メロンに革命を起こせ!「感動メロン」プロジェクト ICT農法で栽培した「バンビーナ」メロンジェラートの試食会を実施
2019.07.10
- 農
新たに商品開発された「バンビーナ」メロンのジェラート
【本件のポイント】
●農学部と松井農園で共同開発したメロン「バンビーナ」をadd:PAINDUCEの協力のもと、メロンジェラートに加工
●学生を対象に試食会を行い、今後の商品開発に役立てる
●「実学教育」を理念に掲げる大学として、社会貢献できる商品を開発
【本件の内容】
日本全国の農業分野では、少子高齢化に伴い、農業従事者が年々減少しているとともに、一方で、「休耕地」や「耕作放棄地」が増加しているため、深刻な社会問題となっています。一般的に、農業は個人の経験や勘に頼ることが多く、所得確保の不安定さが問題とされています。このような問題を解決するため、近畿大学農学部は奈良県と連携して「農の入口」モデル事業を展開し、「なら近大農法(ICT農法)」の確立を目指してきました。ICT(情報通信技術)農法とは、農作物の栽培に必要な温度調整など管理機能にICTを導入することで農作業の自動化を実現し、農業初心者でも容易に栽培管理を可能にすることです。ICT農法を利用して、農学部農業生産科学科、アグリ技術革新研究所兼務 教授の野々村照雄が中心となり、株式会社松井農園との産学連携で開発した病気に強く、糖度の高いメロン「バンビーナ」を栽培し、大手スーパーなどで販売してきました。今回は、最新のICTを利用して栽培した糖度の高い「バンビーナ」メロンを使用して加工したジェラートを東大阪キャンパスの学生を対象に試食会を行い、その評価を今後の商品開発に役立てます。
【試食会概要】
■日 時:令和元年(2019年)7月17日(水)12:30~14:30
■実施場所:近畿大学東大阪キャンパス アカデミックシアター1階 ACT-211
(大阪府東大阪市小若江3-4-1、近鉄大阪線「長瀬駅」から徒歩約10分)
■対 象:本学学生(自身のSNSアカウントを通してジェラートのPRに協力できる学生)
■対象商品:「バンビーナ」ジェラート 200個(なくなり次第終了)
【本件の背景】
平成28年(2016年)9月に近畿大学は奈良県と包括的連携協定を締結し、平成29年(2017年)9月には近畿大学農学部が奈良県と「農の入口」モデル事業に関する覚書を取り交わしました。本モデル事業では、農業参入に関心のある学生を対象に円滑な就農を支援できるモデルづくりを行うため、平成30年(2018年)4月から「なら近大農法(ICT農法)」の確立を目指してきました。農業分野へのICT(情報通信技術)の導入により労力の削減に繋がりますが、一方で、農業者の生計を考慮すると、高収益を得られる作物を選択・栽培することが重要となります。ICT農法でどのような(高付加価値のある)農作物を栽培するかが悩みの種となります。そこで、農学部農業生産科学科、アグリ技術革新研究所兼務 教授の野々村照雄は、これまでに株式会社松井農園)と共同で病気に強く、糖度の高いメロン「バンビーナ」を開発し、昨年度(2018年度)、ICT農法で栽培したメロンは、青果物として大手スーパーで販売するとともに、加工品(メロンジェラート)にして、コンビニエンスストア、道の駅、電車内、サービスエリアなどで販売したところ、大好評を得ました。今回は、さらに「バンビーナ」メロンの甘味と風味にこだわり、ジェラートの改良を重ね、香り高く口どけの良い本格インタリアン・ジェラートとなりました。
【「バンビーナ」について】
近畿大学農学部と株式会社松井農園で共同開発したメロン品種です。奈良県の特産品となることを目指し、品種名を奈良で有名な鹿から「子鹿のバンビ」を連想し、「バンビーナ:Bambina」と命名しました。本品種は、フザリウム病(メロンつる割病)に対して耐性を示すとともに、果実中には機能性を有する成分(ギャバ:γ-アミノ酪酸)を含み、高糖度(Brix値16以上)です。本品種を開発したことで、メロンをもっと身近で、かつカジュアルな果物にし、奈良県の特産品の一つとしてPRしていく予定です。
【新商品「バンビーナ」ジェラートについて】
「バンビーナ」本来の美味しさを生かした、本格イタリアン・ジェラートに仕上げました。甘味料などの合成添加物を極力抑えているため、ナチュラルなメロン本来の甘みや香りを楽しんでいただけます。また、乳脂肪分は含まれておらず、口どけの良い仕上がりになっています。
【株式会社松井農園について】
株式会社松井農園は、メロンとスイカ専門の種苗メーカーです。独自の技術で最良の品種を開発し、常に他にはないマツイオリジナルのメロンとスイカを追求していきます。松井農園のオリジナル品種は数々のコンクールで高い評価を得ています。全日本メロン原種コンクールにおいて、昭和40年(1965年)にトップメロンS号が銅牌、昭和43年(1968年)にトップメロンH号が1等特別賞、平成2年(1990年)にメロンエスプリが銅牌受賞など。現在、主力メロン品種「肥後グリーン」は「味の良い、おいしいメロン」として大人気です。
■創 業:昭和27年(1952年)2月
■代表取締役 :松井 邦彦
■所在地 :奈良県磯城郡田原本町秦庄272
■事業内容 :メロンとスイカの育種 採種 販売
■ホームページ:http://www.matsui-nouen.jp
http://www.kandoumelon.jp
【add:PAINDUCE(アド・パンデュース)について】
創作力に定評のある米山シェフを中心に、大阪では本町(本店)、淀屋橋、大阪駅、新大阪駅など株式会社HEP JAPANが展開中のパンブランジェリー。本町(本店)で店舗を展開するPAINDUCE(パンデュース)は、フランスの伝統的な製法を守りながら、地元の野菜やフルーツを利用したオリジナルパンにこだわる本格ブランジェリーを意味し、すべての人が幸せ(笑顔)になることを目指しています。
■設 立:平成16年(2004年)12月
■代表取締役 :中野 誠敏
■所在地 :大阪市中央区淡路町4-3-1 FOBOSビル2階
■資本金 :500万円
■ホームページ:http://www.painduce.com
【関連リンク】
農学部農業生産科学科 教授 野々村 照雄(ノノムラ テルオ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/162-nonomura-teruo.html