再現性のある除虫菊の形質転換技術を確立

2024.05.02

  • 研究報告

天然殺虫剤ピレスリンを生合成する除虫菊は、自家不和合性、遺伝子組換えが困難なことで知られています。今回、脱分化状態にあるカルスの洗浄方法、遺伝子組換えに使用するプラスミドベクター(遺伝子の運び手)、培地に入れる植物ホルモンなどを工夫し、再現性のある形質転換技術を確立しました。

除虫菊の遺伝子破壊系統を安定に作り出すにはまだ工夫が必要ですが、このような基礎技術を確立することで、除虫菊の新品種を生み出したり、未同定のピレスリン生合成関連遺伝子を同定したりするための基盤が整いました。

研究概要
A9q2f5f7_1mpylov_ot4.jpg

論文情報

Shinomiya H., Shimizu M., Hosokawa M. and Matsuda K. Plant Cell, Tissue and Organ Culture 156:97 (2024). DOI:10.1007/s11240-024-02712-w (IF = 2.3)