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半水耕栽培サツマイモの収穫授業 "オール近大"川俣町復興支援プロジェクト

2018.10.25

  • 生物理工

鉢底に水を張る空中半水耕栽培サツマイモ

近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)生物工学科教授鈴木高広は、平成30年(2018年)10月31日(水)と11月1日(木)に、福島県伊達郡川俣町の幼稚園と小学校で、サツマイモの大量生産を目的としたポット鉢半水耕栽培法を用いたサツマイモの収穫授業を行います。

【本件のポイント】
●「"オール近大"川俣町復興支援プロジェクト」として、川俣町の小学校や幼稚園で、ポット鉢を用いた底面給水栽培によるサツマイモの栽培授業を実施
●地面から離して栽培する空中栽培法は、土壌汚染の心配がなく、ポット鉢の底面から給水する半水耕栽培法と組み合わせることで、通常の露地栽培の3~5倍量の収穫が期待
●今回の栽培教室を通じてイモの栽培方法を子どもたちに伝え、川俣町での普及を目指す

【本件の概要】
近畿大学は、川俣町復興支援として取り組んでいる「"オール近大"川俣町復興支援プロジェクト」の一つとして川俣町の小学校、幼稚園、保育園を対象にサツマイモ空中栽培実習を実施しています。川俣の子どもたちが、イモの栽培を通して未来への夢と希望を育ててもらうことを目的として行っており、毎年大きなイモが収穫できるようになっています。
ポット鉢を用いる底面給水栽培法は、生物理工学部教授 鈴木 高広により、空中栽培法における土壌の乾燥を防ぐために開発された新たな改良栽培法です。日光を無駄なく利用し、効率良く光合成を行うことができる空中栽培法に、底面給水法を用いることで、露地栽培の3~5倍の収穫率を見込むサツマイモ生産を安定化することに成功しました。
また、大量につくったイモをエネルギーとして利用するために、簡単な設備で行うメタン発酵と発電技術を子どもたちに学習してもらい、子どもたちでも安全にできることを川俣町の住民の皆さんに知ってもらうことで地域での普及を目指します。
今回は、イモの収穫量調査を体験する栽培学習教室を行い、栽培法の特徴を説明します。

日時:10月31日(水)10:00~11:00
場所:川俣町立富田幼稚園(福島県伊達郡川俣町鶴沢笛田25-4)
対象:園児56人

日時:11月1日(木)11:30~12:30
場所:川俣町立飯坂小学校(福島県伊達郡川俣町飯坂南古堂道内5)
対象:全校児童42人

【"オール近大"川俣町復興支援プロジェクトとは】
近畿大学が、14学部48学科を擁する総合大学としての研究力を生かし、東日本大震災に伴う原発事故により一部が計画的避難区域に指定された川俣町の早期復興を、大学の総力を挙げて支援するために立ち上げたプロジェクトです。
近畿大学教員が提案した復興支援策を、1.農業・産業・町づくり振興支援、2.除染推進支援、3.健康・心身ケア支援、4.放射線・放射能測定支援のグループに分け、川俣町民の意向を取り入れつつ、平成25年(2013年)5月31日から本格的に始動しました。
なお、近畿大学は福島県川俣町から「震災復興アドバイザー」を委嘱されています。

【関連リンク】
"オール近大"川俣町復興支援プロジェクト
https://www.kindai.ac.jp/about-kindai/social-activity/earthquake-east-japan/all-kindai/

生物理工学部生物工学科 教授 鈴木 高広(スズキ タカヒロ)
https://www.kindai.ac.jp/meikan/146-suzuki-takahiro.html

関連URL:https://www.kindai.ac.jp/bost/