土用の丑の日は、「近大発ナマズ」で。今年も近畿大学水産研究所2店舗で限定発売決定。
2016.07.13
- 研究所
近大発ナマズ重(ランチ提供)
【本件のポイント】
●資源の枯渇が危惧されるうなぎの需要に応える「近大発ナマズ」を世界で初めて開発
●昨年から脂の乗りが12%から15%にアップ
●マナマズを普及させ、将来的にはニホンウナギの半額以下の価格帯での販売を目指す
【「土用の丑の日」限定販売の概要】
日 時:平成28年(2016年)7月30日(土)
大阪店 11:00~、17:00~
銀座店 11:30~、17:00~
各店舗当日ランチ・ディナーともに先着50食限定。なくなり次第終了。
場 所:1.近畿大学水産研究所 大阪店
(大阪市北区大深町3-1 グランフロント大阪北館ナレッジキャピタル6F)
2.近畿大学水産研究所 銀座店
(東京都中央区銀座6丁目2番先 東京高速道路山下ビル2階)
メニュー:ランチ「近大発ナマズ重」2,200円(税込)
ディナー「近大発ナマズ蒲焼」2,000円(税込)
【本件の背景】
「近大発ナマズ」は近畿大学世界経済研究所教授の有路昌彦が、平成21年(2009年)から6年間かけて日本産マナマズの成魚養殖の技術を体系化することで、食味をウナギの味に近付けた世界初の研究成果です。
日本産マナマズは種苗生産技術が確立されているため完全養殖が可能で、ウナギのような資源的問題がありません。
これまでにも郷土食として限定的な地域でマナマズ養殖が行われていましたが、食味がやや泥くさく脂質をほとんど有していないため、ウナギの味とは程遠いものでした。
有路は、ウナギの味に近付けるために「餌のコントロール」と「水質のコントロール」の2点が重要であることを特定し、その方法を開発しました。
本学が調査機関に依頼した成分分析においても、脂質は一般的なナマズの3倍を誇り、国産養殖ウナギとの差も遜色ない結果となりました。また、カロリーは、国産養殖ウナギよりも約40kcal少なく、ヘルシーといえます。
現在、「近大発ナマズ」は昨年11月に設立した日本なまず生産株式会社(鹿児島県肝属郡)を拠点として、年間100tの生産を目標としています。今後は、夏場以外での需要を創出するために、蒲焼だけでなく刺身や天ぷらなどの商品を開発し、年間を通じて「近大発ナマズ」が消費される商流を開発したいと考えています。
【ウナギ類の供給について】
ウナギは日本人の食文化に欠かせない食材ですが、ここ数年、養殖ウナギの原料となる天然稚魚の漁獲量が激減し、供給量が需要に追いついていないという問題があります。平成26年(2014年)には、国際自然保護連合(IUCN)がニホンウナギを「絶滅する危険性が高い絶滅危惧種」に指定し、レッドリストに掲載されました。
完全養殖の技術が確立されているマナマズがウナギに代わることができれば、一般消費者の需要を満たすことができます。有路研究室では、マナマズを普及させ、将来的にはニホンウナギの半分以下の価格で提供することを目指して研究を続けています。
【販売店舗】
■近畿大学水産研究所 大阪店
大阪市北区大深町3-1 グランフロント大阪北館 ナレッジキャピタル6F
■近畿大学水産研究所 銀座店
東京都中央区銀座6丁目2番先 東京高速道路山下ビル2階
【関連リンク】
世界経済研究所 教授 有路 昌彦
http://www.kindai.ac.jp/meikan/134-ariji-masahiko.html
関連URL:http://www.kindai.ac.jp/