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世界初!喫煙が招く代表的な病気「肺気腫」の発症メカニズムを発見 ~肺気腫に対する新たな治療薬の開発に期待~

2013.10.08

近畿大学医学部(大阪府大阪狭山市)病理学講座主任教授の伊藤彰彦(いとうあきひこ)、広島大学原爆放射線医科学研究所(広島県広島市)助教の見前隆洋(みまえたかひろ)らの研究チームは、喫煙が招く代表的な肺の病気である肺気腫の発症メカニズムを発見しました。今回の研究成果を応用することにより、これまで開発困難とされていた肺気腫に特化した治療薬を、新たに開発することが可能になると考えられます。

肺気腫は肺がんとともに喫煙によって引き起こされる主な肺の病気で、発症すると慢性的な呼吸苦や重篤な呼吸不全を引き起こし、場合によっては死に至るなど非常に危険性の高いものとみなされています。また、関連する疾患を含めた患者数は国内で500 万人を超えると言われています。

今回の研究により、肺胞上皮細胞に固有の接着分子(細胞同士を接着する蛋白質の一種)の切り株が肺胞上皮細胞内のミトコンドリア(細胞内小器官の一つ)に集積することで、肺胞上皮細胞の死滅を招くことが判明しました。

関連URL:http://www.kindai.ac.jp/topics/assets_c/2013/10/press_131003.pdf