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近畿大学生物理工学部ベビーパーシモン実用化に向けて初の試験販売を実施!

2013.10.12

  • 生物理工
近畿大学生物理工学部(和歌山県紀の川市)食品安全工学科の泉秀実教授らのグループは、酵素剥皮※1したミニ柿"ベビーパーシモン"(平成25年(2013年)7月19日付で商標登録)の研究試験販売を、平成25年(2013年)10月16日(水)と23日(水)に福島市内にて行います。
ベビーパーシモンは、本学生物理工学部を代表機関として、農林水産省が実施する農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業に採択され現在進行中の「果実の新市場を創成する食べきり・手間なし『ベビーパーシモン』の生産供給技術の開発」(研究総括者:泉秀実)において開発したものです。今回の商品履歴は、WEB上でも公開いたします。
http://baby-persimmon.com/index.html
この事業では、ミニ果実である"突核無(とつたねなし)"柿※2を素材として、消費者が求める「種子がなく、皮を剥かずに一口で食べきれて、価格的にも手頃」なカットミニ柿(ベビーパーシモン)の生産・加工・流通技術を開発し、商品企画と販売方法を確立することを目的としています。
このベビーパーシモンは、老若男女を問わず好まれる外観と食味を合わせ持っています。
ミニ柿果実のカット製品という新たなセクターの商品を誕生させることで、カットミニ果実市場の創成に貢献し、果樹栽培地域の活性化、ならびに、国民の生鮮果実消費量の増大に繋がることが期待されます。



カットミニ柿「ベビーパーシモン」研究試験販売 概要

■販 売 日:平成25年(2013年)10月16日(水)・23日(水)
■販売店舗:スーパーマーケットいちい 鎌田店(福島県福島市鎌田字一里塚9-19)
■販売個数:16日・・・50パック 23日・・・100パック ※1パック4~6個入り
■販売価格:398円(税込)
■製 造 元:株式会社メディカル青果物研究所(福島県伊達市梁川町やながわ工業団地1-36)

※1 果実類の果皮に、ペクチン等(果皮組織の細胞間を結びつける接着剤の役割を果たす多糖類)を分解する酵素をうまく浸み込ませ、作用させることで、刃物を使わずに果皮を取り去ることが出来る技術。この方法で剥皮した果実は、刃物を使うものよりも品質の高いものが得られると期待され、カットフルーツ市場の拡大に伴い、注目を集めています。現在、近畿大学生物理工学部では、柿以外の果実類への応用についても検討を進めています。

※2 新潟県佐渡島の近藤農園で発見された「"平核無(ひらたねなし)"柿の突然変異(枝変わり系統)」。
長径3~4cm、果重20~30gで、一口で食べられる大きさです。"突核無(とつたねなし)"柿は、"平核無(ひらたねなし)"柿と同様の食味を呈するとされています。


【ベビーパーシモンの品質の特徴】
ベビーパーシモンの糖度は16%以上で、20%を超える果実も多くあり、甘みの強い柿です。ビタミンC含量は100gあたり30~40mg、ビタミンA含量(プロビタミンAとしてのカロテノイド含量)は100gあたり300~400μgあり、栄養価も高いカットフルーツです。


【生物理工学部の紹介】
これまでそれぞれの分野で研究されてきた理学・農学・工学・医学の4分野を融合させたオリジナルな研究分野をつくり出した本学部。生物が長い年月を経て手に入れた優れた機能とメカニズムを研究・解明し、先端技術に応用してきました。
これからはさらに時代のニーズを考え、「食の安全と安定供給」「高齢化社会における医療と福祉」「人間の機能や感性を考慮した住み良い環境づくり」などをクローズアップし、より暮らしや環境に役立つテクノロジーの開発をめざして、基礎から応用分野におよぶ研究・教育を展開します。

関連URL:http://www.kindai.ac.jp/topics/2013/10/post-497.html