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なら近大農法(ICT農法)で栽培したイチゴのECサイトでの販売についてのご紹介

2024.02.15

グルメ生鮮食品のECサイトを展開する株式会社食文化(東京都中央区築地)が運営する豊洲市場ドットコムで、近畿⼤学農学部農業⽣産科学科(奈良県奈良市)の学⽣たちがなら近⼤農法(ICT農法)で栽培したイチゴ(近大ICTイチゴ)をECサイトで販売しました。

今回の販売
販売品目 販売期間 品種
近大ICTイチゴ01-1.jpg 2024年1月22日(月)〜 1月27日(土)
2024年1月29日(月)〜 2月3日(土)
とちおとめ、紅ほっぺRIMG0503-1.JPG
過去の販売実績
近大ICTメロン 2023年7月11日(火)~なくなり次第終了 クラリス(青肉)、マリアージュ(赤肉)
近大ICTイチゴ 2023年2月10日(月)〜なくなり次第終了 とちおとめ、さちのか
販売のコンテンツとページはこちらなら近大農法(ICT農法)のイチゴとメロン(豊洲市場ドットコム)

【農業は身近で気軽にできるものに】
近畿⼤学農学部は、少⼦⾼齢化に伴う農業従事者の減少や「休耕地」や「耕作放棄地」の増加といった社会問題を解決するため、奈良県と連携して「農の⼊⼝」モデル事業を展開し、「なら近⼤農法」(ICT 農法)を利⽤した栽培管理⽅法の確⽴を⽬指しています。農業は個⼈の経験や勘に頼ることが多く、その追及が魅⼒でもありますが、新規就農者にとっては⾼いハードルでもあります。なら近⼤農法では、農作物の栽培に必要な温度調整などの管理に ICT(情報通信技術)を導⼊することによって、農作業の勘と経験に頼っていた部分を⾃動化し、農業初⼼者でも容易な栽培管理が可能となります。

【なら近大農法(ICT農法)とは】
なら近大農法では、農作業の負担軽減のために、肥培・日照・温度の管理が最も重要であると考えています。土壌センサーと日照センサーを連動させた装置によって、作物(イチゴやメロン)に水分と液肥が自動的に供給されます。これらの情報は蓄積され、スマートフォンなどで遠隔地でもデータを確認することができます。また、ハウス側窓の自動巻上げ機が温度センサーと連動しており、ハウス内の温度をほぼ一定に保つために自動的に開閉が行われます。

【効果的に水や液肥を与え、コスト削減効果も期待できるように】
完全自動化肥培管理システムの導入は、農作業の時間を大幅に削減できます。栽培面積にもよりますが、専業農家であれば1人で行うことが可能です。さらに、効果的に水や液肥を与えることで生産性も上がり、収穫量と品質の安定化へとつながることが期待されます。

20240124(21)-1.JPG【実際に農作業を行う、学生たちのほとんどは農業経験がゼロ】
農学部農業生産科学科では2017年から、ICT農法を用いた栽培を開始しました。学生たちは毎年入れ替わるので、当然経験や勘が働くこともなく、マニュアルだけが毎年更新され、受け継がれていきます。2017年に収穫されたメロンは400玉(1株に1玉)で、農業未経験者でも栽培することができました。この時に収穫したメロンは、スーパーや百貨店で販売しました。

【農法をマニュアル化することで、安定した品質・特性をもつ農作物の生産へ】
ICTを導入することで、農業初心者、女性、障がい者の皆さんにも容易に農作業ができるようになり、農作業の負担軽減、雇用確保にもつながると考えています。

【「なら近大農法」でできた果物が目指す未来】
ICTを活用してできたイチゴやメロンは、さまざまな加工品(六次産業化)にも用いることができます。さらに、「なら近大農法」では、「農の入口」から「農の出口」までの一連の過程にICTやIoT(モノのインターネット)を導入することで、安全かつ安心な農作物を、持続的に提供することを目指しています。

【株式会社 食文化「うまいもんドットコム」「豊洲市場ドットコム」について】
2001 年、インターネットやパソコンが出来ない⽣産者を⽀援するためのネット販売システムを構築し、⽇本⼈を元気にすることをミッションに掲げる中⾼年をターゲットにした産直グルメ E コマース「うまいもんドットコム https://www.umaimon.com/ 」を開業。
2004年、東京中央卸売市場(築地⻘果市場)と提携し全国の特選フルーツや野菜を宅配する市場直結EC「築地市場ドットコム(旧)」「豊洲市場ドットコム(現) https://www.tsukijiichiba.com/ 」をスタート。