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近畿大学農学部の研究成果「近大発ナマズ」丼を学生に提供 熊本地震の復興支援として熊本県産米を使用

2016.06.24

  • 社会連携

「近大発ナマズ」(イメージ)

近畿大学農学部(奈良県奈良市)では、平成28年(2016年)7月1日(金)、文化祭プレイベント第1段として、農学部の研究成果である「近大発ナマズ」丼を学内食堂にて学生に300食限定で提供します。米も農学部が技術協力した精米法による「金賞健康米」で、銘柄は熊本地震の復興支援を目的として熊本県産米「森のくまさん」を使用します。

【本件のポイント】
● 農学部の研究成果「近大発ナマズ」「金賞健康米」で作った丼を学生に低価格で提供
● 熊本県産米「森のくまさん」を使用することで、熊本地震の復興支援に寄与
● 学生主導のイベントで、農学部における研究活動への理解を深める

【本件の概要】
学生団体である近畿大学農学部祭実行委員会は、平成28年(2016年)11月2日(水)、3日(木・祝)に開催する学部祭を盛り上げるためのプレイベントとして、農学部の研究成果を用いた丼ものの提供を企画しました。その第1弾として、7月1日(金)に「近大発ナマズ」と「金賞健康米」を使用した丼を300食限定で学生に販売します。農学部の異なる学科の研究成果を融合して1つの丼を作ることで、研究活動の認知と理解を深めるとともに学科間の連携を強め、農学部祭の成功をめざします。

また、今回の丼では、米も農学部が技術協力した精米法による「金賞健康米」を使用しますが、現在も地震が続いている熊本の復興支援として、銘柄は熊本県産米「森のくまさん」を選びました。熊本県産の食品を積極的に消費することで、熊本の復興を応援します。

■日  時:平成28年(2016年)7月1日(金)11:00販売開始、売切次第終了
■場  所:近畿大学奈良キャンパス 学生食堂 Agrie(アグリー)
     (奈良県奈良市中町3327-204、近鉄奈良線「富雄駅」からバス約10分)
■メニュー:「近大発ナマズ」丼 300食 200円(税込) ※近畿大学学生限定

【近大発ナマズとは】
近畿大学世界経済研究所教授の有路昌彦※が6年間研究し、日本産マナマズの成魚養殖の技術を体系化することで、食味をうなぎの味に近付けたナマズです。養殖うなぎの原料である天然稚魚の漁獲量が激減して、供給が需要に追いついていないという現状を憂慮し、完全養殖が可能なナマズによる問題解決をめざして開発しました。

本来、日本のマナマズはやや泥くさく脂を有していないため、うなぎの味には程遠いものでしたが、餌と水質のコントロールが食味調整の鍵であることを特定し、うなぎの味に近付けた「近大発ナマズ」が完成しました。

現在、LCCのPeach Aviation株式会社の機内食で「近大発うなぎ味のナマズごはん」が提供され、話題を呼んでいます。
※昨年度まで農学部水産学科所属

【金賞健康米とは】
近畿大学農学部応用生命化学科教授の白坂憲章を中心とするグループが技術協力し、米穀卸売業の幸南食糧株式会社(大阪府松原市)、精米機メーカーの株式会社サタケ(広島県東広島市)と共同開発した新しい精米法を用いた米です。

従来の精米法ではビタミン類やミネラル分などの栄養成分が糠と一緒に取り除かれていましたが、「金賞健康米」は栄養成分を残して精米する新しい技術を開発することによって栄養価を高く保つことに成功しました。白坂教授のグループは、白米の栄養価を向上させる方法を検討するだけでなく、食品分野での応用例が少ないイメージング質量分析(MALDI-IMS)という手法を用いて栄養素が米のどの部分に分布しているかを明らかにし、栄養成分を豊富に残したまま白い炊きあがりとなる新しい白米の開発に成功しました。

この新しい精米法を用いて、「はえぬき」や「ゆめぴりか」などのブランド米が「金賞健康米」として販売されています。

【関連リンク】
世界経済研究所 教授 有路 昌彦
http://www.kindai.ac.jp/meikan/134-ariji-masahiko.html
農学部 応用生命化学科 教授 白坂 憲章
http://www.kindai.ac.jp/meikan/1058-shirasaka-norifumi.html

関連URL:http://nara-kindai.unv.jp/