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第3回透析装置最新モデル操作研修会 安定した治療をめざして透析装置の高度化・多様化に対応 近畿大学生物理工学部

2016.06.29

各社透析装置最新モデル

近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)は、平成28年(2016年)8月27日(土)、透析装置を製造販売している4社(ニプロ(株)、(株)ジェイ・エム・エス、東レ・メディカル(株)、日機装(株))の協力を得て、透析装置の最新モデルを用いた操作研修会を開催します。

【本件のポイント】
●透析装置の高度化・多様化に対応するため、医療関係者向けの研修会を開催
●透析装置製造会社4社の協力のもと、最新モデルを集めて実際に操作を学ぶ
●臨床工学技士を養成する大学として、卒業後も技術力向上の機会を提供

【本件の概要】
近年、透析装置の自動化・高度化が急速に進み、メーカーによって機能や操作法に違いが出ています。透析施設では安全性確保のために1社の装置のみの導入に偏る傾向があり、透析スタッフの技術力向上のためにも、本研修会のように複数のメーカーの最新機器の操作方法を学ぶことは非常に重要であると言えます。本学生物理工学部では、平成26年(2014年)から本研修会を開催しており、昨年は20人の医療関係者が参加しました。

■日  時:平成28年(2016年)8月27日(土)9:00~17:50
■会  場:近畿大学和歌山キャンパス 10号館112号室「基礎工学基礎医学実習室」
     (和歌山県紀の川市西三谷930、JR阪和線「紀伊駅」からバス約20分)
■参加対象:透析施設に勤務する医師、臨床工学技士、看護師など(1施設1人限定)
■参加定員:約20人(応募者多数の場合は抽選) ■参加費:2,000円
■申込締切:8月1日(月)正午 (受講決定者にはメールもしくはFAXにて連絡)
■申込方法:(1)氏名、(2)所属、(3)連絡先住所、(4)電話番号、(5)FAX番号、(6)メールアドレス、(7)医療資格、(8)透析経験年数、(9)意見交換会参加の有無、を明記の上、メールまたはFAXにて下記へ申込む
■お問合せ:透析装置最新モデル操作研修会事務局 TEL (0736)77-3888
      FAX (0736)77-7011 E-mail:negoro@ml.waka.kindai.ac.jp
■主 催:近畿大学生物理工学部 ■後援:和歌山透析研究会

【プログラム】
9:00~11:20  透析装置の解説(講義)
11:30~16:40 透析装置操作法の実習
16:50~17:50 意見交換会(修了証書授与など)
※認定:透析療法合同専門委員会「透析技術認定士」資格の更新点数5点(後述)

【本研修会のポイント】
(1)臨床工学技士生涯教育の一環
近畿大学生物理工学部医用工学科では、今春、第3期卒業生のうち38人を臨床工学技士として世に送り出しました。これからの臨床工学技士養成校は資格取得に係る教育だけではなく、医療機関等で活躍するスタッフの生涯教育にも目を向ける必要性があります。そこで、各透析装置メーカーの賛同を得て、第3回目となる「透析装置最新モデル操作研修会」を実施します。

(2)透析療法合同専門委員会「透析技術認定士」資格の更新点数5点
「透析技術認定士」は、透析療法合同専門委員会(日本腎臓病学会・日本泌尿器科学会・日本人工臓器学会・日本移植学会・日本透析医学会から選出された委員により構成)から与えられる学会認定資格で、透析療法のスペシャリストになるために必要とされます。この資格は、透析技術のさらなるレベルアップと生涯教育の促進を図るために、5年毎に更新が必要となりました。更新のためには研修会出席などで加算される出席点数50点が必要ですが、今回の研修会出席で認定される5点は、全国クラスの学会(日本医療機器学会、日本生体医工学会など)の出席点と同等であり、高い評価が与えられています。

【我が国の透析療法の現状】
我が国の慢性透析患者数は320,448人であり、増加の一途を辿っています。最長透析歴は45年6カ月にもなっています。また、透析施設は全国で4,330施設あり、前年から62施設増加しています。週3回4時間の透析治療が一般的ですが、最近では、透析時間を長くしたり回数を増やしたりする長時間透析や、自宅で透析を行う在宅血液透析も行われるようになってきました。その趨勢に応え、最近では、各社のオリジナル技術を用いて全自動化した透析装置が開発・販売されています。
(以上、平成26年(2014年)12月31日現在、日本透析医学会による調査)

透析治療の省力化および透析液の清浄化によって透析装置の自動化・高度化が急速に進む一方で、透析施設では安全性確保のために操作法を統一すべく、1社の装置のみの導入に偏る傾向が現れてきました。そのような中で、透析スタッフからは、他社製の装置についても知識を得たい、操作してみたい、装置の更新のため情報収集したいなどの要望が出ています。

関連URL:http://www.waka.kindai.ac.jp/