和歌山県農業協同組合連合会×近畿大学 包括連携協定を締結
2019.03.28
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左:和歌山県農業協同組合連合会 経営管理員会副会長 次本圭吾、右:近畿大学 学長 細井美彦
【本件のポイント】
●JAグループ和歌山で経済事業を担う和歌山県農業協同組合連合会と近畿大学が連携
●近畿大学の研究力を生かし、より魅力的な農産物・加工品の開発をめざす
●関連企業におけるインターンシップや工場見学等で、学生に実践的な学修の機会を提供
【本件の内容】
和歌山県農業協同組合連合会は、県内の8つの農業協同組合で構成されるJAグループ和歌山の連合体の1つです。みかん、柿、梅、桃等の果実の農業産出額で長年全国トップクラスを誇る和歌山県において、県内で生産される農産物を地域資源に、安全性を担保した生鮮食材やそれらを原料に付加価値を高めた加工品の販売等の事業を担ってきました。
一方、近畿大学は、食の機能や安全に関する研究を行う生物理工学部(和歌山県紀の川市)や先端農業を学ぶ農学部(奈良県奈良市)など、文理様々な14の学部を有する総合大学です。幅広い企業・自治体との共同研究等を数多く実施しており、民間企業からの受託研究実施件数では全国1位、研究費受入額では西日本の私立大学で1位の実績を有しています。
本協定の締結により、両者が地域資源と研究力を生かして、より安全で優れた機能性を有する農産物や加工品の共同研究・開発事業等に取り組み、和歌山県における農業の活性化を図ります。
【これまでの連携について】
和歌山県農業協同組合連合会と近畿大学は、これまでにも以下の連携事業に取り組んできました。
■和歌山県農業協同組合連合会
・和歌山県特別栽培農産物認証委員会における農産物の安全性に関する技術指導協力
・農産物の衛生管理に関する共同研究の実施
・植物バイオセンターにおけるインターンシップの受入れ
■和歌山ノーキョー食品工業株式会社※
・近畿大学卒業生の継続的な採用
・近畿大学生物理工学部食品安全工学科1年生を対象とした工場見学
・共同研究成果の社会実装
■一般社団法人和歌山県農産物加工研究所※
・青果物の利用、加工に関する研究情報の交換
・共同研究の実施およびその成果の知財化
※和歌山県農業協同組合連合会傘下企業
【連携目標】
1.農産物の加工・利用等の技術の高度化
近畿大学が保有する技術やノウハウを活用し、和歌山県農業協同組合連合会の加工・販売等事業において、より安全で優れた機能性を有する付加価値の高い農産物を生産するための技術の確立をめざします。
2.生鮮品・加工品の商品開発・企画
近畿大学が保有する幅広い分野における学生・教員等の人的資源やマーケティングやデザイン等の研究資源を生かし、より魅力的な商品の開発をめざします。
3.双方向の人的交流
共同研究・開発事業、インターンシップや工場見学の受入れ等により、学生への実践的学修の機会の提供、和歌山県農業協同組合連合会における研究に関わる人材育成等に取り組みます。
4.情報発信による地域活性化への貢献
連携事業に関する情報発信を積極的に行い、和歌山県の農業の活性化をアピールします。
【和歌山県農業協同組合連合会 概要】
和歌山県農業協同組合連合会(JA和歌山県農)は、和歌山県内にある8つのJAを主会員とし、県内農業の振興や組合員の農業所得の向上に取り組んでいます。主な事業として、生産販売事業はニーズにあった農産物の生産支援・指導を行い、市場・消費者へ農産物を販売しています。購買事業は農業生産に必要な肥料や農機などの生産資材や生活インフラを支える資材を、JAを通じて農家へ供給しています。
また、グループ会社・法人として果汁・飲料の製造販売を行う和歌山ノーキョー食品工業、農産物の加工技術の研究開発や新食品素材の調査研究を行う(一社)和歌山農産物加工研究所等を設置しています。
その他、JAグループ和歌山が一体となって取り組むブランディング事業「ココ・カラ。和歌山」を主体的にリードし、和歌山産農産物のブランド価値向上に貢献しています。
所在地:和歌山市美園町五丁目1番地の1 和歌山県JAビル
代表者:代表理事 理事長 梶本 毅樹(かじもと たけき)
設 立:昭和26年(1951年)
会員数:10(正会員10:和歌山県内8JA、信連、全共連)
役員数:16名(経営管理委員9名、理事4名、監事3名)
職員数:183名(平成30年3月末)
出資金:46億円
取扱高:平成29年度1,399億円(販売1,095億円、購買303億円)
<「ココ・カラ。和歌山」とは>
和歌山県は、1年を通して栽培&供給できる果実や野菜、花などの園芸品目が多彩な産地です。その強みを最大限に活かし、年間を通じて"和歌山県""和歌山産"を前面に押し出し、県産農産物の総合的なPRを行う消費宣伝が『ココ・カラ。和歌山』です。JAグループが一体となって、全国に和歌山県の農産物の魅力を発信しながら、県内農家の所得向上と農業の活性化を目指した活動を行っています。「ココ」は、ココロ(心)。「カラ」は、カラダ(身体)。和歌山県の農産物が、みなさんのココロとカラダに潤いを届け、健康で豊かな暮らしを創っていく。気持ちのなかへ、身体のなかへ、ここ(和歌山)から発信しています。
【近畿大学 概要】
近畿大学は、医学から芸術までの14の学部を有する日本屈指の総合大学です。豊富な研究シーズを生かした企業・自治体との共同研究などの事業を積極的に推進しています。民間企業からの受託研究実施件数では全国1位の325件、研究費受入額では西日本の私立大学で1位の3億9887万4千円という実績※ を有しています。
和歌山県においては、生物の構造や機能を解明し、食や農業、医療、福祉、情報技術、人間生活、住環境といった領域に工学的応用を試みる6つの学科を有する「生物理工学部」の他、先端技術総合研究所などの研究所を設置しています。
※出典:文部科学省「平成29年度大学等における産学連携実施状況調査」
<近畿大学>
所在地 :大阪府東大阪市小若江3丁目4番1号
学 長:細井 美彦(ほそい よしひこ)
設 立:大正14年(1925年)
教職員数:9,788人※(平成30年(2018年)5月時点)
学生数 :53,379人※(平成30年(2018年)5月時点)
※附属校・研究所等を含む学園全体における数
<近畿大学生物理工学部>
所在地 :和歌山県紀の川市西三谷930
学部長 :梶山 慎一郎(かじやま しんいちろう)
設 立:平成5年(1993年)
教職員数:122人(平成30年(2018年)5月時点)
学生数 :1,909人(平成30年(2018年)5月時点)
学 部:生物工学科、遺伝子工学科、食品安全工学科、生命情報工学科、
人間環境デザイン工学科、医用工学科