共同開発に携わった学生がアカモクメニューを和歌山県でPR めっけもん広場で「紀州アカモク」PRイベントを開催
2019.10.15
- 薬
めっけもん広場でメニューのPRをする学生(昨年の様子)
【本件のポイント】
●薬学部生がめっけもん広場で、開発に携わった紀州アカモクメニューを紹介
●消費者の意見を直接聞くことで、学生の研究意欲を高めるとともに実学教育を推進
●本イベントを通し、紀州アカモクの認知度向上に寄与するとともに海洋保全を呼びかける
【本件の内容】
近畿大学は、令和元年(2019年)9月24日から約2週間、学生食堂で「紀州アカモクフェア」として、紀州日高漁業協同組合と共同開発した「紀州アカモク」を使用した新メニュー3種「冷製ネバサラ茶漬け」、「アカモクかき揚げ丼」、「アカモク揚げ出し豆腐」を期間限定で販売しました。
今回、紀州日高漁業協同組合が、アカモクの認知度を更に高めるとともに海洋保全を呼びかけることを目的に、和歌山県のJR紀の里ファーマーズマーケットめっけもん広場にて、学内販売で好評だった「冷製ネバサラ茶漬け」と「アカモク揚げ出し豆腐」を販売します。当日は、メニュー開発に携わった産学連携ラボ「KISS LABO」のメンバーである近畿大学薬学部の学生もPRイベントに参加し、「紀州アカモク」を使用したメニューをPRします。
【開催概要】
日 時:令和元年(2019年)10月20日(日)9:00~15:00
場 所:JR紀の里ファーマーズマーケットめっけもん広場
(和歌山県紀の川市豊田56-3、阪和道泉南インターチェンジから車で約30分)
メニュー:冷製アカモクネバサラ茶漬け 500円(税込)
アカモク揚げ出し豆腐 200円(税込)
【本件の背景】
紀州日高漁業協同組合では、ワカメを主な産品としていましたが、組合員の高齢化に伴い生産が困難になってきていました。そこでワカメに代わる産物として、3年前よりアカモクの収穫を積極的に行い、和歌山県内で初めて「紀州アカモク」として商品化しました。本年からはプレミア和歌山(和歌山県優良県産品)にも選ばれています。
近畿大学薬学部教授の多賀 淳は、紀州日高漁業協同組合から和歌山県で採れる海藻アカモクの成分分析の依頼を受け、調査の結果、「紀州アカモク」の中に、美容成分であるフコイダンという水溶性食物繊維が多く含まれていることを確認しました。さらに研究を継続し、褐藻(かっそう)類の特徴的な成分で様々なアンチエイジング効果が期待されているフコキサンチンが「紀州アカモク」の製造工程を経た後にも分解されず豊富に含まれていることがわかりました。これを受け、紀州日高漁業組合と多賀研究室の学生および近畿大学生協が、紀州アカモクを使用した新メニューを共同開発しました。
【アカモクについて】
アカモクは日本全土に分布する海藻の一種で、シャキシャキとした食感と粘り気が特徴です。ポリフェノール・食物繊維やナトリウム・マグネシウムなどのミネラル類も豊富に含まれており、花粉症改善やダイエットへの効果・効能が期待されています。本学薬学部が行った紀州アカモクを対象とした本成分分析においても、ナトリウム・マグネシウムに加えてカリウム・カルシウム等のミネラル類および美容成分として知られるフコイダンが高濃度で検出されました。あわせて水銀等の重機金属類が検出されなかったことから、紀州アカモクの安全性も確認される結果となりました。
【KISS LABO】
近畿大学薬学部 教授 多賀 淳とUHA味覚糖が共同で運営する近畿大学アカデミックシター内の文理融合の産学連携ラボです。薬学部、文芸部および経営学部とUHA味覚糖の産学連携プロジェクトとして立ち上げられたブランド「美はお口から研究所」のポリシーのもと、食と美容だけでなく生活習慣も提案する分野横断型産学連携アクトです。近畿大学内で行われたアカモクフェアでは、メニューの栄養評価にも協力しています。
【関連リンク】
薬学部 医療薬学科 教授 多賀 淳(タガ アツシ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/806-taga-atsushi.html