大学図書館や他学部と連携した問題解決型学習の取り組みを論文誌に発表

2020.12.14

複数の専門家がチームを組んで問題解決を導く機会が多い現代社会に対応した人材育成の教育例として、近畿大学(大阪府東大阪市)理工学部社会環境工学科で開講している「総合演習」を日本工学教育協会発行の論文誌「工学教育」に報告しました。
2020年11月号に掲載されます。https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jsee/list/-char/ja

本科目の特色
 問題解決型学習(PBL: Project Based Learning)を通じて、受講生がチームによる実践能力を習得することを目的としています。本科目の特色は次の4点です。
①やみくもにPBLに取りかかるのではなく、まずは演習を通じて必要な基礎能力を身に付けてから、PBLに取り組めるように配慮しています。
②大学図書館と密に連携し、より効果的に情報リテラシーを向上させる演習を組み入れています。
③複数学年での開講時間を合わせ、チームの構成メンバーが同級生だけで固定されないようにしています。
④他学部の学生を交えた発表会を複数回設け、学部を越えた意見交換や交流を実施しています。論文では、現在の「総合演習」に至るまでの9年間に試行錯誤した様子についても紹介しています。

論文タイトル
松井一彰, 麓隆行, 柳原崇男, 高野保英, 中西久雄, 上野芳重, 河井克之. 2020. チームによる実践能力と情報リテラシーを向上させるPBL教育の試み. 工学教育 68(6): 55-61