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4/16(木)「スマホだからできる講義」を公開!近畿大学総合社会学部総合社会学科教授 清島秀樹

2015.04.13

授業冒頭でメールアドレスを提示。 授業中いつでも質問等を送信可能。

近畿大学(大阪府東大阪市)では、学生用ポータルシステム「近大UNIPA(ユニパ)」を使い履修登録や教科書購入をスマホ(スマートフォン)でできるようにしたり、Twitterのハッシュタグを用いて新入生の友だち作りを支援するなど、学生のニーズに合わせて“スマホ”を活用した取り組みを実施しています。

大学生のスマホ利用が話題となる中、本学の取り組みの一つとして、総合社会学部 総合社会学科 社会・マスメディア系専攻教授(総合社会学部長)清島秀樹が行っているスマホを活用した授業を、報道関係者に公開します。

【本件のポイント】
● 授業にスマホを活用することで双方向授業を実践し、学生の意欲を引き出す
● 大教室での授業であっても、教員が学生に対して細やかな対応をすることが可能

【本件の概要】
清島は総合社会学部設置当初の平成22年(2010年)から、スマホやタブレットなどの情報端末を積極的に活用した授業を行っています。スマホの活用によって双方向授業を展開し、学生の意欲を引き出すとともに、社会で必要とされる高い情報リテラシーを備えた人材を育成しています。

清島の授業では、学生がスマホやタブレットなどの端末を使って、教授に対する質問や意見をリアルタイムでメール送信しています。大教室でも学生に対して細やかな対応が可能となり、多い時には100件以上のメールをチェックし、学生の質問に答えたり、学生の意見からテーマを選びながら講義が展開されます。また、その場でスマホを使って検索する課題を与える中で、インターネット上の膨大な情報の扱い方、コピーペーストの問題など、情報リテラシーやコンプライアンスについても学びます。

■公開授業:総合社会学部総合社会学科「ネットと社会変化」(主に2年生以上が受講)
■集合日時:平成27年(2015年)4月16日(木)12:30(授業時間は13:10~14:40)
      ※授業開始前に清島から報道関係者へ内容についてレクチャーを行います。
■集合場所:近畿大学東大阪キャンパス G館 1階
      (大阪府東大阪市小若江3-4-1、近鉄大阪線「長瀬」駅から徒歩約10分)

【スマホ等のその他の取り組み】
■スマホを活用した授業に高い評価
平成26年度(2014年度)前期 総合社会学部 授業評価アンケートでは、清島が担当する「ネットと社会変化」という授業が、総合社会学部におけるその他の授業評価の平均に比べ、非常に高い評価を得ています。これにより、スマホを使ってリアルタイムで質問を送信できる授業に対して、学生の多くが満足していることがわかりました。

■スマホの使用率「95.2%」
本学では、平成26年度(2014年度)1年生6,198人(農・医・工学部を除く)を対象に、入学後(4月)に各学部で行われるガイダンス等の時間を用いて、スマホの利用状況に関するアンケートを実施しました。その結果、スマホについて新入生の95.2%が利用していると回答。これにより、ほとんどの学生がスマホを利用していることがわかりました。

■ハッシュタグ 「#近大2015」 で、友達づくりをサポート
昨年、本学が新入生を対象に「大学生活への不安」について調査したところ、「友人ができるかどうか不安」という回答が74.6%にものぼりました。そこで、いわゆる“ぼっち”対策として、新入生の不安を払拭するために、入学前からTwitterのハッシュタグを使った友だち作りを大学が積極的に推奨し、「#近大2015」を入れてツイートするよう入学予定者全員に通知していました。入学式当日はこのハッシュタグを使って新入生にキャンパスライフへの意気込みを募集し、会場のスクリーンで紹介するなどの企画を行いました。その結果、4月13日現在、計5,676件のツイートが確認されました。

■スマホで教科書購入が可能
近畿大学は平成27年度(2015年度)から総合オンラインストアAmazon.co.jpでの教科書販売を本格的に実施しています。教科書販売については、前期・後期の授業の開始に合わせて一斉に販売するため、学内の書店が大変混雑し、学生の大きな負担となっていました。しかし今年度からは、学生がスマホを使って学生用ポータルシステム「近大 UNIPA (ユニパ)」上で自分の履修する授業を確認し、そこからリンクされたAmazon等のオンラインショップで教科書を購入できるようになったことで、利便性が非常に高まりました。

■附属高校にてiPad®を活用、Apple Distinguished Programに認定
近畿大学附属高等学校では、平成25年(2013年)4月、当時の1年生1,049人にひとり一台ずつのiPad®を配布し、反転授業や協働学習などに取り組んできました。それらの取り組みが評価され、平成25年(2013年)第10回日本e-Learning Awardsでは文部科学大臣賞を受賞しました。

また、授業や学校行事など高校生活におけるさまざまな場面でiPad®を利活用する「~いつも、となりに、学校が~One on One」の活用内容の多様性や生徒の自律的な活用姿勢などが評価され、平成27年(2015年)1月19日(月)にApple®社からApple Distinguished Program※1 2014-2016に、日本の高校で初めて認定されました。

平成27年度(2015年度)からは、高等学校課程全学年がiPad®を持ち、附属中学校を含め、学校全体で約4,000台が稼働しています。多くの教員と生徒が多様性に富んだ活動を通して、これからの社会で力強く活躍できる人材に成長するよう努めています。

※1 Apple Distinguished Program:イノベーション、リーダーシップ、最善の教育に関する条件を満たし、Appleの模範的な学習環境のビジョンを体現する学校を米国Apple®社が選定するプログラムです。

■総合社会学部の学生が「歩きスマホ」調査
「歩きスマホ(スマホを操作しながらの歩行)」はスマホの普及に伴って急増しており、スマホを活用する授業を展開する本学においても、利用マナーやそれによる事故の防止が問題となっています。そこで総合社会学部 総合社会学科 心理系専攻講師の大対香奈子(おおつい かなこ)ゼミの3年生6人が、「歩きスマホ」による事故防止とマナー向上の取り組みとして、平成26年(2014年)5月から2カ月間、東大阪キャンパス東門前横断歩道における「歩きスマホ」について調査・考察を行いました。本研究では注意喚起ポスターに加え、「歩きスマホ」で横断歩道を渡った人の数などを歩行者にフィードバックして表示することで、「歩きスマホ」を行った人の数を減少させることに成功しています。

関連URL:http://www.kindai.ac.jp/sociology/

新入生のTwitterより

新演習室でのiPad(R)を使った協働学習の様子

注意喚起を訴えるポスター