教員紹介

豊山 亜希

豊山 亜希
准教授
所属 国際学部 国際学科 グローバル専攻
学位 博士(文学)
専門 美術史・文化遺産学
ジャンル 各国事情/アジア・オセアニア
コメント 南アジア・東南アジアの美術(特にインド)を研究しています。植民地支配の現代への影響について、建築や壁画の様式的変容や文化遺産の保存活用のあり方から検討しています。
リサーチマップ https://researchmap.jp/akitoyoyama

自己紹介

絵を描くのが好きで美術科高校へ進学し、そこで芸術作品に秘められた意味を探る「美術史」なる学問を知って興味をひかれ、近畿大学文芸学部に入りました。そして大学の学びを活かせる仕事は何かと考え始めた3回生の冬休みにインドを旅して、その魅力の虜になりました。「美術史」と「インド」、二つがリンクして「インド美術史」という研究関心になり、母校で教鞭をとるに至っています。
最近の研究テーマは植民地時代のインド美術で、特にイギリスとの取引で財をなした商家の邸宅建築を実地調査しています。一見、21世紀の日本に暮らす私たちとは無縁の過去に思えますが、そこには植民地という接触領域で展開された、異文化間交渉の生々しい痕跡が遺されています。自ら語ることのないモノとの対話を通して、先人たちの異文化理解の歩みを追体験することは、グローバル化時代を生きる私たち自身の歩みにつながっていくものと信じています。

学生へのメッセージ

近大入学間もない18歳当時の私は、将来インドへ留学し、さらに教員として母校へ帰ってくることなど想像もしていませんでした。つくづく人生とは予測不可能で、だからこそ可能性に満ちているものだと思います。将来の目標が明確な人もそうでない人も、大学生活全体を通して、そして1年間の留学生活を通して遭遇する予測不可能な出来事を大いに楽しみ、そこに潜む未知の可能性との出会いを大切にしてください。「世界へ羽ばたくという夢が紡ぐ人生は素晴らしい」そんなメッセージを語りかけてくれるのが、インド系アメリカ人作家ジュンパ・ラヒリの短編集『停電の夜に』(新潮文庫・2003年)所収の「三度目で最後の大陸」です。留学という大きな決断をした皆さんを、静かに勇気づけてくれることでしょう。

主要科目

アジア学入門
地域研究入門
グローバル化した世界の民族問題
アジアの地理
アジアの宗教と思想
アジアの文化遺産

ゼミ紹介

視覚表象(絵画・建築・彫刻・写真など)を通して、文化の意味を深く理解することがねらいです。この世界についての知覚は、言葉よりも絶え間なく目に飛び込んでくるイメージに実は多くを負っていますが、そのことは日常的にあまり意識されません。私たちの目は「世界」を向いていながら、意外と「その世界」をきちんと見ていないのです。
ゼミでは、英語の基本文献輪読とグループ研究を通してイメージ解読の基礎を学んだのち、受講生各自がテーマを設定して、プレゼンテーションとディスカッションによって研究を深めます。イメージに込められた声なき声を聞き、今まで何気なく見ていたものの本当の姿を知ることを通して、異文化コミュニケーション能力を高めます。また、イメージという非言語表現を言語で効果的に説明する作業を通じて、社会で役立つプレゼンスキルを身に着けます。習得した言語で語る引き出しを増やしたい人、ぜひ一緒に勉強しましょう!

学歴/経歴

学歴

  • 2002年4月 - 2008年3月
    関西大学大学院 文学研究科
  • 2000年4月 - 2002年3月
    関西大学大学院 文学研究科
  • 1996年4月 - 2000年3月
    近畿大学 文芸学部

経歴

  • 2019年4月 - 現在
    近畿大学 国際学部 国際学科 准教授
  • 2013年4月 - 現在
    宮城学院女子大学 附属キリスト教文化研究所 客員研究員
  • 2016年4月 - 2019年3月
    近畿大学 国際学部 国際学科 講師
  • 2014年4月 - 2016年3月
    国立民族学博物館 現代インド地域研究拠点 拠点研究員
  • 2012年4月 - 2014年3月
    国立民族学博物館 外来研究員
  • 2009年4月 - 2012年3月
    日本学術振興会 (大阪大学) 特別研究員(PD)
  • 2008年4月 - 2009年3月
    関西大学大学院 文学研究科 研究員

研究活動情報

研究分野

  • 人文・社会, 美術史

研究キーワード

石窟寺院, 文化遺産, 貿易, タイル, 美術史, インド

論文

  1. Aesthetics, Sanitation, and Nationalism: Japanese Majolica Tiles in Late Colonial India
    豊山亜希
    International Journal of South Asian Studies  9  37-66  2018年11月  [査読有り]
  2. Transaction and Translation of Modernity: Japanese Majolica Tiles in Colonial India
    豊山亜希
    History of Consumer Culture: Objects, Desire and Sociability  112-121  2018年3月 
  3. 戦間期インドにおける日本製タイルの受容とその記号性
    豊山亜希
    社会経済史学  82  (3)  35-50  2016年11月  [査読有り]

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書籍等出版物

  1. 和製マジョリカタイル―憧れの連鎖 , 豊山亜希 , 分担執筆 , タイルが照らす独立の道―インド、スリランカ、ミャンマーの和製マジョリカタイル , LIXIL出版 , 2018年12月
  2. インド文化事典 , インド文化事典編集委員会 , 共編者(共編著者) , 第15章「アート・芸術」 , 丸善出版 , 2018年1月
  3. Contextualizing Material Culture in South and Central Asia in Pre-Modern Times , 豊山亜希 , 分担執筆 , Powers of Altering Sanctuaries: The Excavation and Revival of Minor Rock-Cut Temples in the Western Deccan , Brepols , 2016年

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講演・口頭発表等

  1. Visualising Religious Nationalisms: Architectural Idioms and Intra-regional Trade Networks in Colonial South and Southeast Asia , 豊山亜希 , The 3rd Asian Consortium of South Asian Studies , 2019年11月22日
  2. 可視化されるナショナリズム:英領セイロンにおける仏教寺院建築の変容 , 豊山亜希 , 日本南アジア学会第32回全国大会 , 2019年10月6日
  3. ラヴィ・ヴァルマー再考―インド近代美術史の再構築へ向けて , 豊山亜希 , 第52回南アジア研究集会 , 2019年7月14日

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MISC

  1. 幻想が作り出す「伝統」――インドの「野外美術館」 , 豊山亜希 , 月刊みんぱく , 40 , 8 , 16 , 17 , 2016年8月
  2. インドのナショナリズムを「扇動」した日本のタイル , 豊山亜希 , 民族藝術学会会報 , 88 , 5 , 2016年
  3. 『アジャンター遺跡の保存修復にむけた専門家会議』 , 東京文化財研究所, 文化遺産国際協力センター編, 発行 , 2010年
    概要:翻訳(英語→日本語)

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競争的資金

  1. 日本学術振興会, 科学研究費補助金(基盤研究C), 植民地インド・セイロンの装飾壁画にみる民族主義の交流と対立
  2. 日本学術振興会, 科学研究費補助金(若手研究B), 植民地期インドの商家建築壁画にみる近代性と民族主義の形成過程
  3. 科学研究費補助金(若手研究B), 植民地インドにおける商業カーストの邸宅建築に関する基礎的研究

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