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世界遺産“熊野古道”の機能性香り分子研究成果発表会開催 地場産業創生を目指す! 近畿大学理工学部応用化学科教授 宮澤三雄

2016.02.17

化粧品『“KumanoKodo”熊野香道』 試作品イメージ図

近畿大学(大阪府東大阪市)理工学部応用化学科教授の宮澤三雄は、和歌山県の世界遺産“熊野古道”の森林植物の香りを含んだ機能性分子を開発しました。本件に関して、平成28年(2016年)2月19日(金)新宮市福祉センター、及び平成28年(2016年)2月22日(月)近畿大学東京センターにて一般の方(合計130人)を対象に研究発表会を開催します。

【本件のポイント】
● 和歌山県の世界遺産“熊野古道”の森林植物の香りを含んだ機能性香り分子を開発
● 特許2件の機能性香り分子を組み込んだ化粧品の試作品を世界で初めて開発
● この研究を通して、和歌山県の地場産業創生を目指す

【本件の概要】
本学理工学部応用化学科教授の宮澤三雄は、(株)エムアファブリーと共同で、和歌山県新宮市の地場産業創成を目的とする「公益財団法人わかやま産業振興財団農商工連携ファンド助成事業」の一環として、平成24年(2014年)度より熊野森林植物の調査をはじめました。その結果、熊野森林植物が放出する独特の香り関連分子の存在を発見し、その分子をヒト皮膚および脳機能改善に関する有効成分化に成功しました。この研究成果に関して、「脳内伝達物質に重要な役割を果たすアセチルコリンエステラーゼ阻害剤」に関する特許と、「肌の保湿に重要な役割を果たすヒアルロニダーゼ阻害剤」に関する特許の計2件の特許出願を行いました。さらに、この技術を応用し、世界で初めて“熊野古道”の森林植物の機能性香り分子を含んだ、精油3種、フローラルウオーター3種、化粧品(オールインワンゲル、ボディローション、フェイシャルソープ)、入浴剤などの開発にも取り組んでおり、3月下旬の販売を目指しています。今回、本件に関しての研究成果の発表会を下記の日程で開催します。

■日  時:(1)平成28年(2016年)2月19日(金)19:00~21:00(和歌山)
      (2)平成28年(2016年)2月22日(月)14:00~16:00(東京)
■会  場:(1)新宮市福祉センター(和歌山県新宮市野田1-1)
      (2)近畿大学東京センター(東京都中央区八重洲1-8-16)

【プロフィール】
氏  名:宮澤 三雄
所  属:近畿大学理工学部 応用化学科 教授
     香料・テルペンおよび精油化学に関する討論会(TEAC)代表理事 日本香粧品学会評議員
学  位:工学博士
専門分野:天然物有機化学・香料化学・香粧品学

【アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害剤とは】
認知症などには、神経伝達物質アセチルコリン濃度の減少がみられます。AChEはアセチルコリンを分解し、失活させる酵素です。この酵素の働きを制御することにより物忘れ等の進行を抑制させる働きが期待されています。

【ヒアルロニダーゼ阻害剤とは】
ヒアルロニダーゼは、ヒアルロン酸の加水分解酵素のことです。皮膚、関節液等の組織に多く存在するヒアルロン酸は、多糖の一種で、細胞の保護、栄養の運搬、組織水分の保持、柔軟性の維持、潤滑性の保持等において重要な役割を担っています。そのため、ヒアルロニダーゼによるヒアルロン酸の分解を抑制するヒアルロニダーゼ阻害剤は、生体内のヒアルロン酸量を維持して、老化、肌荒れ、シミを予防又は改善する効果が期待されています。

【(株)エムアファブリー概要】
会 社 名:(株)エムアファブリー
代 表 者:代表取締役 竹原真奈美
本社所在地:和歌山県新宮市佐野3-11-19
資 本 金:300万円
事 業 内 容:アロマの開発研究、製造
      リラクゼーションサロンの経営
     

【関連リンク】
近畿大学理工学部応用化学科 教授 宮澤三雄
http://www.kindai.ac.jp/meikan/866-miyazawa-mitsuo.html

関連URL:http://www.kindai.ac.jp/sci/