スマート農業で中山間地域の生産性向上を目指す
松野 裕 教授(環境管理学科)
9: 産業と技術革新の基盤をつくろう
レジリエントなインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る
  • 8: 働きがいも経済成長も
  • 12: つくる責任つかう責任
  • 17: パートナーシップで目標を達成しよう

奈良県五條吉野地域は全国有数の柿産地です。しかし、近年の気候変化の影響による、柿生産の品質・収量の不安定化や産地の過疎化・高齢化による柿栽培の担い手不足が問題となっています。

 これらを解決する手段の一つとして、先端技術を導入し安定的生産および生産効率を上げる、いわゆるスマート農業を推進することが考えられています。そこで近畿大学が中心となり、五條吉野における柿生産のスマート化技術を開発・実証するプロジェクトが農研機構の委託事業として令和元年度からスタートしました。 そのために近畿大学、奈良県、五條吉野土地改良区、企業連合から構成されるコンソーシアムを設立し、産官学一体となって柿の露地栽培とハウス栽培におけるスマート化モデルを提案していきます。 導入する技術は、アシストスーツ・遠隔制御運搬車、遠隔制御除草機、噴霧器、およびAIによる栽培環境モニタリングシステム、などです。 また、事業を通じて「五條吉野の柿」のブランド価値を更に高め、魅力ある産業として次世代の後継者にアピールすることも期待しています。

ハウス柿の栽培状況

ハウス柿の栽培状況

遠隔制御除草機

遠隔制御除草機