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学生と地域住民のための憩いの場「八戸ノ里パレットスケープ」オープン 近畿大学大学院総合理工学研究科

2016.03.04

パレットスケープ完成図(CG)

近畿大学大学院総合理工学研究科 建築デザイン専攻(大阪府東大阪市)准教授 垣田博之設計・デザイン論研究室の修士1年生3人と博士前期2年生1人は、近鉄八戸ノ里駅前の緑地に学生と地域住民のための憩いの場「八戸ノ里パレット※スケープ」を製作しました。

平成28年(2016年)3月13日(日)八戸ノ里商店街のイベント「なのはなバル」に合わせてオープンします。その後、6ヶ月程度設置される予定です。
※パレット:フォークリフトで資材を船やトラックに運ぶ際に台として使用されるもの

【本件のポイント】
●人が集まる憩いの場を製作することにより「学生のまち東大阪」の賑わいを創出し、地域の活性化に貢献
●作業場を商店街の中に設置し、地域住民とのコミュニケーションを図りつながりを強化
●本学大学院生が設計から製作、現地への設置・運営すべてを行う中で、建築デザインの社会的役割と、ものづくりの楽しさを学ぶ

【本件の概要】
本プロジェクトは、東大阪市地域研究助成金を受け「学生のまち東大阪」賑わい創出の実践研究として行われています。

八戸ノ里駅前には魅力的な商店街がありますが、学生とこの地域や地域住民とのつながり、また本学の他4大学がある「学生のまち東大阪」としての賑わいは、まだ醸成されていません。これは学生や地域住民が気軽に利用でき、落ち着けるようなパブリックスペースの設えが、地域に不足しているためではないかと考えパレットスケープの設置を提案しました。

製作は、商店街空き店舗を借りてワークショップというかたちで、地域住民の方々に見ていただきながら行いました。

■日  時:なのはなバル:平成28年(2016年)3月13日(日) 10:00~17:00
      設 置 期 間 :平成28年(2016年)3月13日(日)〜10月中旬(予定)
■場  所:八戸ノ里駅前南側の緑地
     (大阪府東大阪市下小阪5丁目1、近鉄奈良線「八戸ノ里」駅すぐ)
■対  象:どなたでも利用可能

【八戸ノ里パレットスケープについて】
本学は、平成27年(2015年)4月から近鉄八戸ノ里駅との間にシャトルバスを運行するようになり、近畿大学と八戸ノ里駅のつながりは、より深いものになりました。これを機に地域住民とのつながりや「学生のまち東大阪」としての賑わいをさらに強化しようと、学生や地域住民のためのベンチやテーブルを配置した、会話を楽しむ憩いの場の設置を考えました。

この地域のリサーチの結果、バス停、駅、商店街の3つの場所の視覚的結節点になっているケヤキの大木のある緑地に注目しました。また、八戸ノ里商店街の特質として点在する緑のネットワークを見出し、緑の中に浮かぶような憩いの場を構想しました。

そこで、木材ならではの風合いや質感、香りを持つパレットに着目し、日本の森林環境を保全するために間引きされた間伐材を有効利用した新品パレットと、使用済の産業廃棄物として処理される中古パレットを合わせて利用することにしました。

森林保全やリサイクル等のサスティナビリティを考慮しながらも、安価な素材で本当の豊かさを持った空間を創造できるのが、建築デザインの力であると考えています。

【関連リンク】
近畿大学大学院総合理工学研究科 建築デザイン専攻 准教授 垣田博之
http://www.kindai.ac.jp/meikan/1112-kakita-hiroyuki.html

関連URL:http://www.kindai.ac.jp/graduate/scienceengine/architecture/