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曽爾村と近畿大学が包括連携協定を締結 近畿大学の農学を中心とした総合力で曽爾村を活性化

2019.08.01

近畿大学副学長 藤原 尚(左)、曽爾村長 芝田 秀数(右)

曽爾村(奈良県宇陀郡)と近畿大学(大阪府東大阪市)は、令和元年(2019年)8月1日(木)に曽爾村振興センターにて、包括連携協定を締結しました。

【本件のポイント】
●曽爾村と近畿大学が教育の拡充・地方創生を目指し包括連携協定を締結
●食品関連分野での商品開発や農林業の発展をはじめ、魅力的な村づくりに取り組む
●近畿大学の建学の精神である「実学教育」を実践し、就農や地方創生を志す学生に実践的な学びの場を提供する

【本件の内容】
曽爾村と近畿大学は、平成28年度(2016年)4月より、焼酎の共同開発を始め、平成29年度(2017年度)からは農学部の学生が曽爾村でトマト、ほうれん草、ベビーリーフ、米などの栽培に携わる農業実習を行うなど、農業・食品分野を中心として協力しています。
本協定締結により、近畿大学の14学部48学科を擁する総合大学としての英知を結集し、曽爾村の有する豊かな自然環境、歴史、文化を生かして、曽爾村農業の6次産業化(農業の1次産業が生産だけでなく、加工や流通・販売を手がけること)や豊かな林業資源の活用等に取り組み、曽爾村の活性化を図り、地方創生に貢献します。

【連携事業について】
(1)農業実習プログラム
平成29年度(2017年度)より、曽爾村内の農業者の元での農業実習を実施しています。平成29年度は6名、平成30年度は6名が参加しました。
今後は、農林水産省が推進する「農業女子プロジェクト」を通じて村内在住の女性農業者と連携し、特産のトマトなどを用いた新商品の開発や交流事業の実施を検討します。

(2)曽爾村農林産品の活用
焼酎の醸造に適した醸造用酵母を開発し、村内産のコメを使用したオリジナルの米焼酎の開発に取り組みます。また、曽爾村に300年前から伝わる特産の榧(かや)油について、食用はもちろん、化粧油などへの活用方策について検討し、新商品開発やマーケティングに取り組む予定です。

(3)その他検討中の事業
観光分野においては、曽爾高原のススキ植生の復活や、規格外農産物を使用した商品開発、木材などの森林資源の活用、曽爾村の各地域で進められている「イノベーションプロジェクト」への参加・協力などを検討しています。イノベーションプロジェクトは、各地域で、柚子やこんにゃくを使った特産品開発、漆の里復活プロジェクト、名水と米を活用した玄米珈琲プロジェクトなどが進行中で、近畿大学の専門家によるアドバイスや学生の参画などを検討しています。

【農業女子プロジェクトについて】
農林水産省では、農業内外の多様な企業・団体と連携し、農業で活躍する女性の姿を様々な切り口から情報発信することにより、社会全体での女性農業者の存在感を高め、併せて職業としての農業を選択する若手女性の増加を図ることを目的とした「農業女子プロジェクト」を平成25年(2013年)11月から推進しています。
「農業女子プロジェクト」では、「強く優しく未来を変えていく」をキャッチフレーズに、SNSや個別プロジェクトを通じて女性農業者が日々の生活や仕事、自然との関わりの中で培った知恵を様々な企業の技術・ノウハウ・アイデアなどと結びつけ、新たな商品やサービス、情報を創造し、社会に広く発信しています。
未来の農業女子育成「チーム"はぐくみ"」では、農業女子プロジェクトのミッションのひとつである「若い女性の職業選択肢に『農業』を加える」ことを実現していくため、高校・大学等の教育機関による講座や実習に現在活躍している農業女子の魅力を結びつけ、農業を志す学生の発掘や動機づけ、意識の向上などに取り組むことを目的として、学生×教育機関×農業女子が連携して活動を行っています。
近畿大学は、平成30年(2018年)4月から参加しています。

関連URL:https://www.kindai.ac.jp/agriculture/