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「近大おいし鴨」の肉質改良研究を開始 合鴨糞由来の堆肥を利用して循環型農業を目指す!

2018.04.06

  • 附属農場

未利用農産物を餌として供試

近畿大学附属農場生石(おいし)農場(和歌山県有田郡有田川町)では、昭和58年(1983年)から合鴨(チェリバレー種)を飼育、「近大おいし鴨」として販売しています。
この度、「近大おいし鴨」のさらなる肉質改良を目指し、近畿大学附属農場湯浅農場(同県有田郡湯浅町)講師 伊藤仁久らは、日本振興株式会社(大阪府泉南市)と共同で肉質改良研究を開始します。

【本件のポイント】
●「近大おいし鴨」の肉質改良研究を日本振興株式会社と今年4月から実施
●食品区分の薬草やハーブあるいは未利用資源等を給餌することで肉質改良を目指す
●合鴨糞由来の堆肥を作物栽培に利用し、栽培した作物の一部を合鴨餌に用いる「循環型農業」の実現も併せて目標とする

【本件の概要】
「近大おいし鴨」の肉質改良研究の一環として、生石農場では昨年から、神経質な合鴨へのリラックス効果を目的としたクラシック音楽を流す試みや、栽培作物の選別作業時に得られる規格外のジャガイモ(未利用農産物)を給餌する飼育手法を実施しています。こういった手法を組み合わせることで、ジャガイモ由来の栄養摂取のみならず、リラックス効果にも繋がり、肉質にも好影響が期待されています。
このような経緯を鑑み、本学附属農場生石農場は、生物理工学部食品工学科准教授 白木琢磨や生物工学科講師 松川哲也らと共に、ジャガイモ以外にも肉質改良効果が期待できる薬草やハーブ、さらには科学的解析に基づいた未利用資源(ウンシュウミカン、マンゴーの葉、果皮、花など)から、給餌する素材を選定し、より良い肉質の実現を目指す肉質改良研究を開始します。
また、合鴨の糞を堆肥化して生石農場で栽培されている作物に施用することで、作物栽培と合鴨の肥育を一体化させる循環型農業への取り組みも併せて開始します。
これらの研究を環境保全に取り組んでいる日本振興株式会社と共同で、平成30年(2018年)4月から4か年実施し、研究成果に基づく大学発の新規ブランド構築を目指します。

【近畿大学附属農場生石農場の概要】
近畿大学附属農場生石農場は、昭和32年(1957年)に開設し、昼夜の寒暖差が大きい山地特有の気候を生かして、昭和58年(1983年)から合鴨を肥育しており、「近大おいし鴨」として販売しています。肥育にあたっては、給餌や肥育舎の温度を細かく管理し、天然の湧き水を与え、合鴨にストレスをかけないようにスペースを確保し育てています。
本学の建学の精神である「実学」を推進するため、栽培・肥育現場の声を大切にしながら研究を進めています。

■所在地 :和歌山県有田郡有田川町楠本1643-21
■お問合せ:TEL(0737)23-0136

【日本振興株式会社の会社概要】
日本振興株式会社は、社会インフラの建設事業において、事業者と設計者、施工者の間に立ち、事業のスムーズな進捗と完了を支援している建設コンサルタントです。"誠実さと確かな技術で、ともに豊かな未来を創る"を合言葉に創業し、40周年を迎えました。また、環境事業部では、誰もが安心・安全に暮らせる環境の実現に向け、新技術をもって水・土壌環境の改善や植物の活性化など、地球環境の保全に取り組んでいます。
本研究においては、"命の大切さを知る"、"環境を守る"をモットーに「近大おいし鴨」の肉質改良や循環型農業の研究に取り組み地域振興へ貢献していきます。

■所在地 :大阪府泉南市りんくう南浜3番地2(本店)
■代表者 :伊達 多聞(たもん)
■設  立:昭和52年(1977年)3月
■資本金 :1億円
■従業員数:878名
■売上高 :101億4,700万円(2017年4月実績)
■事業所 :東北、東京、名古屋、大阪、中国四国、九州
■U R L:http://www.nihon-shinko.com/

【関連リンク】
附属農場 講師 伊藤 仁久(イトウ キミヒサ)
http://www.kindai.ac.jp/meikan/1206-itou-kimihisa.html

生物理工学部食品安全工学科 准教授 白木 琢磨(シラキ タクマ)
http://www.kindai.ac.jp/meikan/840-shiraki-takuma.html

生物理工学部生物工学科 講師 松川 哲也(マツカワ テツヤ)
http://www.kindai.ac.jp/meikan/904-matsukawa-tetsuya.html

関連URL:http://www.kindai.ac.jp/farm/

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