近畿大学東日本大震災復興支援 「三角棚ソーラーシェアシステム」を贈呈
2014.09.17
- 社会連携
ソーラー発電機能を備えた空中栽培設備
【本件のポイント】
●福島県川俣町から「震災復興アドバイザー」として委嘱された本学が、"オール近大"川俣町復興支援プロジェクトの復興・産業振興支援として、サツマイモ空中栽培法による農業再開を提案。
●サツマイモ空中栽培法とは、近畿大学教授 鈴木高広が開発した三角棚を使った棚上の空中で栽培する方法で、汚染された土壌を一切使わず地面からも離れているため安心・安全。さらに三角棚へソーラーパネルを追加し、農地への太陽光を有効活用して発電する「三角棚ソーラーシェアシステム」を世界で初めて開発。今回贈呈されるものがその第一号機となります。
●本設備を福島県川俣町へ贈呈。同栽培に取り組みたいと要望のあった福島県川俣町内の仮設住宅に居住する山木屋地区の皆さんにご利用いただきます。その贈呈式を9月21日(日)に開催します。
【贈呈式の概要】
■日 時:平成26年(2014年)9月21日(日)
11:00~12:00
■会 場:川俣町農村広場仮設住宅
(福島県伊達郡川俣町大字東福沢字坊ノ入1-1)
■参加者:川俣町 古川道郎町長
川俣町議会 黒沢敏雄議長
川俣町教育委員会 神田紀教育長
近畿大学東日本大震災復興支援室室長 伊藤哲夫
生物理工学部教授 鈴木高広 ほか
■贈呈品:三角棚ソーラーシェアシステム(1.5kW型・蓄電・LED照明)2セット
【贈呈式次第】
〈第1部〉贈呈式 11:00~11:30
1.開式
2.町長あいさつ
3.町議会議長あいさつ
4.教育長あいさつ
5.近畿大学東日本復興災害支援室室長 伊藤哲夫あいさつ
6.目録贈呈
7.山木屋地区自治会長あいさつ
8.閉式
〈第2部〉仮設住宅の方々への説明会 11:30~12:00
「三角棚ソーラーシェアシステム」開発者による設備説明
近畿大学生物理工学部教授 鈴木高広
【サツマイモの空中栽培】
「空中栽培法」とは、近畿大学生物理工学部教授の鈴木高広と講師の堀端章が開発した三角棚を使ってイモを多層栽培する方法です。日光を無駄なく利用し、効率良く光合成を行うことができるため、従来の5~10倍の収穫率でサツマイモを大量に育てることができます。さらに、汚染された土壌を一切使用しないため、一部が避難指示区域に指定された川俣町でも、放射能汚染問題の風評被害を避け、安心して食用のサツマイモを栽培することが可能です。
【"オール近大"川俣町復興支援プロジェクトとは】
近畿大学が、13学部48学科を擁する総合大学としての研究力を生かし、総力を挙げて東日本大震災に伴う原発事故により一部が避難指示区域に指定された川俣町の早期復興を支援するために立ち上げた学部横断プロジェクトです。
地場農産業の活性化や教育・文化の育成などの「復興支援」と、除染や健康管理など被災からの「再生支援」の二面から、町の方の意見を取り入れながらサポートしています。