樹野先生の在外研究体験記@米 カーネギーメロン大 第4弾(最終回)

2014.08.01

  • 機械

機械工学科樹野 淳也 准教授は、現在、アメリカのカーネギーメロン大学で、1年間の在外研究中です。

在外研究期間も残りわずか。今回は最終回として、樹野先生が在外研究先にカーネギーメロン大学を選ばれた理由や、1年間の在外研究を終えるに当たってのお気持ちなどを伺いました。

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在外研究期間も残り少なくなってきましたが,7月中旬を過ぎ,ようやく夏が来たような天候になりつつあります.

さて,私が在外研究先にこのCarnegie Mellon 大学を選んだ理由は,研究上の関連が深いことに違いありませんが,もう一つ,Randy Pausch(ランディ・パウシュ)先生の存在が大きなものでした.マン・マシンインタフェースの研究で大変著名な先生でしたが,病気のため47歳で亡くなられました.在外研究先を決める作業をしていた時期に,インターネット上で講演・スピーチを拝見したところ,この大学(CMU)は素晴らしい大学である旨を述べられており,大変興味を持った次第です(これらの動画はいずれも秀逸ですので,視聴をおすすめします).

・最後の授業(大学公式サイト),(和訳付き動画

・Carnegie Mellon 大学の卒業式でのスピーチ(大学公式サイト),(和訳付き動画

Carnegie Mellon 大学は,先生の業績を称え,新しく建てられた校舎に繋がる橋を,Randy Pausch Memorial Bridgeと名付けています.冬季はイルミネーションされ,この大学における冬の風物詩の一つとなりつつあるようです.

meiban.jpg     bridge.jpg
<橋のたもとにある銘板>          <イルミネーションされたBridge (1)>
bridge2.jpg     bridge-3.jpg
<イルミネーションされたBridge (2)>    <イルミネーションされたBridge (3)>

数年後,私は,ランディ先生が「最後の授業」をした年齢を迎えます.自問自答しても,現時点では,このように人を惹き付ける講演ができるか甚だ疑問が残ります.確かに,死に直面しているからこそ自分の生きた証を語ることができるとも考えることができるかもしれません.いずれにせよ,これらのスピーチから,人生は長さでなく,フルに充実させることが重要なのだと改めて感じることができます.幸運にも,大学から在外研究を許可して頂き,貴重な経験ができる機会を得ることができました.帰国後は,自身の人生だけでなく一緒に勉学を励む学生さんの学生生活も充実したものになるよう,努めていければと思っています.

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樹野先生、ありがとうございました。近畿大学工学部へのお帰りをお待ちしています!