情報学科特別講演最終回「マイクロソフト株式会社」

2019.02.01

  • 研究 教育
  • 情報

1月22日(火)、マイクロソフトコーポレーション(以下、「マイクロソフト」と称する)の日本法人である日本マイクロソフト株式会社 パートナー事業本部 パートナー技術統括本部 クラウドプラクティス技術本部でクラウドセキュリティアーキテクトとしてご活躍されている久保田 朋秀 様より、情報学科の「組織活動と情報システム」において『クラウド・ソーシャル・ビッグデータ・IoT 時代の情報セキュリティ』と題してご登壇いただきました。

190122_02_2.jpg

マイクロソフトは、1975年にビル・ゲイツらによって設立された「Empower every person and every organization on the planet to achieve more.(地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする)」を企業ミッションとし、ソフトウエアおよびクラウドサービス、デバイスの営業・マーケティングを行う会社です。48か国から約32,000人の研究者、技術者がともに働き、人種、国籍、性別、年齢、価値観、働き方など多様性を認め、尊重し、それぞれの社員がのびのびと力を発揮できるようなダイバーシティを実現しています。

前半は、クラウドやビッグデータ・アナリティクス、ソーシャルなどを利用して、新しい製品やサービス、ビジネスモデル、新しい関係を通じて価値を創出していくデジタルトランスフォーメーション(DX)について、実際にデジタル技術をいち早く活用することで従来の産業の在り方を変え、競争に打ち勝ってきた企業を例に挙げてご講義いただきました。このDXの波に乗り遅れないように、PayPayやLINE Bankなどの新しいしくみもDXのひとつとして捉え、常に最新のものをキャッチアップしビジネスアイデアを考えていくことが大事なのだそうです。

190122_01.JPG

また、グループワークを交えて『セキュリティ』についての時代の移り変わりを学び、今後は高い情報リテラシーを発揮できる高度な実践的人材が今後より多く求められるため、プロジェクトマネジメントの知識や能力、資格の取得が重要とのお言葉をいただきました。

190122_05.JPG 190122_04.JPG

後半は、セキュリティの脅威と脆弱性の算定式を用いたリスクアセスメントを学び、スマートフォンのFACE IDや指紋認証設定や紛失時のデータ削除設定などの身近なリスク対応を再確認しました。

最後に、マイクロソフトの最新の取り組みについて、複合現実テクノロジーのホロレンズ、ビジネス課題へ対応支援するクラウドサービス集合体のAzure、AI技術を活用したLINE上で会話できる女子高生チャットボット「りんな」などを映像を交えてご紹介いただきました。

190122_06.JPG

「最新技術の『気持ち悪い』と『便利』は紙一重である」
パーソナルデータを利活用する際のリスク管理はとても重要であり、どこに利をおくかによって世間の印象は大きく変わってきます。企業側に利がある設計だと不安感や気持ち悪さを与え、公共や被災者などの支援ツールとなれば便利だと評価されます。どちらに利があるのかをよく考えること。Iot時代の中でのセキュリティバイデザインは製品開発の重要なポイントなのですね。

最終回の特別講義は、これからの時代を担う学生たちにとって、現在の学びが将来につながっていくことを実感できる内容でした。
久保田様、ありがとうございました!