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6/12(金)より「キンダイ」「ブリヒラ」を直営店で初提供 近畿大学水産研究所

2015.06.10

  • 研究所

左:キンダイ(お造り) 右:ブリヒラ(お造り)

近畿大学(大阪府東大阪市)は、平成27年(2015年)6月12日(金)から、大阪梅田と東京銀座に出店している養殖魚専門料理店「近畿大学水産研究所」にて、研究成果であるオリジナルの養殖魚「キンダイ」と「ブリヒラ」を初めて提供します。

【本件のポイント】
● 近畿大学が開発し、特許を取得したオリジナル養殖魚(交雑魚)を店舗で初提供。
● それぞれの魚種の良い部分を遺伝させた交雑魚を提供し、その魅力を伝える。

【本件の概要】
「キンダイ」はイシダイ雌とイシガキダイ雄の交雑魚、「ブリヒラ」はブリ雌とヒラマサ雄の交雑魚です。どちらも近畿大学が研究の末に開発したもので、味や食感、成長速度などの面で2種類の魚の良いところを兼ね備えています。養殖魚専門料理店の開店が決まってから、いつかこれらの魚を消費者に味わっていただきたいと養殖量を増やし、ようやく提供できる大きさになったため、このたび初めて近畿大学水産研究所で提供します。

■提供開始:平成27年6月12日(金)のディナー ※ランチでの提供はいたしません。
■場  所:養殖魚専門料理店「近大卒の魚と紀州の恵み 近畿大学水産研究所」
      大阪店(大阪市北区 グランフロント大阪内)、銀座店(東京都中央区銀座)
■メニュー:キンダイ お造り 800円(税抜)
      ブリヒラ お造り 850円(税抜)
      ※ディナーのみ。お造り盛りでの使用も予定しています。

【キンダイについて】
「キンダイ」は、イシダイ雌とイシガキダイ雄の交雑魚で、近畿大学が1969年に世界で初めて生産に成功し、1975年に特許を取得、商標登録もしています。

約3年で成熟し、繁殖力が強く卵を大量に産むイシダイ。成熟に6年以上を要し、産卵量も少ないが、商品サイズになるまでの成長が早いイシガキダイ。「キンダイ」は、その両者の良いところを兼ね備え、食感が良く、味にも優れています。大学の略称を名前に持つこの魚は、近畿大学水産研究所白浜実験場のシンボルマークともなっています。

【ブリヒラについて】
「ブリヒラ」は、ブリ雌とブリより商品価値の高いヒラマサ雄の交雑魚として、1970年に近畿大学が開発しました。1980年に特許を取得、商標登録もしています。

ブリ属で最も美味とされるヒラマサ。コラーゲン含有量が低いため歯応えでは劣るものの、脂の乗りが良いブリ。「ブリヒラ」は、コラーゲン含有量がブリよりも高いことから、脂が良く乗るうえに歯応えもあるという優れた肉質を持っています。また、「ブリヒラ」の成長はブリより遅いものの、2歳魚ではヒラマサの2倍になります。

【交雑魚とは】
「キンダイ」「ブリヒラ」はともに交雑魚です。交雑魚とは、異なる魚種の特質を受け継ぐ研究を行い、交配させることで、それぞれの魚種の良い部分を遺伝させます。近畿大学では1964年に初めての交雑魚となるマダイ雌とクロダイ雄の交配に成功し、その後数多くの組み合わせによる交雑種を作出しています。市場に流通した実績のある魚種は、近畿大学独自の魚種として、その養殖法に関する特許を取得しました。

関連URL:http://kindaifish.com/