【情報学科】ビジネスソフトウェア世界トップシェアSAPによる特別講演

2017.10.06

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SAPは、ドイツに本社をおく、ビジネス向けコンピュータソフトウェアの開発、販売やコンサルティングを行う業界トップシェアの企業です。

近畿大学工学部情報学科では、SAPのシステムを授業プログラムに活用して、企業での実践的なシステム開発に生かせる知識や技術を学んでいます。

10月3日(火)の情報学科3年対象の科目「組織活動と情報システム」では、SAPの日本法人であるSAPジャパン株式会社より、プラットフォーム事業統括本部 データベース営業本部 第一営業部 立石 道生様を講師としてお招きし、特別講演をしていただきました。

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ヒト、モノ、プロセス、情報などがどんどんデジタル化される中で、各業界では、これまでのように「物を作って売る」というだけでなく、例えばモノにセンサを埋め込み、モノとモノを通信させるなどして、今までの技術に新しい価値を加えたり、新しいビジネスを作りだしたりする必要が出てきています。

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SAPでは、リアルタイムでデータの集約から分析まで行うことができるという特徴を持つインメモリデータベース「HANA」を使って、様々な企業の課題解決や新しいビジネスアイデアの創出をサポートする「デジタルイノベーション(変革)」を起こしています。

講義前半では、SAPのデジタルイノベーションの事例として、例えば
・様々なスポーツで、選手のプレーなどの分析により試合展開の予測をする
・オンラインゲームで、プレイヤーの行動予測をして、最適なタイミングで、最適なアイテムが購入できるようにオススメする
・タイヤメーカーが、購入者のタイヤの空気圧を常時リアルタイムにモニタリングして事故防止する
など、"リアルタイムにデータ分析できる"ということに価値のある活用方法が紹介されました。

講義の後半では、実際に学生たちが、世の中に役立つ新しいデジタルイノベーションのアイデアを考え、グループディスカッションや発表を行いました。

アイデア検討のポイントは、「コスト、技術、労力などあらゆる制約を一旦無視すること」。
コストや技術的な実現性はさておき、どれだけ相手に共感し、顧客目線で問題・課題解決方法を考えて提案できるかという、SAPのイノベーション(変革)のポイントになった「デザインシンキング」という考え方に基づいています。

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学生たちからは、健康や睡眠のサポート、働き手不足の解消、共働き世帯の子育て支援、高齢者の生活支援、外国人観光客のサポートなど、日本が抱える様々な身近な社会問題を情報の技術で解決するアイデアがたくさん出てきました。

中には、立石先生から「このアイデアは技術的にはすぐに実現できそうなので新しいビジネスにできるかも」という太鼓判を頂いたアイデアもありました。最後に「データをいかに活用するかがこれからのビジネスの鍵。色々な方面にアンテナを張って!」とアドバイスを頂きました。

立石様、ありがとうございました。

次回の「組織活動と情報システム」での特別講演も同じくSAPジャパン株式会社から講師をお招きし、10月24日に開講します。