大学院 インターフェース分野別専門家特別講義で脚本家 今井雅子さんを講師にお招きし講演を行いました

2023.07.24

  • 大学院

2023年7月15日にインターフェース分野別専門家特別講義に脚本家の今井雅子さんをお招きし『「なんで?」と「そんで?」でドラマ企画会議』というタイトルで講演をしていただきました。
「脚本家はつなげる仕事である。」その例として近畿大学水産研究所を舞台にした映画「TUNAガール」のタイトルと、その脚本家・監督である安田真奈さんとご自身のつながりから今回の講演のメインテーマへとつながっていった過程を、ポリフォニーとして面白おかしく紹介していただきました。子供時代・学生時代と今の自分がいかにつながっているか、興味深い経歴も披露していただきました。教育学部での教育実習から一転コピーライターとして就職を決めた経緯、さらに一転して脚本家としてデビューした時の裏話、脚本家として進むうちに今大学で講師として教壇に立っていることなど、人生では一見すると思いつき・偶発的に起こった出来事も結局はどこかでつながっているということを話されました。
 最近ドラマ化や映画化された作品を題材として、「なんで?」と「そんで?」という問いによりドラマの企画会議がいかに進んでいくか、また「なんで?」と「そんで?」による進め方は物事を決めていくあらゆる過程に使う事ができることを教えていただきました。後半は桃太郎を題材として「なんで桃太郎は鬼ヶ島に行ったのか?」を出発点にワークショップ形式で話を進めていただき、学生からは興味深い桃太郎外伝がたくさん提案され、AIにはまね出来ない人間らしさとは結局「あなたらしさ」から生まれるということを実証されました。自分の中にある石ころ(アイデア)を丁寧に拾い、仲間と「なんで?」「そんで?」とアイデアを磨けば宝石になる。今回の講演を通じ「宝物はあなたの中にある」というメッセージを頂きました。
 講演終了後も学生から質問がたくさん寄せられ、一つ一つに丁寧に答えていただき、インタビューの心得、ネットワークの作り方、夢の実現についてなど、これから生きていく上でとても重要となる示唆に富んだ回答をいただきました。

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今井雅子さんご略歴
大阪府堺市生まれ。隣家がドイツ駐在の2年間、インド人一家が隣人になり、海外への興味が募る。大阪府立三国丘高校在学中にアメリカへ1年間留学し、1年下の学年に編入。両親が教師だったこともあり、京都大学教育学部に入学。教育実習で文化祭指導に熱くなりすぎ、教師には向いていないと言われる。広告代理店マッキャン エリクソンでコピーライターとして働きながらコンクール受賞で脚本家デビュー。2005年、入社12年目に退社し、脚本家専業に。主な作品に映画『嘘八百』シリーズ、NHK朝ドラ「てっぱん」、Eテレ教育番組「昔話法廷」、Eテレアニメ「おじゃる丸」、連続ドラマ「ミヤコが京都にやって来た!」(ABCテレビ)「失恋めし」(読売テレビ)「束の間の一花」(日テレ)など。