ほ乳類でX染色体のバランスを維持するためのしくみに新たな考えを提案
2022.08.18
- 研究報告
ほ乳類のメスはX染色体を2本持ちますが、そのうち1本は不活化されていてはたらいていません。これは、オスとメスの間でX染色体の数のバランスをとるためのしくみです。
アグリ技術革新研究所の佐渡教授らは大阪大学大学院理学研究科の長尾准教授らとともに、その不活化したX染色体を安定に保つためのしくみの一端をマウスの細胞を使って明らかしました。
ヒトでは加齢などにより、不活化されたX染色体が部分的に再活性化することで、リウマチなどの疾患が女性に偏って発症すると考えられる例があることから、本研究成果はそのような疾患の原因究明に役立つ可能性があります。