ノロウイルス感染症とは?
冬季に流行する感染性胃腸炎の原因の一つにノロウイルスによるものがあります。感染後の潜伏期間(感染から発症まで)は平均1~2日間です。発症後の主な症状は嘔気、嘔吐及び下痢で、症状の持続期間は1~2日ほど、発熱はあってもあまり高くならないのが一般的です。発症しても健康な人は比較的軽症で経過することが多く、感染しても発症しなかったり(不顕性感染)、軽い風邪のような症状の場合もあります。また、下痢などの症状がなくなっても1週間程度、時には1か月に及んで便からウイルスの排泄が続くときがあるので、二次感染しないように注意することが必要です。重症になると、脱水症状を起こしたり、衰弱して吐物を誤って気管に詰まらせたりする場合もあるので注意が必要になってきます。
ノロウイルスは食中毒の原因菌としてもよく知られています。それは、ノロウイルスの感染力が非常に強く、わずかなウイルスが口の中に入るだけで容易に感染するからです。ほとんどが経口感染で下記のような経路で感染します。
感染経路
- 感染者の吐物や便から、人の手や器具(ドアノブなど)を介して感染する場合
- 感染者のお世話をして、吐物や便から感染する場合
- 汚染されているカキなどの二枚貝類を、生もしくは加熱不足で食べた場合
- 汚染された二枚貝類などの調理後に、同じまな板や包丁を使って食材を調理し、それを生で食べた場合