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産業用3Dプリンタ開発の国家プロジェクトで工学部長 京極秀樹教授がプロジェクトリーダーに就任

2014.04.22

平成26年(2014年)4月14日(月)、近畿大学工学部(広島県東広島市)学部長の京極秀樹教授は、経済産業省から平成26年度「三次元造形技術を核としたものづくり革命プログラム(次世代型産業用3Dプリンタ技術開発及び超精密三次元造形システム技術開発)」を実施する委託先として選定された「技術研究組合次世代3D積層造形技術総合開発機構」(近畿大学他29社・団体による共同参加)のプロジェクトリーダーに就任しました。

このプロジェクトは、我が国のものづくり産業がグローバル市場において持続的かつ発展的な競争力を維持するため、平成26年(2014年)度から5年間の予定で、三次元積層造形技術や金属等の粉体材料の多様化・高機能複合化等の技術開発、鋳造技術の開発等の革新的技術開発を行い、平成32年(2020年)にも最高水準の3Dプリンタの開発をめざすものです。初年度の開発予算は、加盟企業の賦課金が1社年50万円、経済産業省の委託費が37.5億円。電子ビームとレーザービームの両方式で進め、平成27年(2015年)度までに最初の試作品を作成し一部商用として販売、平成31年(2019年)度末までに、従来の海外製品よりも製品精度で約5倍、造形速度で約10倍の性能を持つ製品を5000万円以内の価格になるように開発する計画です。

金属粉体の3Dプリンタは大半が海外製ですが、このプロジェクトは、近畿大学の他、全て日本の企業・団体(ビーム光源メーカー、積層造形装置メーカー、金属粉原料メーカー、航空・宇宙関連メーカー、医療機器メーカー、自動車関連メーカーなど)で構成されます。また、大学として参画するのは近畿大学と東北大学のみです。

近畿大学は、広島キャンパスにある次世代基盤技術研究所(広島県東広島市)を装置開発のための研究拠点とし、企業とともにレーザービーム積層造形装置の基盤技術開発にあたります。 今回のプロジェクトにより、材料価格の低減、メンテナンス対応、設計ノウハウの流出防止が可能になるものと考え、3Dプリンタ関連の知的財産権や国際標準化への対応、人材育成にも取り組みます。

【参考】
経済産業省ホームページ〈実施計画書〉(PDF)


<京極秀樹 プロフィール>

【生年月日】
昭和27年7月4日、広島県生まれ

【最終学歴】
昭和54年3月愛媛大学大学院工学研究科冶金学専攻修了

【学位称号】
工学博士(平成元年、東京工業大学)

【研究テーマ】
レーザー積層造形技術開発に関する研究
粉末冶金法による形状記憶合金等機能性材料開発に関する研究
金属粉末射出成形技術開発に関する研究

【職  歴】
      昭和54年10月 現広島県立総合技術研究所・研究員
      平成 5年 4月 近畿大学工学部・助教授
      平成11年 4月 近畿大学工学部・教授(現在に至る)
      平成13年 8月 テキサス大オースティン校・客員研究員(平成14年8月まで)
      平成16年10月 近畿大学工学部・学部長補佐(平成20年9月まで)
      平成19年 4月 近畿大学工業技術研究所(現次世代基盤技術研究所)・所長 (平成23年3月まで)
      平成20年10月 近畿大学工学部・学部長(現在に至る)
      平成26年 4月 近畿大学次世代基盤技術研究所・3D造形技術研究センター長 (現在に至る)
      現在: 近畿大学工学部・学部長、大学院システム工学研究科・教授、
      工学部ロボティクス学科・教授、
      次世代基盤技術研究所・3D造形技術研究センター長

【学会役員等】
      日本機械学会フェロー
      日本機械学会 第90期副会長、第89-90期理事
      日本機械学会機械材料・材料加工部門・第85期部門長
      日本材料科学会・理事(現在)
      粉体粉末冶金協会・参事、評議員(現在)   ほか

関連URL:http://www.kindai.ac.jp/topics/2014/04/post-571.html