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ウナギ養殖技術の確立をめざし インドネシア企業「PT SURI TANI PEMUKA」とMOUを締結

2019.04.12

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STP社長のアルディ ブディオノ氏(左)と近畿大学水産養殖種苗センター長の岡田貴彦(右)

近畿大学水産養殖種苗センター(和歌山県白浜町)は、水産飼料や養殖魚の生産・販売をグローバルに展開するインドネシア企業「PT SURI TANI PEMUKA(スリ・タニ・ペムカ)」(略称:STP)と、平成31年(2019年)4月12日(金)にMOUを締結しました。
近畿大学は、資源枯渇が深刻なウナギについて種苗生産および養殖の研究を続けていますが、今回のMOUによって、STPと協力しながらさらに研究に注力してまいります。

【本件のポイント】
●インドネシアの農業・水産業大手「JAPFA」の水産部門子会社である「STP」とMOUを締結
●共同研究や人材交流によって、絶滅が危惧されるウナギの養殖技術確立に取り組む
●研修の受け入れ等によるSTPへの養殖技術指導を通じて国際貢献をめざす

【本件の内容】
近年、ウナギの資源枯渇がたいへん深刻な問題となっています。平成26年(2014年)には、ニホンウナギが国際自然保護連合から絶滅危惧種に指定されており、サステナブルな完全養殖による量産化が待ち望まれています。本学でもウナギの完全養殖の研究を行っていますが、アジア諸国をマーケットにウナギの養殖・販売を行うSTPとのMOU締結を契機として、今後さらに研究を促進させます。
STPとの取り組みについては、以下のような内容を検討しています。
・近畿大学水産養殖種苗センターでのSTP社員の研修受け入れ
・近畿大学水産研究所教員を派遣してのSTPウナギ養殖場での共同研究
・JAPFAやSTPの水産研究所設立に向けて近畿大学水産養殖種苗センターが協力

【本件の背景】
近畿大学は、平成28年(2016年)2月に、マレーシアのサバ大学と共同で「近畿大学 マレーシア・サバ大学養殖開発センター」を開設しました。ここでは、東南アジアの熱帯性魚類の人工種苗生産に向けた研究などを行っています。研究の一環として、サバ大学と連携しているインドネシアの農業・水産業大手「PT Japfa Comfeed Indonesia Tbk」(略称:JAPFA)を通じて、その水産部門の子会社であるSTPとウナギの種苗生産・養殖研究について意見交換を行い、研究用ウナギ親魚の提供を受けるなど、JAPFA、STPとは以前から研究面で関係があります。

【「PT SURI TANI PEMUKA」について】
水産飼料、孵化場、養殖、水産加工を専門とする水産会社で、JAPFAの子会社。魚養殖とエビ養殖向けの飼料生産事業が中核的なビジネスで、5つの飼料工場を運営しており、年間の生産能力は372,000トン。
会社名 :PT SURI TANI PEMUKA(スリ・タニ・ペムカ、略称:STP)
所在地 :インドネシア ジャカルタ
事業内容:魚養殖とエビ養殖向けの飼料生産事業
設  立:1986年
従業員数:約2,500人

【「PT Japfa Comfeed Indonesia Tbk」について】
インドネシアの農業・水産業大手。インドネシアで飼料生産、鶏肉生産、肉牛繁殖・飼育、牛乳生産・加工、水産養殖を行い、近代的な加工、流通施設も持つ。また、中国、ベトナム、インド、ミャンマーでも、飼料生産、鶏肉生産、肉牛生産、豚肉生産、酪農牧場経営を行う。
会社名 :PT Japfa Comfeed Indonesia Tbk
     (ジャプファ・コンフィード・インドネシア、略称:JAPFA)
所在地 :インドネシア ジャカルタ
事業内容:飼料製造、養鶏、鶏肉加工および水産養殖場経営
設  立:1971年
従業員数:約34,000人

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