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かずの子レシピコンテスト優勝者決定戦 開催 最優秀レシピは今夏に留萌市でお披露目

2018.05.28

かずの子和風テリーヌ

近畿大学農学部(奈良県奈良市)は、平成30年(2018年)5月29日(火)、近畿大学奈良キャンパスで、「かずの子レシピコンテスト優勝者決定戦」を開催します。今年2月に行った予備審査(飲食店部門)で1位・2位となったレシピについて、農学部学生60人による試食審査を行い、優勝者を決定します。

【本件のポイント】
●学生が北海道留萌市、かずの子加工業者、地元飲食店と協力して、かずの子の消費拡大をめざす地域活性化事業を体験
●健康食材・伝統日本食素材としての、かずの子の利点を生かす料理を学生が提案
●学生はレシピを考案するなかで、健康・栄養だけでなく、地域産業と食材との関わりを学ぶ

【本件の概要】
近畿大学と北海道留萌市は、平成28年(2016年)年に包括連携協定を締結しました。その一環として、留萌市が生産量日本一を誇る「かずの子」をテーマに、農学部の学生有志で結成された「ヘルスチーム菜良」が新たな特産品開発をめざし、留萌市での視察や関西地域での市場調査・嗜好調査等を行ってきました。
さらに、今年2月には農学部の1~3年生が参加して「かずの子レシピ」コンテストを実施。その「飲食店レシピ部門」で、12品の応募作のなかから「かずの子和風テリーヌ」と「留萌風あんかけ焼きおにぎり」が予備審査で1・2位となりました。今回、この2品の試食審査を行い、優勝者を決定します。優勝者は今夏に北海道留萌市を訪問し、現地の方々にその料理を披露して、留萌市と関西、両方での新しいレシピの普及、かずの子の消費拡大をめざします。

■日 時:平成30年(2018年)5月29日(火)10:00~12:30
■会 場:近畿大学奈良キャンパス 研究棟1階 調理学実習室(奈良市中町3327-204)
■審査員:近畿大学農学部1~3年生 60人

【「かずの子」について】
かずの子はにしんの卵巣で、「かど(にしんの地方名)の子」がなまって「かずの子」になったと言われています。昔は「干しかずの子」が多く生産されていましたが、現在では、その生産量はわずかであり、ほとんどが塩蔵品です。かずの子はお正月料理には欠かせない食材で、「子孫繁栄」を願った縁起物として食されています。塩蔵品のかずの子は、薄い塩水で塩出しした後薄皮をむいて、出し汁、しょうゆ、酒などを合わせた調味汁に浸けたり、その上にかつお節をかけたりして食されます。(日本食品大辞典より)
かずの子は魚卵であるため、コレステロール、プリン体の含有量が多いと思われがちですが、かずの子のコレステロールの含有量は、可食部100g当たり230mg(塩蔵水戻し)であり、いくら:480mg、すじこ:510mg、たらこ(生):350mg、キャビア:500mg、鶏卵(全卵生):420mgに比べて少なく(七訂日本食品標準成分表より)、かずの子の総プリン体の含有量は、可食部100g当たり25.2mgであり、たらこ:141.2mg、明太子:159.3mgの5~6分の1です※。
また、多価不飽和脂肪酸である、イコサペンタエン酸(IPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)の含有量も高く、かずの子(塩蔵水戻し)では、脂肪酸100g当たりIPA:11.8g、DHA:17.9gです(まいわしはIPA:11.2g、DHA:12.6g/脂肪酸100g、五訂補強日本食品標準成分表脂肪酸成分表編より)。留萌市のかずの子加工会社、井原水産株式会社の商品「健康数の子」は、平成29年(2017年)5月消費者庁の「機能性表示食品」として受理され、販売されています。
※食品中プリン体含量および塩基別含有率の比較:金子希代子、福内友子、稲沢克紀、山岡法子、藤森新/2015年

【留萌市との包括連携協定について】
近畿大学と北海道留萌市は、平成27年(2015年)から、近畿大学が開発した「バイオコークス」を活用した農業用バイオマスボイラーの運用や、ポリエステル繊維培地を用いた花きや果樹の栽培試験などに共同で取り組んできました。平成28年(2016年)10月には包括連携協定を締結し、さらに連携を密にし、地方創生をめざし産業の振興や人材の育成を図っています。

関連URL:http://www.kindai.ac.jp/agriculture/