【情報学科】特別講演第2回目 ビジネスソフトウェア世界トップシェアSAP

2018.12.04

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11月20日(火)の情報学科3年対象の科目「組織活動と情報システム」では、前回に引き続きSAPジャパン株式会社よりプラットフォーム事業総括 データベース営業本部 第一営業部 立石 道生様より「ビジネス・業務を変えるデジタルイノベーション事例」についてご講演いただきました。

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SAPは、ドイツに本社をおく、ビジネス向けコンピュータソフトウェアの開発、販売やコンサルティングを行う業界トップシェアの企業です。
近畿大学工学部情報学科では、SAPのシステムを授業プログラムに活用し、企業での実践的なシステム開発に活かせる技術を学んでいます。

「第4次産業革命」とも言われるインダストリー4.0により、世界はインターネットを通じてあらゆるモノやサービスを連携させることで、新しいビジネスモデルや価値をつくり出す時代となりました。日本は生産現場等で行われている作業の見直し「カイゼン」で第3次産業革命においては国際競争力をつけましたが、次世代革命へは出遅れた形となってしまいました。この遅れた部分を取り戻し、ビッグデータを活用したイノベーションの競争に生き残るべく、SAPは様々な企業の課題解決や、新しいビジネスアイデアの創出をサポートしています。


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講義前半では、SAPの『デザインシンキング』に基づいたデジタルイノベーションについてご講義いただきました。
『デザインシンキング』とは、まずコスト、技術、労力などあらゆる制約を一旦無視し、相手に共感し、顧客目線で問題・課題解決方法を提案する手法です。これにより創出したアイデアをITで形にしたデジタルイノベーション事例について、
・オンラインゲームでプレイヤーの行動予測をして、最適なタイミングで最適なアイテムが購入できるようにオススメする
・タイヤメーカーが、購入者のタイヤの温度や空気圧を常時モニタリングし、事故防止や燃費改善をめざす
などの"データをリアルタイムに論理的に分析できる"ことに価値のある活用方法をご紹介いただきました。

講義の後半では、学生たちが「デジタルシンキング」をポイントに世の中に役立つデジタルイノベーションのアイデアを考え、グループディスカッションや発表を行いました。

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学生たちからは、AR(拡張現実)を使用した駅の道案内システム、ショッピングモールのフードコートのリアルタイムな利用客管理、天候等をリアルタイムで把握しながら、農作物の安定的な生産・管理するシステム、学生の学習意欲低下へのフォロープログラムなど、身近な気づきから、日本が抱える社会問題をテーマにしたアイデアが次々と出ていました。

最後に、立石先生より「今後のデジタルデータを活用した商品・サービスの破壊的イノベーション競争に勝ち抜くためには、共感にフォーカスした『デザインシンキング』が欠かせません。楽しく、おもしろくするためにはどうしたらよいかアンテナを常に張り、友達や先輩、先生とのつながりを大切にし、失敗を恐れず、チャレンジし続けましょう。」とアドバイスいただきました。

立石様、ありがとうございました。