英国・ラフボロー大学の研究者が来校されました。

2015.03.03

本学にて調査実験を行うため、2/19(木)から英国・ラフボロー大学の研究者が来校されました。次世代基盤技術研究所にあるドライビングシミュレータを使って、ドライバーが感じる振動と不快さの関係を調べる実験を行うということで、被験者を兼ねて研究所に行ってきました。

研究所2階会議室では、実験に関する打合せが行われていました。今回、この実験を進めるのは、英国・ラフボロー大学で人間工学の研究をされているニール教授(Neil J Mansfield)と、同大学院研究生のジョージさん(George Sammonds)です。

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<英国・ラフボロー大学 ニール教授>

そして、彼らをサポートするのは、計測制御工学や人間工学の分野で精力的に研究に取り組まれている次世代基盤技術研究所所員の樹野淳也 准教授(工学部機械工学科)と同研究所所員の前田節雄 教授(総合社会学部)です。

前田教授は、長年にわたり、国際規格・日本工業規格をはじめとする工業標準化事業に貢献されており、平成23年度 工業標準化事業表彰 経済産業大臣表彰をはじめ、数多くの賞を受賞されています。今回の実験は、国際規格の委員会で議論を交わしてきた前田教授とニール教授の交流により、実現に繋がりました。

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<左から、ジョージ研究生、ニール教授、前田教授、小林君(機械工学科3年生)、樹野准教授>

今回の実験では、長時間の運転を行った際に振動によってもたらされるドライバーの不快度について、時間の経過毎にその数値を測定します。欧米人を対象にして行われている評価方法を日本人に適用した場合、どのような違いが表われるかを検証するもので、この実験を日本で行うのは今回が初めてとのことです。

実験に関する事前説明を受けた後、早速、ドライビングシミュレータに乗車。実験では、60分間のロングドライブを再現し、10分毎の不快度を回答しました。

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<被験者実験の様子>

この実験を手伝ってくれた樹野ゼミの小林君。研究を通じた国際交流の場では、英語でのコミュニケーション能力がいかに重要であるのかを実感したようです。この貴重な経験をこれからの学生活動に是非活かしてほしいと思います。

今回の実験データは、ジョージ研究員の博士論文にも活かされます。また、今後、前田教授と樹野准教授を中心に、この評価方法を応用・発展させる共同研究が進められていく予定です。