総合理工学研究科エレクトロニクス系工学専攻博士前期課程1年 濵上せなさんが、日本保健物理学会第53回研究発表会において「優秀発表賞(学生)」を受賞

2020.07.07

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2020年6月29日~30日に開催された日本保健物理学会第53回研究発表会(WEB開催)において,総合理工学研究科エレクトロニクス系工学専攻博士前期課程1年濵上せなさん(原子力研究所 指導教員:山田崇裕准教授)が,「優秀発表賞(学生)」を受賞しました.優秀発表賞(学生)は参加者の投票により、学生会員及び準学生会員による発表18件の中で最も多く票を獲得した発表1件に与えられました.

発表題目:4π超薄厚プラスチックシンチレーション検出器を用いたα線選別測定におけるβ線寄与の実験的評価

近年、短寿命α線放出核種を用いたα線内用療法は注目度が高く、臨床応用を目指した研究が世界的に急速に広がっています。例えば223Raは半減期11.4日でα壊変し、子孫核種は数秒から数十分程度の半減期をもって計4回のα壊変と2回のβ壊変を経て安定な207Pbとなることから、がん細胞は4回のα線の波状攻撃を受けることになり、単純なα核種と比較し特筆すべき利点があります。一方、対象の核種には多数の壊変生成核種が混在する上、各α/β壊変は複雑な分岐を伴うため、線源からエネルギーの異なる膨大な数のα/β/γ線が放出されることから、α/βスペクトルの重畳など一般的な放射能の定量測定法における困難があります。本研究は、このような困難を回避するため、10μm程度の極めて薄いプラスチックシンチレータによりα線のみを確実に選択計数する新手法の開発に関するものです。一連の研究によりα核種の医療応用における新たな定量的測定技術を提供し、その発展に貢献したいと考えています。(本研究はJSPS科研費JP19H02651の助成を受けたものです。)

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