工学のオモシロさを皆さんにお届けします!! てくたまラジオ近大工学部潜入レポート!! 全6回シリーズ

ワクワク

2018年度第6回

大窪シゲキの9ジラジ ~てくたまラジオ近畿大学工学部潜入レポート~ 2018年11月8日(木)21:10~放送 第6回 ロボティクス学科の岡正人先生の研究に潜入!!

2018年度第6回 ロボティクス学科 岡正 人先生

2018年度第5回 電子情報工学科 竹田 史章先生

2018年度第3回 建築学科 樋渡 彩先生

2018年度第4回 情報学科 山本 翔先生

2018年度第2回 機械工学科 旗手 稔先生

2018年度第1回 化学生命工学科 山元 和彦先生

2017年度の記事はこちらから

2016年度の記事はこちらから

岡先生、今日はてくたまラジオのために、たくさんの機械をご用意いただきましてありがとうございます!!

Q 岡先生はどんな研究をされてるんですか?

A 「超音波モータ」を正確に制御する手法や回路について研究しています。

Q へぇ~超音波モータ… 具体的にはどんな研究をされてるんですか?

A 超音波モータというのは、あまり聞いたことはないと思うのですが、カメラのオートフォーカスレンズや、病院にあるMRI室での造影剤注入装置に使われていて、このモータを制御する研究をしているんです!

Q なるほど~! そもそもモータってなんですか?

A モータというのは電化製品を動かす「動力」として私たちの周りでたくさん使われています。電気を加えてくるくる回るものなんですが、身近な例ですと、洗濯機とか、扇風機とかに使われていますね。

Q 洗濯機とか扇風機とかって結構、音がしますよね? 超音波モータはどうですか?

A 人間の耳で聞こえる範囲外の電圧を加えて回すので、とても静かです。

A 手で止めることができないくらいの大きな回転力が発生します。

Q えぇ~! すごいですね! パワーの方はどうなんですか?

Q すごい! 静かで力もあるんですね! 日常のモノにも超音波モータを使えないんですか?

A 比較的高級なカメラのレンズに用いられています。超音波モータはとてもレスポンスが早いので、素早くピントを合わせることができます!

へぇ~! カメラ好きの人からしたらたまらないですね! はい!一つのステータスになると思います!

Q それでは今後は自動車などのモータも超音波モータに変わっていくのですか? A 超音波モータは接触しながら回るので長時間の稼動は難しいです。

Q 素晴らしいですね~! 今後、超音波モータをどんな形で役立てたいですか?

A 例えば現在、MRI室でお医者さんの手術を支援するロボットを作成中です。

Q そのロボットに超音波モータを使うメリットはなんですか?

そうですね! 強い磁場が発生しているMRI室には金属で構成されている普通のモータは持ち込めないんです。万が一持ち込むと撮影画像に影響が出てしまいます。一方、超音波モータは、磁石にくっつかない材料で構成されている「非磁性体」
ですのでMRI室でも影響なく使えるんです!

すごいですね~!

Q 最後にラジオを聴いている10代にメッセージをお願いします。

A 私が研究している超音波モータは、実はまだあまり世の中では使われていません。しかし、強磁場内で使える唯一の特徴を持っています。若い時はメジャーな領域を追いかけたくなると思うんですが、マイナーな領域も面白いものはたくさんあるので、チャレンジしてほしいです!

システム工学研究科 大学院2年 芝埜 慧(しばの さとし)さん(大阪府・早稲田摂陵高等学校出身)

研究室でオモシロい研究をしている学生を発見!!

Q 岡先生のゼミを選んだ理由を教えてください。

A もともとモノづくりが好きで、なおかつ電気製品に興味があったので、このゼミを選びました。

Q どんな研究をしているんですか?

A 振動が発生してしまうところに対して、モータの回転を使って、振動を打ち消す働きを研究しています。

Q 具体的にどんなことに役立つんですか?

A カメラでシャッターを切る際に手振れ補正することなく、きれいに写真を撮影することができるようになります。

Q この研究の面白いところを教えてください。

A 自分が思った通りにプログラムが動いて、目標に向けて一歩前進するところです。

Q 最後に10代のリスナーにメッセージを!

A 大学進学はゴールではありません。入ってから何を勉強していくかが一番重要だと思います。入ってから、という部分を大切に生活してほしいです。