医療機器を“買う国”から、“創る国”へ。
現在の事業内容
弊社は、日本の医療現場で培われた「臨床医の知見」と「現場ニーズ」を出発点に、医療機器の企画・開発・販売支援を行う事業会社です。
国内医療機器市場では、約70%以上が海外製に依存しており、医療分野において深刻な貿易赤字が発生しています。
この構造を変えるために、「医師による製品提案」と「現場主導のプロトタイピング支援」、「臨床的価値を高めるマーケティング戦略」を武器に、日本発の医療機器イノベーションを推進します。
起業のきっかけ
医学生として現場を学ぶ中で、日本の医療現場で使われている機器の多くが海外製であることに気づきました。日本にも優れた技術や現場の知見があるのに、医師が開発に関わる仕組みがほとんどありません。
このままでは、現場の声が反映された機器はいつまでも増えないし、日本の医療は海外に依存したままです。
「それなら、自分が臨床の視点から開発に関わる仕組みを作ればいい」
そう考えたのが、iMed Xを立ち上げたきっかけです。
起業前後で苦労したこと
一番苦労しているのは、「お客様を見つけること」です。
こちらがいくら良い提案をしているつもりでも、相手が本当に求めていることを正しく理解し、それに対して的確な価値を提供していると納得してもらうのは簡単ではありません。
特に、医療業界は信頼関係が非常に重要なので、単にアイデアや技術を提示するだけでは不十分で、「この人と組みたい」と思ってもらう必要があります。
自分の想いを言葉にして伝える力、相手のニーズを聞き出す力、そしてそれを形にして見せる力その、すべてが求められていて、今まさにその壁にぶつかっています。
ですが、この課題を乗り越えることこそが、事業としての価値を高める一番の鍵だと思って、日々挑戦しています。
近畿大学からの支援で役立ったこと
大学には、司法書士や弁理士など各分野の専門家とすぐにコンタクトが取れる体制が整っており、困ったときにすぐに相談できる環境が非常に助かりました。
特に起業初期は、法的手続きや知的財産の扱いなど分からないことが多く、不安になる場面もありましたが、そういったときに専門家のアドバイスを迅速に受けられることで、安心して次のステップに進むことができました。
近大生へのメッセージ
この大学には、多様な分野の人や知識、環境がそろっています。自分も医学部にいながら、他学部の友人との会話や日々のなかで得た視点が、今の事業につながっていると感じています。総合大学という環境を、ぜひ自由に使い倒してみてください。