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新技術!脳波でコミュニケーションが可能に 近畿大学生物理工学部医用工学科准教授・山脇伸行らの研究成果

2015.04.02

研究室で開発した意思伝達装置

近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)医用工学科准教授・山脇伸行(やまわきのぶゆき)の研究グループは、わずか数秒間、頭の中で動作を思い浮かべるだけで、実際にコンピュータや機械などを操作する新技術を開発しました。

【研究のポイント】
●わずか数秒間、頭の中で動作を思い浮かべるだけで、実際に操作ができる技術を開発
●体が不自由な人の意思伝達や、ゲーム開発への応用が期待される

【研究の概要】
私たちが運動したり何かを考えたりしているときには、脳波と呼ばれる電気信号が発生します。脳波を用いてコンピュータなどを操る技術は「ブレイン・マシン・インタフェース」と言われており、世界で研究開発が進められています。

今回山脇らが開発した技術では、声や手足を使わずに頭の中で「はい」「いいえ」を表現したり、コンピュータやゲームを操作したりできます。また、従来の技術では動作を思い浮かべてから実際に動くまで10秒から数十秒かかっておりましたが、今回の技術ではわずか数秒間イメージするだけで動くようになり、頭に貼り付ける電極の数も3個と、従来型の半分以下になりました。

「念じる」だけで考えを表現できるため、体の不自由な方でも意思表示が可能になります。

【山脇准教授コメント】
この装置では、コンピュータ・プログラムによって脳波を解析し、ユーザーの意思を推定しています。そのため、プログラム化された「脳波の解析方法」によって意思伝達の精度が決まります。使用している「脳波の解析方法」については、今後も改良を続けていきます。また、小型脳波計をさらに小さく、軽い装置に改良し、電極も簡単に装着できるようなものにする予定です。現在の装置は、市販の生体アンプや電極等で構成されていますが、最終的には、専用の装置を作製できたらと考えています。

関連URL:http://www.waka.kindai.ac.jp/intro.html