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近畿大学生物理工学部×アドベンチャーワールド 「野生動物の保全」を学ぶアクティブ・ラーニング講義を開講

2018.06.01

  • 生物理工

バンドウイルカの精子を採取する様子

近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)とアドベンチャーワールド(和歌山県白浜町)は、平成30年(2018年)6月9日(土)~7月14日(土)、「動物園で学ぶ生物多様性保全」と題したアクティブ・ラーニングプログラムを東大阪キャンパスおよびアドベンチャーワールドパーク内で実施します。

【本件のポイント】
●産学連携協定を締結している近畿大学とアドベンチャーワールドが共同で、「野生動物の保全」をテーマとしたアクティブ・ラーニングによる実習講義を開講
●動物園教育・学習論の専門家がデザインした授業プログラムを通して、学生が自ら課題を持ち、主体的に協力し、野生動物の保全に関わる考えを深める
●学生が生命科学に携わるものとして不可欠な教養と倫理観を身につけ、生物の仕組みを学び、先端科学への応用をめざす

【本件の概要】
近畿大学とアドベンチャーワールドは、平成29年(2017年)3月に産学連携協定を締結し、これまでに、近畿大学生物理工学部・先端技術総合研究所にてバンドウイルカとキングペンギンの人工授精のための共同研究を開始するなど、研究分野で連携してきました。今回は、近畿大学生物理工学部が、教育分野での新たな取り組みとして、アドベンチャーワールドにおける飼育環境リソースを生かして、現地実習を取り入れた集中講義(教養科目)を開始します。事前学習では、生物多様性を担う野生動物種を保全する意義を学びます。そして、飼育動物の観察やアドベンチャーワールド職員へのインタビューなどのパーク内実習を通じて、野生動物保全や環境教育に関する自らの考えをまとめ、プレゼンテーションを行います。

■日時:平成30年(2018年)6月9日(土)~7月14日(土)
■場所:近畿大学東大阪キャンパス ACADEMIC THEATER ラーニングコモンズ
    (大阪府東大阪市小若江3-4-1、近鉄大阪線「長瀬駅」から徒歩約10分)
    アドベンチャーワールド(和歌山県西牟婁郡白浜町堅田2399番地、JR「白浜駅」から
    路線バス約10分)
■対象:近畿大学生物理工学部1年生10人、2年生14人

【本件の背景】
平成29年(2017年)3月、中国に次いで世界有数のジャイアントパンダの繁殖実績を有するアドベンチャーワールドと、世界で初めてクロマグロの完全養殖に成功した近畿大学がタッグを組み、展示・希少動物の繁殖のための共同研究をはじめとする産学連携に関する協定を締結しました。
本協定では、近畿大学生物理工学部・先端技術総合研究所が中心となり、多様な種の人工繁殖技術の開発等に取り組んでいます。平成29年(2017年)12月からは、バンドウイルカとキングペンギンの精子を凍結させる保存液の開発と使用技術の確立を目的とした共同研究を開始しました。

【本講義について】
全日程において、動物園教育・学習論の専門家である動物教材研究所pocket主宰の松本朱実氏が学習指導を担っています。多くの市民団体・行政・学校等と連携して環境教育プログラムを開発・実施してきたノウハウを生かし、動物園をフィールドとしたアクティブ・ラーニングを、学生と物理工学部遺伝子工学科教授 三谷 匡とともに進めていきます。
6月23日(土)のアドベンチャーワールドで行われる実習では、同パークスタッフが飼育動物や動物園・水族館の役割等について解説します。
学生は、生きた動物の生態観察、飼育動物や動物園・水族館の役割等についての学びを通し、深い社会観、人間観を養います。
■動物教材研究所pocket WEBサイト https://www.zoopocket.com/

【プログラム】
■6月9日(土)・16日(土)10:30~16:00
場所:東大阪キャンパス ACADEMIC THEATER
・講義・ディスカション「動物園の社会的役割」「生物多様性保全」「環境教育」
・アドベンチャーワールド内の飼育動物や野生での生態、生息状況などの事前調査

■6月23日(土)8:00~20:00
場所:アドベンチャーワールド
・動物の行動研究(数種の動物から興味ある種類を選択し、グループで観察・調査)
・来園者調査
・飼育職員インタビュー

■7月7日(土)・14日(土)10:30~16:00
場所:東大阪キャンパス ACADEMIC THEATER
・調査結果まとめ
・調査結果発表(プレゼンテーション)

【アクティブラーニングとは】
教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学修者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称。学修者が能動的に学修することによって、認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る。発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習等が含まれるが、教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク等も有効なアクティブ・ラーニングの方法。(文部科学省「用語集」より抜粋)

【関連リンク】
生物理工学部遺伝子工学科 教授 三谷 匡(ミタニ タスク)
http://www.kindai.ac.jp/meikan/489-mitani-tasuku.html

関連URL:http://www.kindai.ac.jp/bost/