近畿大学薬学部・医学部×リーブ21 男性型脱毛症(AGA)と血流及びストレスの関連性について発表
2018.05.21
- 薬
- 医
本研究で測定した、ヘモグロビン推定値と脱毛度相関モザイク図
【本件のポイント】
●近畿大学とリーブ21による、産学連携に基づいた長期共同研究の成果
●男性型脱毛症(AGA)と血流やストレスとの関連、予防に関わる原因を解析
●日本抗加齢医学会総会にて、優秀演題受賞講演として共同発表
【本件の概要】
近年、薄毛に悩む人の数は増加傾向にあり、中でも成人男性で最も多いといわれている脱毛症が男性型脱毛症(AGA)です。AGAは、遺伝的要因と男性ホルモンによる影響が強いというイメージがある一方で、多くの環境的要因も関与していると考えられていましたが、今回、近畿大学とリーブ21は共同研究の結果、AGAが生活習慣やストレスなどにも起因している可能性があることが分かりました。本共同研究は平成24年(2012年)から行っており、今後は関連性が認められた項目を詳細に追跡調査・研究し、AGAと環境的要因の因果関係研究に活用していく予定です。
■日 時:平成30年(2018年)5月25日(金)10:40~12:00の間で約10分間の発表
■場 所:大阪国際会議場(グランキューブ大阪)会議室 1001+1002(第4会場)
(大阪市北区中之島5-3−5、京阪中之島線「中之島(大阪国際会議場)駅」2番出口すぐ)
■演 題:男性型脱毛症(AGA)とヘモグロビン量またはストレスとの関連性に関する基礎研究
■筆頭演者:近畿大学薬学部医療薬学科 公衆衛生学研究室 教授 川﨑直人
【研究内容詳細】
本研究では、20~40歳代のリーブ21男性会員45名を対象に、「Reve21 簡易分類」を用いて「軽症群」と「重症群」に分類し、ストレスや運動、食生活といった生活習慣などのアンケート調査を行いました。また、非侵襲型測定器による血管幅やヘモグロビン推定量、唾液αアミラーゼ活性を測定した結果、脱毛度が「重症群」のヘモグロビン推定値は、「軽症群」に比べ有意に高い値を示しました。
一般的に、脱水症状や酸素不足などが原因となり、ヘモグロビン値が高くなることが知られており、ヘモグロビン値が高い場合、血流が不足することから、栄養不足などが脱毛に影響している可能性が考えられます。
このことから、AGAが生活習慣やストレスなどにも起因する可能性があり、ヘモグロビン量や静脈酸素化指標などの測定は、脱毛症の改善や早期発見に寄与できる可能性が示唆されました。
【(株)毛髪クリニック リーブ21について】
■商 号:株式会社毛髪クリニック リーブ21
■本社所在地 :大阪府大阪市中央区城見2-1-61 ツイン21 MIDタワー22F
■代表取締役社長:岡村勝正
■設 立:平成5年(1993年)11月
■事 業 内 容:頭髪の発毛施術サービス及び関連商品の販売
■H P:https://www.reve21.co.jp/company/
【関連リンク】
薬学部医療薬学科 教授 川﨑 直人(カワサキ ナオヒト)
http://www.kindai.ac.jp/meikan/910-kawasaki-naohito.html
医学部奈良病院 教授 山田 秀和(ヤマダ ヒデカズ)
http://www.kindai.ac.jp/meikan/1203-yamada-hidekazu.html