研究科長挨拶
建築学研究科は建築や都市を取り巻く多様な課題に対し、学際的かつ実践的なアプローチによって応えることを目指しています。社会構造の変化、環境問題、テクノロジーの進化といった課題が交錯し、将来の予測が困難な時代にあって、建築は空間や構造物をつくる行為にとどまらず、人間の暮らしや地域社会、地球環境と深く結びついた総合的な営みとして捉える必要があります。
本研究科は建築工学専攻と建築デザイン専攻の二つの専攻で構成されています。ここでは、構造・環境・材料・都市計画・建築計画・歴史・デザインといった専門領域を深く学べるだけでなく、それらを横断的に結びつける視点を大切にしています。これにより、現代社会の複雑な課題に柔軟に対応できる高度な専門性と創造力を養うことができます。
また、実務と研究をつなぐ教育を重視しており、地域社会や企業との連携を通して、現実の課題に向き合いながら実践的な力を育てていきます。さらに、国内外の大学や研究機関とも連携し、異なる文化や価値観にふれながら、グローバルな視点から建築の未来を考える機会も広がっています。
本研究科は、建築や都市の未来を創造しようとする皆さんの挑戦を歓迎します。複雑で変化の激しい時代だからこそ、柔軟な思考と実践力を備えた建築人が求められています。ここは、知識と感性を磨き、社会に向き合いながら、自分自身の可能性を広げていく場です。学生たちが、この研究科で多様な仲間やプロジェクトと出会い、豊かな創造力を身につけてくれることを期待しています。
- 宮部 浩幸
- HIROYUKI MIYABE
- 建築研究科 研究科長 就任予定