学部長挨拶

" 学生満足度の向上を目指した大学教育 "と
" 工学系技術者としての基礎学力を身に付けた人材の育成 "に向けて

近畿大学の建学の精神は「実学教育」と「人格の陶冶」であり、教育理念には「"人に愛される人"、"信頼される人"、"尊敬される人"を育成することにある」、このことを念頭に置いて、日々教育の充実と研究の向上を実践しております。総合大学である近畿大学には現在14学部48学科、大学院に11研究科を配備した構成になっております。そのなかで、中国地方の広島を拠点とする工学部から毎年巣立っていく卒業生は、日本の産業界を担う各方面における幅広い分野で活躍しております。

工学部は1959 (昭和34) 年、呉市に工業化学科(現在:化学生命工学科)と機械工学科が創設され、続いて1962 (昭和37) 年に経営工学科(現在:情報学科)、1965 (昭和40) 年に建築学科がそれぞれ設置されました。その後、1991 (平成3) 年には東広島市に東広島学舎の新設を契機に、工業化学科と建築学科を移設し、同時に産業界の動向に合致させるべく新たに電子情報工学科と機械システム工学科(現在:ロボティクス学科)の2学科を新設して6学科体制にし、2001 (平成13) 年に現在の広島キャンパスに統合しました。1994 (平成6) 年には各種工学における専門知識と高度な専門性を有する研究能力を修得させる目的に、大学院工業技術研究科(現在:システム工学研究科)が設置され、我が国の工業立国を支える多くの技術者・研究者を輩出してきました。1996 (平成8) 年には工業技術研究所を設立し、2010 (平成22) 年に次世代基盤技術研究所として新設され、持続可能な社会を実現するための研究開発と地域産業の発展に貢献しております。

現在、本学部では将来を築く学生を育成するための大学教育の使命を強く意識し、問題解決能力を具備した工学系技術者・研究者を育成する大学に向け、グローバルな教育システムの第三者評価の証しとされる日本技術者教育認定機構(JABEE)の認定を5学科で受審しております。社会のニーズを理解・認識した大学生としての教養を学び、そして研究開発能力まで兼ね備えることで、各地域産業界で活躍できる人材を育成する継続的な改善を実施しております。ところで、いま社会ではグローバル化時代への対応が求められ、大学教育には教養とコミュニケーション能力はもちろんのこと、各工学系分野の専門的知識を身に付けさせることが切望されております。こういった観点から、教育理念を主眼に置き、そして「人間性」、「専門性」、「国際性」の3つの要素を有する人格を陶冶し、多様な価値観を受け入れるための教養、さらには地方自治体や地域住民と共同で社会を再構築する地域の活性化にも貢献できる実学教育を長期的な展望で実践しております。

満足できる教育、興味深い研究とそれが遂行できる環境などが学生にどれだけ提供できるかを共通の課題として常に意識し、学生と教員と職員が三位一体となって、よりよい教育および研究の場になるように成長・発展したいと考えております。また、研究の活性化に向けて、次世代基盤技術研究所を中心とし、地域産業におけるイノベーションの創出を実現するために広島大学や産業技術総合研究所などの研究機関と連携協定を締結し、さらにマツダ(株)や(株)サタケなどを含む地元企業との地域に密着した産学官連携事業を積極的に推進する研究体制を整備しております。

工学部は2019年に開学60年を迎え、歴史のある学部として成長してきました。今後も、将来の夢や希望を実現できる教育と研究の両者を兼ね備えた環境のさらなる充実を図り、次世代を担う優秀な人材の育成に取り組んでいきます。

学部長

旗手 稔
MINORU HATATE
教授/学部長