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研究

小型ブイを用いた外洋での大気乱流観測を実現~気候の予測の精度向上に期待

近畿大学理工学部(大阪府東大阪市)機械工学科の准教授 鈴木直弥は、東京大学の早稲田卓爾教授と木下健名誉教授、マイアミ大学のMark A. Donelan名誉教授との共同研究を行い、気候システムの変動・変化の最も基本的な要素の1つである大気・海洋間での乱流輸送(運動量・熱・物質)を正確に計測するため、近年開発された軽量小型のGPS波浪ブイ(ゼニライトブイ社製:直径880mm、重さ35kg)に3軸超音波風速計を設置した試作機を開発し、室内実験を通して、現場海洋でも使用できる可能性を見出しました。 本件に関する論文が、平成29年(2017年)6月19日(月)、アメリカ気象学会の発刊する学術誌"Journalof Atmospheric and Oceanic Technology"のオンライン版に掲載されました。

大気・海洋間運動量フラックスの測定には、3軸超音波風速計が使用されますが、海洋は大変複雑な海面状態なため、波を観測するブイに風速等を高精度に測定する3軸超音波風速計を設置すると、無風状態でも少しのブイの揺れで、3軸超音波風速計が動き、風と感知してしまい「みかけの風速」を測定してしまいます。
そのため、複雑な海面状態で、大気・海洋間運動量フラックスを測定するためには、大型のブイでかつ、影響の少ない沿岸域での観測に限定されてしまい、外洋域での観測した例はほとんどありませんでした。また、海洋上では真値がわからないため、理論的な式を用いて動揺補正を行うだけで、室内実験など実際に確認した例はほとんどありません。
本研究では、船舶などで容易に外洋に運搬し観測できるように、近年開発された小型でかつ軽量のGPS波浪ブイに、3軸超音波風速計を設置し、海洋波を再現可能な東京大学生産技術研究所海洋工学水槽の大型水槽(幅10m、長さ50m、深さ5m)を使用して、波の周期や波の種類(規則波、不規則波)を変化させ、また同時に風も吹かせるなど、合計120パターンの実験により動揺補正が可能かを検討し、現場海洋でも使用できる可能性を見出しました。

【掲載論文】
■雑誌名:"Journal of Atmospheric and Oceanic Technology"Vol.34,No.6
■発刊元:American Meteorological Society
■論文名:『Large tank evaluation of a GPS wave buoy for wind stress measurements』
■著者:鈴木 直弥(近畿大学)、早稲田 卓爾(東京大学)、Mark A. Donelan(マイアミ大学)、木下 健(東京大学)

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