研究科長挨拶

大学院が、わが国の高等教育制度の最上位に位置づけられ、学術研究の場でありまた、高度専門教育を提供する場として重要な役割を担ってきたことは、旧来から変わるところはありません。本学大学院法学研究科も、1970(昭和45)年の開設以来、修士課程・博士後期課程を通じて実業界・学界へと人材を輩出して参りました。

他方、現代社会は、AIやビッグデータの活用に代表される新たな産業技術の発展、インターネットインフラの整備・拡充に伴う情報のスピード化などにより既存の産業構造、社会構造の大きな変革期にいます。また、企業等の海外進出に伴い、高度な技術・知識をもつ海外の研究者と交流を図り、活躍できる人材を養成すべき必要性が高まっています。このように、私たちを取り巻く様々な情勢は、知識基盤社会において、高度な専門的知識と倫理観を基礎に自ら考え行動し、新たな知や価値を生み出し、グローバルに活躍できる「知のプロフェッショナル」(平成27年中教審大学院審議まとめ)の出現を必要としています。

現在、本学大学院法学研究科に在籍する院生もまた、様々な目標を持って日々研究に励んでいます。自らの問題意識から出発し、高度なレベルでの少人数教育・対話型授業を通じて深く探求することが、新しい知見に接したり、学問の深さを感じ取ったりすることに繋がることでしょう。そして、法学・政治学についての幅広い知識を学び、専門研究能力を高めた者は、やがて自ら考え、新たな知見を社会に提供する「知のプロフェッショナル」となるであろうと考えます。

本学大学院法学研究科では、法学・政治学の分野での高度な知識を有する専門家を養成するための充実した環境づくりに取り組んでいます。皆さんは様々な目標をお持ちだとは思いますが、高度な専門的知識を身につけたい、学問的に深く探求したいという方は、是非、研究の場に身をおいてみませんか。ともに学びの機会が持てることを教職員一同心待ちにしております。

研究科長挨拶

渡辺 森児
SHINJI WATANABE
大学院法学研究科長