきます。研究計画の設計は同ゼミナールの学生同士でのプレゼンテーション、ディスカッションを通じて行うことにより社会人としての必須スキルのみならず、チームワークスキルも同時に養っていきます。後期の「ゼミナールⅡ」では卒業研究計画に沿い、卒業研究に着手していきます。
9-4.
4年次からは、ゼミナールⅠ・Ⅱの指導教員の指導及び同ゼミナールの学生同士のプレゼンテーション、ディスカッションを通じて卒業研究の完成を目指していきます。卒業研究を完成させることで、経営学、経営学に関連した分野に強い関心と論理的思考力、さらには個のスキルだけでなく、チームで何かをやり遂げるためのスキル(チームの能力を生かし物事を成し遂げるスキル)の醸成を行っていきます。
(3)能力の評価方法
1.
専門基礎科目、専門科目、演習科目では、知識の理解度や応用能力を、筆記試験または口頭試験により評価し、その到達度は点数化のうえ、各セメスター終了時に個人と保護者宛てに通知します。
2.
ゼミナール科目においては、プレゼンテーションにより能力を評価することを基本とします。発表者の準備内容や発表の仕方のほか、質疑への参加姿勢も評価対象とします。その到達度は点数化のうえ、各セメスター終了時に個人と保護者宛てに通知します。
3.
卒業研究においては、論文の提出と成果の口頭発表により能力を評価します。その到達度は、個人に口頭で伝えるとともに、点数化のうえセメスター終了時に個人と保護者宛てに通知します。
4.
社会調査士の資格については、卒業後に成績証明書および卒業証明書を一般社団法人社会調査協会に提出することにより、認定証が発行されます。教員免許状は、教職課程を履修し資格要件を満たした学生に授与されます。税理士、中小企業診断士、宅地建物取引士、日商簿記検定(2級以上)、販売士(1級)については、試験合格者に対して資格取得奨学金を給付します。

アドミッション・ポリシー(入学者受入れの方針)

経営ビジネス学科は、専門的知識に基づいた分析視角により、組織内のチームをマネジメントし、チームの潜在能力を高められるような人材を育成します。このために、次のような入学者を受入れます。

1.
企業、自治体、非営利組織、および地域コミュニティ内の組織のチームワーク向上に関心のある人
2.
論理的思考力(問題発見→仮説構築→仮説検証)向上に関心のある人
3.
社会経済の動きに関心、問題意識を持ち、その解決策を導く能力向上に関心のある人

また、経営ビジネスに入学するまでに、次のようなことを身に付けていることが望まれます。

(入学前に学習すべきこと)

産業理工学部のアドミッション・ポリシーに加えて、下記の点に留意して学習してください。
地理歴史・公民は、企業ほかのマネジメントには必須の知識となりますので、幅広く基礎的な内容を理解しておいてください。また、経営に関する分析では統計・データ分析のスキルが求められますので、数学についても同分野の基礎的な内容を理解しておいてください。

(入学者選抜の基本方針)

経営ビジネス学科では、上記に示す人材を選抜するために、多様な入試制度を設けています。以下の入試制度については、産業理工学部のアドミッション・ポリシーに記載されたものとは試験科目等が異なることに注意してください。

1.
総合型選抜(AO入試)では、英語に関する学力試験により高等学校卒業レベルの基礎学力を評価し、出願書類(調査書・自己紹介書・プレゼンテーションシート)、および課題に対するプレゼンテーションにより各専門分野を学ぶ意欲と思考力、判断力、表現力を評価します。
2.
スポーツ推薦入試では、高等学校長が提出した調査書等の書類により高等学校卒業レベルの基礎学力を評価し、技能試験と口頭試問により当該スポーツ種目(硬式野球)に関する技能・実績と経営ビジネス学科で学ぶ意欲を評価します。
3.
外国人留学生入試では、「日本留学試験」の日本語に加え、総合科目または数学コース1のうちどちらか1科目(計2科目)試験を課すことにより基礎学力を評価し、口頭試問により専門分野を学ぶ意欲と思考力、判断力、表現力を評価します。
4.
編入学試験では、大学はじめ出願資格に定める各種学校が発行した成績証明書等により専門分野に関する科目の修得状況を評価し、さらに外国語、および経営学、会計学から1科目(計2科目)試験を課すことにより学力を評価し、口頭試問により各専門分野を学ぶ意欲と思考力、判断力、表現力を評価します。

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