総合理工学研究科理学専攻博士前期課程2年の尾崎 裕介君の研究成果が学術論文誌「Physical Review Research」に出版されました。

2020.08.21

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総合理工学研究科理学専攻物理学分野博士前期課程2年の尾崎 裕介君の研究成果がアメリカ物理学会の発行する学術論文誌「Physical Review Research」に原著論文として出版されました。

この研究では、光格子と呼ばれるレーザーによって作られた周期ポテンシャルの中に閉じ込められた超流動体の暗ソリトンの運動を、切断ウィグナー近似という数値解析手法を用いて理論的に調べました。その結果、量子力学的なゆらぎを徐々に大きくすると、暗ソリトンの安定性に関するクロスオーバーが起こることを見いだしました。このクロスオーバーを観測することで、暗ソリトンの不安定化が古典的な要因に由来するのか量子的な要因に由来するのかを区別できることを提案しました。

"Semiclassical dynamics of a dark soliton in a one-dimensional bosonic superfluid in an optical lattice", Y. Ozaki, K. Nagao, I. Danshita, and K. Kasamatsu, Physical Review Research 2, 033272 (2020).
https://journals.aps.org/prresearch/abstract/10.1103/PhysRevResearch.2.033272

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