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近畿大学農学部、「園芸療法士」資格コースを本格展開 専用農園が完成、来年度から身障者向け実習を開始

2012.10.27

近畿大学農学部(奈良市中町、学部長:宇都宮直樹 http://nara-kindai.unv.jp/)では、平成23年度(2011年度)から、所定の単位を修得すれば園芸療法士の資格が取得できるコースを設置しています。このほど、身体障害者向けの園芸療法を実習するための専用農園がキャンパス内に完成し、学生たちがガーデニングなどの植栽を行いました。農学部では平成25年度(2013年度)から、この農園を使った実習「園芸療法実習」を新たに開始するなど、園芸療法士資格取得コースのカリキュラム展開を本格化させます。

園芸療法とは、ガーデニングなどの園芸活動を通じて身体や心の状態を改善する療法であり、身体的損傷の治療やリハビリテーションのほか、高齢者の認知症などにも効果があると言われています。園芸療法士は、このプログラムを計画し、実践する専門家で、各種の学会や協会などが認定する民間資格です。

近畿大学農学部では、ストレスに対する癒しが求められる現代社会で園芸療法士は極めてニーズの高い資格であると考え、資格取得コースを導入しました。所定の必修・選択科目から24単位以上を修得すれば、卒業時、財団法人全国大学実務教育協会から園芸療法士の資格を得られます。
開講科目は、必修が「園芸論(園芸学)」「園芸療法論」「園芸療法実習」と「ガーデニングI/II」、選択は「高齢者福祉」「障害者福祉」「東洋医学」といった福祉・医学関連に加え、「香りの心理」「色彩の心理」などもあり、幅広い分野をカバーしています。

同コースは現在、2年生と1年生合わせて約60人が選択しています。来年度、3年次の必修科目である「園芸療法実習」がスタートするのに合わせ、農学部では、実習で使う農園の建設を進めてきました。このほど完成した農園は広さ182m2、五感を刺激する様々な植物が植えられています。「イネーブルガーデン」(可能性が広がる庭)と名づけました。
「園芸療法実習」は同コースの中でも屈指の重要科目で、協力いただける身体障害者の方々に実際にキャンパスまでお越しいただき、現実に即した実践的な実習を行います。
具体的には、指先を使う作業として細かな種子を指でつまんでまくことや、幼苗のポット上げ、ハーブや果実の収穫とその加工(ドライポプリやジャムの作製)などを予定しています。

関連URL:http://www.kindai.ac.jp/topics/2012/10/post-392.html