【情報学科】特別講演第5回「システム思考とエンジニアリング」

2019.01.08

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12月18日(火)、情報学科3年生を対象とした特別講演『組織活動と情報システム』を行いました。 第5回目(全7回)となる今回は、ウォーディッシュ合同会社 代表社員で、近畿大学工学部 経営システム工学科(現:情報学科)卒業生の 三戸 鉄也 様 をお招きし、「システム思考とエンジニアリング」を演題にお話しいただきました。
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情報システム産業の現状ということで、2018年上半期までの国内スタートアップ資金調達の状況について、お話いただきました。1社あたりの調達資金は大型化しており、資金が集まり易いAI企業が調達額ランキングの上位に入っているとのことです。

また、雇用の流動化について説明があり、就職活動を控えた学生にとっては、職種別・業種別の求人倍率の動向は、特に刺激になったと思います。ITエンジニアが転職する理由として、"専門知識・技術力を習得したい""市場価値を上げたい"という理由が上位に入っています。
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後半は、グループ・ディスカッションを行いました。テーマは「SIerに就職するメリット・デメリット、Web系に就職するメリット・デメリット」です。SIer(システムインテグレーター)のメリットとして、"収入の安定した大手企業に就職できる""プロフェッショナルを目指せる"、デメリットとして、"納期に縛られる""決まったことしかできない"などの意見が出ました。

Web系のメリットとして、"自分の力を試せる""大きな利益を得ることができる"、デメリットとして、"安定感がない"などの意見が出ました。どのグループも、かなり悩みながらもグループの意見を一つにまとめ、発表していました。
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SIerの現状は、下請企業が多く、大抵の企業で「受注生産」型のビジネスになっているため、現金化までのPDCAサイクルが長いそうです。ちなみにPDCAサイクルとは、Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Action(改善)の 4段階を繰り返すことです。一方、Web系の現状は、企業体質を高速に改善していくことができるため、現金化までのPDCAサイクルはとても短いそうです。

今後の動向として、"成長を維持したいIT企業はサービス企業へと変化していく"など、現場で起こっているリアルな話を聞くことができ、IT業界で求められるスキルは何かを実感する内容でした。

三戸様、貴重なお話をありがとうございました。