近畿大学農学部と奈良病院による「食事満足度向上プログラム」 チョロギを病院食として提供
2025.01.31
近畿大学農学部と奈良病院による「食事満足度向上プログラム」
チョロギを病院食として提供
近畿大学農学部(奈良県奈良市)食品栄養学科と近畿大学奈良病院(奈良県生駒市)は、入院患者様に提供する病院食の「食事満足度向上プログラム」の一環として、令和7年(2025年)1月1日(水)、農学部学生が栽培したチョロギを使用した病院食を、入院患者様に提供しました。
- 本件のポイント
●近畿大学農学部農業生産科学科と姫路市が共同で研究・栽培しているチョロギを病院食として提供
●農学部と奈良病院が連携して取り組む「食事満足度向上プログラム」の一環で実施
●入院患者様を元気にすることができる方法を現場で学ぶことで、座学だけでは体験できない臨床栄養学の実践力を身につける。 - 本件の内容
近畿大学農学部食品栄養学科では、病院食の満足度の向上を目的に、平成28年(2016年)から近畿大学奈良病院と連携し、入院中の患者様を対象とした「食事満足度向上プログラム」を実施しています。今回は、農学部の敷地内で栽培したチョロギをお正月料理の添え物に使用し、病院食として入院患者様に提供します。
使用したチョロギは、近畿大学農学部農業生産科学科と姫路市が、姫路市の地域活性化を目的に開発した超短期栽培技術を用いて、近畿大学農業生産科学科の実習で育てられたものです。栽培されたチョロギは、栽培期間が短いにもかかわらず、通常の長期栽培と同じ機能性が維持されているという特徴があります。 - 開催概要
日 時:令和7年(2025年)1月1日(水)12:00~(昼食)
場 所:近畿大学奈良病院(奈良県生駒市乙田町1248-1、近鉄生駒線 「東山駅」から徒歩約10分)
対 象:近畿大学奈良病院入院患者様(特別な食事制限が必要な患者様を除く) - 食事満足度向上プログラムについて
農学部食品栄養学科と奈良病院栄養部は、「食事満足度向上プログラム」として主に次の5点について病院食の満足度向上に向けた取り組みを行っています。
主に次の5点について、病院食の満足度向上に向けた企画を実施しています。
- 食事に関する嗜好調査の実施:奈良病院栄養部で年2~4回実施していた嗜好調査を学生と共同で実施し、得られた問題点を学生が分析
- 近大プレート:毎月12日を「近大プレートの日」とし、近畿大学農学部並びに附属農場の他、近畿大学と協定関係にある地元産農産物を病院食に活用する取り組みを2019年7月から実施
- 病棟内デイルームに季節を感じられる献立表の掲示:学生がイラスト入りの献立表を作成し、栄養部からの情報をもとに、その日の献立の季節感やアピールポイントを紹介
- 近畿大学産の農作物や奈良県産の農作物などの提供及びメッセージカードの作成:農学部や附属農場で栽培された安全・安心な農産物や、平群町産の農作物などを積極的に病院食献立に取り入れ、学生手作りのメッセージカードを添えて提供。
- 小児病棟入院患者様対象イベントの開催:病院職員と農学部の学生が連携し、小児病棟入院患者様とそのご家族を対象としたイベントを定期的に開催(夏祭り、ハロウィン、クリスマス等)。また、イベントに合わせた特別な病院食の提供による食事満足度の向上にむけた取り組みを実施。
担当者: 木戸慎介(農学部食品栄養学科臨床栄養学研究室) - チョロギについて
チョロギは多様なポリフェノールや多糖類を持ち、中国では薬用植物としても扱われています。特に、乾物の数十%にもなるスタキオースはノンカロリーで整腸作用を持つとされています。機能性の宝庫であるチョロギは長老喜とも表現され、長寿を願う食材として利用されています。
【本件に関するお問合せ先】
近畿大学奈良キャンパス学生センター 担当:本藤・松本
TEL:(0742)43-1639 FAX:(0742)43-5161
E-mail:nou_koho@ml.kindai.ac.jp