腸内細菌に由来するポリアミンが大腸粘膜を健全に保つことを発見

2021.04.13

  • 食品安全

近畿大学生物理工学部食品安全工学科の栗原新准教授、協同乳業株式会社の松本光晴主幹研究員、慶応大学薬学研究科の長谷耕二教授らの研究グループは、腸内細菌が生産するポリアミンが大腸粘膜を健全に保つことを発見しました。

本研究成果は、令和3年(2021年)4月8日に「Nature Communications」電子版に掲載されました。

Nature Communications

概要

腸内細菌が生産するポリアミンが腸上皮細胞やマクロファージに作用して、大腸粘膜の健全性の維持に重要な役割を担うことを明らかにしました。 今後は大腸粘膜層の異常に起因する種々の疾病に対し、腸内細菌に由来するポリアミンを介した予防法・治療法の開発につながることが期待されます。

論文情報

■雑誌名:Nature Communications(インパクトファクター12.121/2019-2020)

■論文名:Symbiotic polyamine metabolism regulates epithelial proliferation and macrophage differentiation in the colon

■著者 :Atsuo Nakamura, Shin Kurihara, Daisuke Takahashi, Yutaka Nakamura, Shunsuke Kimura, Wakana Ohashi, Masayoshi Onuki, Aiko Kume, Yukihiro Furusa, Yuuki Obata, Shinji Fukuda, Yukiko Sasazawa, Shinji Saiki, Mitsuharu Matsumoto*, Koji Hase* (*責任著者、同等寄与) DOI: 10.1038/s41467-021-22212-1

■関連リンク
栗原 新(く栗原准教授(食品).jpgりはら しん)
所属:近畿大学 生物理工学部 食品安全工学科 准教授
学位:博士(生命科学)