『第2回 JAMIT若手医用画像工学シンポジウム: SAMIT2024』にて、大学院生2名が賞を受賞しました!
2025.02.06
- 医用
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2024年9月21-22日に開催された『第2回 JAMIT若手医用画像工学シンポジウム: SAMIT2024』にて、近畿大学大学院生物理工学研究科生体システム工学専攻・医用画像処理工学研究室(指導:根本充貴 准教授)の大学院生2名が受賞しました。
【SAMITフロンティア賞】
中前 有香子(博士後期課程3年) SO1-2 『体外衝撃波結石破砕術治療結果予測システムにおける使用特徴量の検討』
結石に衝撃波を打ち込み破砕する破砕体外衝撃波結石破砕術:ESWLは入院不要で人気のある治療術ですが、治療が失敗することも多く、その原因究明も困難です。ESWLで除去できない結石を画像情報などから術前に高精度で識別できれば、患者に適切な結石治療を提案でき、患者への余分な負担を防止できると考え、AIによるESWLでの治療結果予測に取り組んでいます。この発表では、尿管結石が生じるとその周囲に炎症などが生じることに注目し、炎症の程度を反映するような特徴パラメータについての作成と、それらの予測効果の検証をしました。
【SAMIT奨励賞】
大谷 和暉(博士前期課程2年) SO1-1『Pix2Pix 2.5次元画像変換を用いた病変強調によるFDG-PET/CT像の教師無し肺病変検出』
この研究は、近年話題の生成AIを医用画像上の異常であるがん病変の検知に応用したものです。FDG-PET像は糖代謝を示す3次元画像で、糖代謝が異常的に高いがんの発見に有用な一方、生理的糖代謝とがん代謝の区別が難しいという欠点もあります。そこで病変による影響のない(生理的代謝だけ反映した)FDG-PET像を生成AIのPix2PixにCT像から生成させ、実際のFDG-PET像との引き算により病変を強調・検出することを試みました。加えて、異なる角度の断面像の解析結果を統合する2.5次元解析と組み合わせることで、より高精度のがん検出を実現しました。
JAMIT若手医用画像工学シンポジウム: SAMIT は、医用画像の撮影治術から治療・診断・手術利用技術、近年ではAIの応用といった広範囲の医用画像工学の国内最先端研究者が集う「日本医用画像工学会(http://www.jamit.jp/)」の若手研究者による、活気のあるシンポジウムです。
今回は、近畿大学学生による2つの発表が高く評価され、このような受賞となりました。
おめでとうございます!
第2回 JAMIT若手医用画像工学シンポジウム: SAMIT2024
