近大理工通信
令和8年度 近大理工通信(第6号)
令和8年10月5日
受賞・入賞
段下一平 教授が2026年 日本物理学会論文賞を受賞し、その研究成果の解説を日本物理学会が公開
理学科物理学コース 段下 一平 教授が、2026年 日本物理学会論文賞を受賞しました。
論文題目、著者氏名、および掲載誌
“Creating and probing the Sachdev–Ye–Kitaev model with ultracold gases: Towards experimental studies of quantum gravity”
Ippei Danshita , Masanori Hanada , Masaki Tezuka
Prog. Theor. Exp. Phys. 2017, 083I01
【概要】
重力を量子力学の枠組みで理解することは物理学の大きな目標の一つです。
そのような背景から、量子重力の理論の構築が長年進められています。しかしその理論が妥当となる実験系は現在のところ存在しません。
本論文は、量子重力理論とAnti de Sitter (AdS)/共形場理論対応の意味で等価な量子多体模型で記述される実験系を実現することで、量子重力の実験研究が可能になると提案しています。
具体的には、二次元AdS時空の量子的なブラックホールと等価であるとされるSachdev-Ye-Kitaev (SYK) 模型が、二重井戸光格子中に閉じ込めたフェルミ原子気体に複数の光会合レーザーを照射することで実現できることを理論的に示しました。
この提案を皮切りに、他の様々な実験系でもSYK模型の実現方法が提案されるなど、本論文は量子多体系の研究に新たな潮流を作りました。
関連して、段下教授の研究成果の解説記事および解説動画が日本物理学会によって公開されました。
解説記事の詳細はこちら、解説動画はこちらをご確認ください。
(理学科物理学コース 段下一平)
山本 旭 講師が石油学会奨励賞を受賞
応用化学科 山本 旭 講師が石油学会奨励賞(出光興産賞)(業績「均一・不均一系触媒反応におけるin situ/operando分光法の開発と応用」)を受賞しました。分光分析を利用した均一系および不均一系触媒反応の反応機構解明に関する優れた業績が評価されました。
(応用化学科 室山 広樹)
池田 篤俊 准教授が日本機械学会 部門優秀論文表彰を受賞
エネルギー物質学科 池田 篤俊 先生が機械工学科の先生方と共同で研究論文を執筆し、
日本機械学会 ロボティクス・メカトロニクス部門の部門優秀論文表彰を受賞しました(図1)。
受賞論文:「入力飽和を考慮した閉ループ応答の信頼区間解析とV-TigerによるMcKibben型空気圧ゴム人工筋の制御設計」
(エネルギー物質学科 中澤 直高)